暑い夏がやって来ている。30度を超える気温は、誰にとってもつらい。時々、不思議な光景を見る。30度を超える気温であるのにスーツ姿で長袖のシニアが街を歩いている。体温調節がおかしくなているのではと疑いたくなる。良く耳にすることは、老いてくると体温調節が鈍くなるという。若い人でも熱中症になるくらいの気温でシニアの体は適応できるのだろうか。

若者たちはTシャツに短パン姿。女性はタンクトップにジーンズ。あまりにも日射熱が強いので若者も日傘を使うようになった。中高年の女性たちは日傘、帽子、顔や首を日差しから防ぐカバーを身に着けている。リチウム電池で動く手持ち扇風機、冷感タオル、ネッククーラーなど色々な製品がお店で売られている。

夏の若い女性の服装

毎朝、通勤で自宅から駅まで1.7キロを歩く。午前8時40分頃自宅を出るのだが、気温は既に28度以上の日が多い。日傘と水分補給の水筒は必須になる。服装も筋トレで着ている生地が薄くて軽いウルトラストレッチアクティブジョガーパンツと抗菌防臭加工のTシャツやポロシャツにしている。汗がたくさん出てもすぐに乾く服装である。

毎年毎年、最高気温を更新している。これが日本だけでなく世界各地で起きている気象異常である。今年は40度以上になる場所が多くなるのではと思っている。体温を超えた気温は誰にとっても耐え難い。30度以上の気温が7月、8月、9月の3ヶ月間続いたら、私達の生活はどうなるのだろうか。心配である。シニアは肉体の適応能力が落ちているので熱中症になりやすい。意識して熱中症予防をする必要がある。

シニアの熱中症を防ぐには

 

年金生活のシニアは自宅にエアコンがあるのに使わないで暑さを我慢する傾向が強い。エアコンは電気料金を高くするという理由である。熱帯夜が続くと睡眠不足で体力を減らす。エアコンを使う必要がある。私夫婦は別の部屋のエアコンを使って間接的に冷房を寝室に流している。これをすることでエアコンから出る風を柔らかくしている。

シニアは自己防衛として熱中症の初期症状を知っておく必要がある。ちょっと体の様子がおかしいと感じたら、熱中症を疑うぐらいの気持ちでいるべきである。熱中症には色々な段階がある。

熱中症の段階

熱失神

皮膚血管の拡張で血圧が低下して脳血流が減少する事で発生。脈は速く弱い。
特徴:めまい、一時的な失神、顔面蒼白

対策:生理食塩水、なければ水と食塩を与える

熱けいれん

汗で塩分(ナトリウム)濃度が低下した時、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんが発生する。
特徴:筋肉痛、手足がつる、筋肉がけいれん

対策:涼しい場所に運び、服を緩ませて食塩水、または、水分を取らせる

熱疲労

汗で水分の補給が追いつかない時に身体が脱水状態になる事で熱疲労の症状が現われる。
特徴:全身倦怠感、悪心・嘔吐、頭痛、集中力や判断力の低下

対策:涼しい場所に運び、服を緩ませて食塩水、または、水分を取らせる

熱射病

体温の上昇のため中枢機能に異常をきたす。意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がみられたり、ショック状態になる場合もある。
特徴:体温が高い、意識障害、呼びかけや刺激への反応がにぶい、言動が不自然、ふらつく

対策:119番で救急車を呼ぶ。待っている間に体全体に水をかけたり、ぬれタオルで冷やす。首すじ、脇の下、大腿部の付け根などの大きい血管を水やアイスパックで冷やす。

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出典:
環境省環境保健部環境安全課、熱中症環境保健マニュアル(2011年5月改訂版、一部改訂)
京都女子大学 教授 中井誠一、熱中症死亡数の年次推移(男女別)

水分補給、快適な気温の場所にいる、炎天下で散歩をしない

夏は汗をかく頻度が多いので水分補給をする水筒を持参することだ。暑い時は、意識して涼しい場所で時間を過ごす。ショッピングモールなどは冷房が効いている。無理して暑い日に散歩する必要はない。散歩するならば、朝早く涼しい時間帯に。

時間とお金に余裕があるならば、海よりも山の避暑地にちょっとした夫婦旅行でもしたら良い。そんな余裕が無いというシニアは、自宅にいないで冷房が効いている場所に外出した方が良い。気分転換と暑さから逃れるために。冷房があってもそれを使わないシニアが居る。室内温度は、28度前後を維持。

暑い時は体に負担が多いのでシニアは、兎に角、無理をしないが鉄則

暑い夏は涼しい場所でゆっくり体を休めて楽しめることをやる

時間とお金に余裕があるシニアは比較的気温が低い避暑地に旅行する。

1. 北海道

釧路・阿寒エリア: 北海道の中でも特に涼しく、7月・8月の平均気温が20度を下回ることも多いです。釧路湿原や阿寒湖など、自然を満喫できます。海に近い地域は、海からの風で気温が上がりにくい傾向があります。

富良野: 標高が高いため、夏でも比較的快適に過ごせます。ラベンダー畑など美しい景色が広がります。

函館: 海に面しているため、内陸部よりも涼しい傾向があります。

2. 東北地方

岩手県(特に八幡平周辺): 東北地方の中でも夏の平均気温が低い地域です。標高の高い高原リゾートで涼しく過ごせます。

青森県(奥入瀬渓流・十和田湖周辺、下北半島): 夏の平均気温が東京より約5℃涼しいとされています。奥入瀬渓流の豊かな自然や、本州最北端の下北半島など、涼しいスポットがあります。

山形県・宮城県(蔵王): 標高が高く、夏でも涼しい風が吹きます。蔵王の御釜など、絶景も楽しめます。

福島県(裏磐梯): 磐梯山周辺の高原地帯で、五色沼などの美しい自然と涼しさが魅力です。

3. 長野県(標高の高い地域)

上高地: 標高1,500mに位置し、夏でも最高気温が20℃前後と非常に過ごしやすいです。手付かずの自然が残る景勝地です。

木曽町: 真夏でも平均気温が25℃を下回ることが多く、長野県内でも特に涼しい地域として知られています。

乗鞍高原: 標高1,200m〜1,800mに広がる高原リゾートで、豊かな自然の中で涼しく過ごせます。

菅平高原: 標高が高く、夏でもカラッとした涼しさが特徴です。

これらの地域は、標高が高い、または海に近いといった地理的特徴により、比較的涼しい気候が期待できる。

金銭的に余裕がないシニアはこちらがオススメ

  1. 電車やバスで行けるショッピングモール。行きたいショッピングモールのリストを事前に作成して毎日違った場所に行く。お弁当作って水筒を持っていけばお金はかからない。
  2. 冷房が効いている公共施設、図書館、コーヒーを飲みながら店内の書籍を読めるTSUTAYA
  3. 公共のスポーツセンターで筋トレやスイミングをして汗をかいて体を夏にならす
  4. コメダ珈琲店で雑誌や新聞を読みながらゆっくりする

暑くて湿度が高い季節は外よりも家にこもる。冷房料金がかからない場所で時間を有効に使う。

結論

シニアは熱中症にかかりやすい。熱中症の初期症状を認識して体調がおかしくなったら助けを求めること。エアコンをオンにして本来の目的のために躊躇なく使うこと。水分補給はシニアにとって必須。電気料金を節約したいならば、日中は近くのショッピングモール、公共施設で過ごす。気温が高い時に無理して散歩をしない。服装は汗を発散しやすい軽装にする。