2016年6月1日NHK「ガッテン」の番組でこんな良いことを学んだ。「癒しのホルモン」で痛み、高血圧、認知症を和らげられるという。「オキシトシン」というホルモンが痛みや不安を和らげる。親しい人(伴侶、家族、友人など心を許している人たち)からタッチケアを受けるとこのホルモンが出る。オキシトキンというホルモンは一般的に愛情ホルモンと言われる。

日本人にはハグする習慣がない。西洋人にはその習慣がある。悲しいことが起きた時、不安を強く感じた時にお互いに抱き合う。日本人でも抱き合うことに抵抗がない人たちもいるが多くはない。私自身、ハグすることが好きである。若い頃は妻とハグしてキスをする時期があったが、子供が出来たらそんな習慣は消えてしまった。

還暦を過ぎても妻をハグする機会は殆どない。ハグするよりも妻とじゃれ合うほうが多い。スキンシップはじゃれ合いである。じゃれ合いの良い点は体でコミュニケーションが取れることである。会話もなく、体による触れ合いもなく、ただ、一緒に生活をするだけでは愛情ホルモンは出てこない。

体に痛みを感じ始めたら愛情ホルモン療法を試してみる!

60歳を過ぎた頃から原因がわからない関節の痛みや指のこわばり、筋肉の筋の痛みなどが出てきている。これらの痛みが出たり引っ込んだりしている。ほとんどは、老化による体の調整みたいだ。誰にでも起きる老化への切符が渡される。人によっては、成人病の悪化やリュウマチなどに悩み始める。 更年期障害が続いている女性もいる。

夫婦によるタッチケア療法を試す価値

そんな時に夫婦によるタッチケア療法がお役に立つ。タッチケアをする事でお互いに愛情ホルモンを分泌させることができ、痛みを和らげる。オキシトキンというホルモンは心を許している人に体をタッチしてもらうだけで分泌される。いわゆる、スキンシップになる。

NHK「ガッテン」の番組では、こんなタッチケアの紹介があった。 

背中をなでるタッチケア療法

1)いすの背やテーブルにもたれて、楽な姿勢をとる
2)両手のひらを背中にぴったりつけ、全体をなでる

気を付けることは1秒間に5センチ程度のゆっくりとした動きで手のひらでアイロンをかけるよう動作で1回10分程度なでる。これだけである。行う回数や時間帯などの制限はないのでお互いの都合がつく時にやってみると良い。

オキシトシンはスキンシップを始めてから10分位で出てくる

オキシトシンは脳の視床下部で合成され、下垂体後葉に運ばれて放出される。一般的に人やペットなどとスキンシップを取ることで分泌されやすい。お互いを思い合う夫婦ならば、試しに10分間以上抱き合ってみてはどうか。抱き合っている時に幸せを感じたかどうか。お互いを確認してみることである。

私は体が疲れるとマッサージサロンに行く。指圧サロンだが、気持ちが良くなり眠くなってしまう。多分、これも一種のスキンシップである。人間と人間が触れ合うと何かお互いの体の中で化学反応が起きる。オキシトキンというホルモンもそんな作用の一つではないか。 

日本のシニア夫婦は意識的に愛情ホルモンをお互いに作りだしたほうが良い。1日10分間のタッチケアで体の痛みや不安が和らげられるならば、シニア夫婦向けの病気の予防になる。シニアの体は必ずガタが来る。その時、どうしても痛みを伴う。薬で痛みを和らげる前に愛情ホルモンで痛みを和らげるほうが安全である。 

お金はかからないし、夫婦関係も改善されるし、痛みも和らげられる。一石三鳥である。シニア夫婦は私を含めタッチケアから生まれる愛情ホルモンの効果を認識していない。

結論

60歳を過ぎると原因不明の体の痛みを味わう。老化による体の劣化である。精神的に不安になる。老化による体の変化を事前に認識していれば納得して対処できるのだが、体の変化は突然現れる。そんな状態になったときは夫婦で抱き合うことである。毎日寝る前と朝起きた時に10分ぐらいハグする。病気予防という名目であれば、妻も了承してくれるはず。

抱き合うことで愛情ホルモンが分泌される。確かに抱き合っていると気持ちが良くなる。妻の香水が良い気分を盛り上げる。抱き合う時に良い匂いを感じれば何とも言えない良い気分になる。愛情ホルモンはどんどん分泌されるに違いない。

日々の生活の中でのスキンシップは健康にプラスになる。