老後の生活で安心できる貯蓄金が6千万から1億円だという分からない金額が独り歩きしている。多くの高齢者は、こんな大金を用意できないだろう。極一部の裕福な老人たちだけだ。お金を貯めるだけでは、老後の安心を作れない。

一番安心なライフスタイルは、毎月定額の収入が銀行口座に振り込まれる生活スタイルだ。死ぬまでキャッシュが流れるように自分の銀行口座に振り込まれる仕組みができていれば、6000万円から1億円の貯蓄は必要ない! 

シニアの弱みは年齢という社会の差別と老化による体力の衰えにある。他人の会社に頼った生活を続けてきたシニアは65歳以降、自分に頼る生活にシフトせざるを得ない。会社経営者は老人を雇用しない。体力を要求する仕事があっても自分の体がついていけない。

65歳以上のシニアは年金プラス小遣い稼ぎビジネスを作り出して毎月定期収入が生まれるビジネススキームを作らねばならない。私は暇という時間がある全てのシニアにインターネットを活用した小遣い稼ぎビジネスを試行錯誤で試すことをお勧めする。

お金が毎月入ってくる仕組み作りに投資する

お金が定期的に自分の銀行口座に振り込まれる仕組みの代表的な事例は年金である。国民年金+厚生年金+企業年金を頂いている元会社員は、何もしなくても生きている間定額のお金が自分の銀行口座に振り込まれる。一般の高齢者も年金の積立をしていれば、月6万4000円ぐらいの国民年金が指定した銀行口座に振り込まれる。

ポイントは自分で年金と類似の仕組みを作れるかどうか!

今、大家さんビジネスに火がついている。その火は、不動産や建築業者によって必要以上に煽られて危ない領域に入っている。大家さんビジネスは、見た目は定額家賃収益を自動的に得られるのだが、大前提がある。部屋を借りる住民が絶えないこと。空き部屋になれば、賃貸収入は入ってこない

投資した金額を回収するまで数十年かかる。数十年の間に賃貸住宅の維持でまたお金が発生する。投資が必ず先にくる。潤沢なお金がなければ、途中で大家さんビジネスが立ち行かなくなるリスクがある。貧乏人のシニアは大家さんビジネスは無理である。

少子高齢化で人口が減少してきている。地方は空き家問題で頭を悩ましている。人口が地方から都会に移動してきているが、安心して賃貸住宅を貸せるお客がどれだけ居るだろうか。私ならば経営不振の温泉旅館と交渉して温泉付きリモートワークシェアルームサービスを考える。

大家さんビジネスは年金と違ってお客さんあってのビジネスである。利便性、ロケーション、賃貸料金、デザインなどターゲットとする住民を見極めた賃貸住宅でないと空き部屋になるリスクが高くなる。人口が増えていく時代であれば、大家さんビジネスは工夫次第で生き続けられるが、人口が減少していく日本ではお客の取り合い競争に巻き込まれる

65歳を過ぎると身体の面で心配事が増えてくる。体力、健康の面で体の何処かで不調を味わい始める。雇用面でも働き続けることが難しくなる。若い人と同じような体を使う仕事は、お金を稼ぐという点で不向きになる。当然、体力がある高齢者ならば、問題は少ないかもしれない。

高齢者は体で稼ぐよりも知恵で稼がざるをえない!

何もしないでお金が天から毎月降ってくるようなことはない。何らかのお金を稼ぐ作業がどうしても発生する。高齢者でも働き続けられる仕事を探してみる。雇用される場合と自営する場合の両面から探してみることだ。

私の知人は特許翻訳事務所で働いている。年齢制限はない。引退する時は自己申告だそうだ。特許翻訳は専門分野と語学力がないとダメだ。専門職になる。専門分野の知識、特許の知識、語学力の3つがないと職に有りつけない。定年無しで雇用され続ける職場は、概して専門職が多い。

自営で働き続ける方が簡單かもしれない。自営の場合は、知恵とインスピレーション、そして、新しい世界への挑戦力が求められる。65歳を過ぎた高齢者にそれらを求めるのは酷かもしれない。それでも挑戦するシニアならば、チャンスは有る。今、政府はシニア起業を後押ししている。その支援を上手く利用して自分ならではのユニークなビジネスを作り出す。その機会が目の前にある。

シニアの強み(シニアであるという強み)を活かしたユニークなビジネスであれば、若者は入ってこれない。老人の事を理解出来ていないからだ。シニアで起業する数も少ない。競争という面ではブルーオーシャンである。あとは、自分が作り出したビジネスが上手く立ち上がれるかどうか。自分の体を使うビジネスではなく、知恵を使うビジネスに特化した方が体力という制約が少なくなる。

知恵を使うビジネスとして、インターネットビジネスがある!

先日、夫婦で足柄下郡湯河原にある温泉旅館に宿泊した。宿の近くに万葉公園がある。万葉公園が昨年リニューアルした。万葉公園の入り口に「玄関テラス」が出来て無料で使える。カフェ、図書館、足湯、コワーキングスペースなどが揃っている。

平日の湯河原温泉はシャッター商店街の雰囲気。観光客はほとんど居ない。そんな状況下で若い人を呼び込む施策として万葉公園の入り口に「玄関テラス」が生まれた。足湯が無料で使える。コワーキングスペースで仕事をしながら、足湯でカフェのコーヒーを飲み、図書館で借りた本を読む。これと類似のビジネスコンセプトを他の温泉街で出来ないかを考えて見る価値がある。

経営不振の温泉旅館の一部客室をコワーキングスペースにしてインターネット環境を作り、Weeklyリモートワークスペースとして貸し出す。そんなアイデアをシニアの知恵で考えてみてはどうか。既にそんな試みをしている温泉旅館が出始めている。

私は10年先を見てインターネットビジネスを展開している。インターネットビジネスにも色々ある。既存のインターネットビジネスで独自な切口から市場にアプローチすることが出来るが、先手必勝のインターネットビジネスであるので特別な工夫が必要になる。

一番楽なのは誰もがまた手を付けていないビジネスアイデアを具現化すること

シニアという強みがコアにあるビジネスアイデアならば若者に勝てる。若者はシニアの精神構造やニーズを本当に理解出来ていないからだ。シニア市場を例にすれば、シニアのニーズはシニア自身が一番感じ取っている。それをビジネス化出来れば、そこにチャンスが有る。

インターネットの技術的な面は、インターネットに詳しい若者の協力を獲れば良い。共同経営者か、ビジネスの立ち上がりまでの業務を委託すれば良い。やり方は、色々ある。

ビジネスが幸運にも上手く立ち上がり利益が出てくれば、毎月給与が手に入る。ビジネス運営が定例化すれば、その作業を誰かに委託すれば良い。自分は、ビジネスで問題が発生していないかをチェックするだけで良くなる。つまり、お雇い社長を雇用すれば良いだけだ。

上記の事は、一つの概略図であるのでそのまま上手く具現化出来るかは保証しない。時間があるシニアならば、自分で起業して自分でキャッシュフローを作り出す仕組みを試行錯誤して見る価値がある。

結論

暇な時間をお金が定期的に振り込まれるビジネス作りに投資する。お金に不安を抱えているシニアで暇な時間がある人は大勢いる。無駄に時間を浪費するよりも何かが生まれる可能性に暇な時間を投資したほうが価値がある。老後の安定した生活は年金プラスの小遣い稼ぎビジネスにある。小遣い稼ぎビジネスが毎月定期的に収益を作り出せれば多額の老後資金を貯める必要がなくなる。