また、暑い夏場がやって来る。30度を超える気温は、誰にとってもつらい。時々、不思議な光景を見る。30度を超える気温であるのにスーツ姿で長袖のシニアが街を歩いている。体温調節がおかしくなているのではと疑いたくなる。

良く耳にすることは、老いてくると体温調節が鈍くなるという。若い人でも熱中病になるくらいの気温でシニアの体は適応できるのだろうか。

シニアの熱中病を防ぐには

 

調べてみると熱中病には色々な段階がある。

熱失神

皮膚血管の拡張で血圧が低下して脳血流が減少する事で発生。脈は速く弱い。
特徴:めまい、一時的な失神、顔面蒼白

対策:生理食塩水、なければ水と食塩を与える

熱けいれん

汗で塩分(ナトリウム)濃度が低下した時、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんが発生する。
特徴:筋肉痛、手足がつる、筋肉がけいれん

対策:涼しい場所に運び、服を緩ませて食塩水、または、水分を取らせる

熱疲労

汗で水分の補給が追いつかない時に身体が脱水状態になる事で熱疲労の症状が現われる。
特徴:全身倦怠感、悪心・嘔吐、頭痛、集中力や判断力の低下

対策:涼しい場所に運び、服を緩ませて食塩水、または、水分を取らせる

熱射病

体温の上昇のため中枢機能に異常をきたす。意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がみられたり、ショック状態になる場合もある。
特徴:体温が高い、意識障害、呼びかけや刺激への反応がにぶい、言動が不自然、ふらつく

対策:119番で救急車を呼ぶ。待っている間に体全体に水をかけたり、ぬれタオルで冷やす。首すじ、脇の下、大腿部の付け根などの大きい血管を水やアイスパックで冷やす。

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出典:
環境省環境保健部環境安全課、熱中症環境保健マニュアル(2011年5月改訂版、一部改訂)
京都女子大学 教授 中井誠一、熱中症死亡数の年次推移(男女別)

夏は汗をかく頻度が多いので水分補給をする水筒を持参することだ。暑い時は、意識して涼しい場所で時間を過ごす。ショッピングモールなどは冷房が効いている。無理して暑い日に散歩する必要はない。散歩するならば、朝早く涼しい時間帯に。

時間とお金に余裕があるならば、海よりも山の避暑地にちょっとした夫婦旅行でもしたら良い。そんな余裕が無いというシニアは、自宅にいないで冷房が効いている場所に外出した方が良い。気分転換と暑さから逃れるために。冷房があってもそれを使わないシニアが居る。室内温度は、28度前後を維持。

暑い時は体に負担が多いのでシニアは、兎に角、無理をしないが鉄則だ。

時間に余裕があるシニアは、夏のバケーションのためにお金を貯めて暑い夏を快適に過ごす計画を今から立てると良い。こんな事を書いている私はどうなのか?いつも暑い夏は、快適な場所に行ってコーヒーを楽しんでいる。週末は、冷房が効いたスポーツセンターで筋トレを2時間ほど楽しんでいる。

暑い夏は、無理をしないで涼しい場所を探してゆっくり体を休めて楽しめることをやる。