老人はケチになる。それには理由がある。色々な理由がある。

  • 賢い高齢者は自分で自分のお金の使い方をコントロールできているからケチになる
  • お金にルーズな老人はお金が稼げなくなって金欠病にななってケチになる
  • 寿命が長いシニア女性は老後の生活に必要なお金を貯めるためにケチになる

お金が稼げなくなり年金収入と貯蓄に頼り始めるシニアは老後の生活に不安を覚える。今あるお金で出来るだけ長く生活が出来るようにケチになる。お金の面で不安を感じ始めると誰でも節約の生活になる。お金の使い方に気をつけ始める。ただ、それには個人差がある。

10years from now

お金の使い方はその人の生活習慣と価値観で決まる。成金でない資産家はお金持ちのような印象を与えないお金の使い方をする。庶民感覚でお金を必要な時に必要なだけ使う。お金がたくさんあるからお金を湯水のように使うとは限らない。

金が全てと思っている人ほど老後は金欠病になってケチになる。

年金生活の老人でも裕福なシニアでもケチになる

ケチになることは悪いことではない。むしろ、良いことだと私は思っている。無駄なお金を使わなくなるからだ。私は息子に良い物を末永く使うためにお金を使って欲しいと教えた。安いものを買って直ぐに物を捨ててほしくない。

無駄をなくす断捨離のお金の使い方

品質の良い製品と悪い製品には違いがある。価格が比較的高い製品は、それなりの理由が価格に出ている。ユニクロのワイシャツは数千円で買える。使い捨て用途のワイシャツとして購入するならば、目的は達成する。着心地や耐久性を望むならば、1万円前後のワイシャツが良い。

老人は、人生から無駄なお金の使い方を経験している。賢い老人は、どのようなお金の使い方が無駄であるかを理解している。物を購入する時は、いつも、こんな事を考えることにしている。

  • この製品を今買う必要性があるかを考える
  • これを買うことでどのような効果が生まれるかを考える
  • これを買わないと困ることがあるかを考える

お金を使う時と使わない時のメリハリが歳を取ってくると分かってくる。生活に必要な物はほとんど揃っているのが老人たちである。目的がある買い物ができない人は、お金がなくなり金欠病になる。自然とケチになるというか、お金を使えなくなる。

多くの老人は、老後の生活のためにムダを省く生活をしようとする。老夫婦が外出してレストランに入ると高くても美味しい料理を食べる。使うべき所に使い、無駄なお金を落とさない。

お金は人生の保険である。困ったときにお金を使う。それ以外には、自分の人生を楽しむために使うのである。無駄な使い方は後で後悔する。A店で買ったバックが10万円したとする。B店に行ったら5万円で同じバックが買えた。もっと、調査して調べておけば、5万円を無駄にすることはなかった。

自分の価値観でお金の使い方が決まる

価値あるものは、その人の価値観で決まる。老人は経験から自分の価値観を形成できている。その価値観が未完成であると無駄なお金の使い方をついしてしまう。

私は、夫婦で海外旅行をする。海外旅行をする時は、現地であまりケチケチしない。良い体験をするならば、多少高くても気にしないで購入したり、食べたり、宿泊したりする。旅行中は、快適さ、利便性、気持ち良い体験に価値を置いているからだ。若い時の頃のようにお金を節約するために苦労を体で耐えるような旅行はしない。

そのため、安いLCCの航空チケットは買わない。快適さと安全を再優先してJALかANNの航空チケットを買う。お金をつかうべきタイミングとケチでいるタイミングを上手く使い分けられるシニアはケチなシニアではない。

人生は短い。残された人生を楽しむためにお金があるのだが、無駄なお金の使い方ほど老後の生活をだめにする。安いからと言って衝動買いをするシニアが多い。その生活習慣が続くと自宅に入らないもので溢れる。老後の生活は必要な物だけで生活をするに限る。日常の生活で使わない物は他界した時に残る家族に苦労をかける。

シニアの生活は、使わない物といつも使う物を識別して使わない物を断舎離していく生活でないと物で溢れた屋敷になる。今ある物を使い潰すという意識があると物を買わなくなる。安いからと言って衝動買いをしなくなる。物を買う時に買った物をどう使うかの考えが明確でないと無駄な買い物になる。

ケチの分類

老人はケチになるという印象を与えがちであるが、個人差がある。ケチの中にも違いがある。

  1. お金の使い方を知っていてケチになるシニア
  2. ただ単にお金を貯めないと不安だということでケチになるシニア
  3. お金が本当になくてケチにならざるを得ない金欠シニア

耐久財にお金を使うシニアは賢い

以前購入して後悔している耐久品がある。スーツ、レインコート、防寒コート、ジャケットなどの衣類である。体形が変わらなければスーツ、ジャケット、コート類の衣料品は十年以上着られる。紳士服のアオキで買うスーツ一着1万円とブルックスブラザーズのスーツ1着15万円では自ずと品質と耐久面で違いが出る。

気に入ったスーツはずっと着たい。安売り店のスーツは1年、2年ぐらいは良いのだが3年以上着続けると品質と耐久性で問題が出る。今も使い続けているスーツにブルックスブラザーズがある。ブルックスブラザーズのスーツが最高であるとは言わないが、品質と耐久性で恩恵を受けている。スーツは一目でデザインの良い、悪いの違いが見えてしまう。

高くても良い品物を末永く使える製品にお金を投資するのが賢いケチなシニア

私は仕事でパソコンを買う頻度が多い。仕事の道具は快適に使える道具でないと仕事でつまづく。最近購入したWindows 11のパソコンは1年前の旧モデルである。販売された当時は18万円以上していた。それが1年経過すると9万円台で購入できる。

パソコンはソフトウエアとハードウエアで寿命がある。通常、パソコンは3年から5年ぐらいで野菜のように腐る。OSのアップデート、CPU能力、主メモリー量、インターフェイスフォーマット、SSDの寿命、ディスプレイの寿命、キーボードの寿命など使い続けると何かに問題が起きる。

ハードウエアの仕様でWindows 10から11にOSをアップデートできない問題が生じた。こうなるとWindows 11のパソコンを買わざるを得ない。1年古いパソコンは機能的にも耐久性の面でも仕事で十分使える。今販売されている最新モデルにしても1年後は旧モデルになる。少しケチになって実を取るのも賢いシニアの特徴ではないか。

Windows 10のパソコンはChrome OS Flexをインストールして再利用できるようにしている。新しいOSで動くパソコンにして第二の人生を始めさせる。せっかく高いお金を出して購入したパソコンを捨てるのは惜しい。末永く使い潰すのが良い。

資源を有効利用するためにケチになる

資源を有効利用するには購入した物を末永く使い続ける事である。愛着を持って末永く使い続けるには良い品質と耐久性が有る物を買う必要がある。一般的にそのような製品は高いがその価値はある。「もったいない思考」があるシニアはケチになる。直ぐに使えなくなる「安かろう悪かろうの製品」は買わないからだ。末永く使える物を始めから買うことで資源を無駄にしない。

老いて来るに連れていつも使う物が限定されてくる。使われない物が自然と増えてきて家が物置場に変わる。定年退職後から5年が経過すると着ないスーツやネクタイがクローゼットで冬眠する。白いワイシャツも出番を失い襟が黄色くなり二度と着れなくなる。そうなる前に着潰すのが正解である。

自宅にある物で出番が少なくなった物のリストを作ってみる。まだ出番がある物は残して置いてその他は断捨離対象にする。

消耗品である下着の捨て時と同じである。擦り切れそうになったパンツ、ゴムが緩くてずれ落ちそうになっているパンティー、腕の脇あたりが変色しているアンダーシャツ。こんな衣類をいつのタイミングで捨てるかの判断に個人差が出る。1年に1度総入れ替えというシニアもいる。私は原則もう使えないなと感じた時に捨てている。

老後の不安は年金以外の収入がない生活と健康障害

来年70歳になる。まだ年金以外からの稼ぎがある。経済的には問題ないのだが、ビジネスを辞めたあとの老後を考えると年金収入のみでは不安になる。お金の不安は年金プラスの稼ぎを作れば消えていくので一つの問題は解決する。ケチになればこの問題を解決するというものではないが、お金の不安を和らげる効果がある。

健康はその人の生活習慣と健康に関する姿勢で決まる。普通の生活が維持できる体があれば(大きな病気にならない生活習慣を作り上げれば、)余分な医療費は発生しない。老後に負担になる項目は医療費である。健康な体を維持できれば、医療費を少なく出来る。病気になったら医療費だけに使う貯金を事前に用意しておくことである。

私は7年ほど前に医療保険を自分で作った。毎月1万円を医療保険として銀行の医療用自分口座に振り込んでいる。まだこのお金を使うことはない。医療費の貯蓄は毎月1万円づつ増えていっている。いつか、大きな病気をして入院したときにこのお金が役に立つ。

お金は将来予測できる危機に備えて貯めるべきである。そのために無駄遣いを洗い出し、ケチになる。変な欲を出して詐欺にあわないよう堅実な資産運用を心がけることである。その目的が明確であればあるほど、お金をためて使う意味がある。

結論

老後の生活ほど物の買い方でその人の価値観が現れる。お金の使い方が上手いシニアは製品の価格が安いからと言って衝動買いをしない。本当に今の生活で必要な物なのかを判断して買う。70歳を過ぎると断捨離に向けて使う物、使わない物を識別する。自宅は物で溢れている。もう、これ以上物を買わなくても生活は出来る。

必要でない物を買わない姿勢がシニアをケチにさせる。それが出来ないシニアは無駄なお金を使うことになる。買うならば品質、デザイン、耐久面で末永く友にできる物にしたい。