65歳以降のシニアの生活は暇な時間が悩みのタネになる。働きたいが自分の得意を活かせる雇用先が見つからない。体も元気で普通に働ける健康があるが、雇用主は若い人を求める。年齢という差別が今の社会にある。

年金をもらいながら自由時的な生活が出来るかと思っても経済的に余裕がない。年金プラスあと10万円以上あれば、窮屈な生活を送る必要がなくなる。そう感じているシニアが多い。私はそんな65歳過ぎのシニアに個人事業主になることを勧める。

大きなビジネスを考えるのではなく、小遣い稼ぎ程度のビジネスを始める。小遣い稼ぎ程度のビジネスの種は探せば見つかりやすい。見つけてやるか、やらないかの世界である。こんな事例がある。

ある大学生が近所に住む老人に声をかけられた。私に代わって近くのスーパーマーケットでこのメモに書いた食品を買って来てくれないかと頼まれた。お駄賃として1000円あげるからお願いと。買い物してその老人に届けるのに30分もかからない。30分で1000円は悪くないと思ってその依頼を受けた。

これがきっかけになって週に2回ほど同じような依頼が続いた。1ヶ月が過ぎる頃にその老人から別の老人を紹介された。同じような買い物代行をやってくれないかということだ。一人が二人、二人が三人となり近所の老人の買い物代行サービスが成り立っていった。大学生の彼にとってちょっとした小遣い稼ぎになった。

困っている老人は多い。ただ、それが見えていないだけ。それを探せば良いだけである。

年金で足りない生活費をどう補うべきか?

会社員が受け取る年金の平均額が20万円前後と言われる。一人で20万円であるならば、ちょっと節約すれば生活で困ることはないが、夫婦二人ではちょっと厳しい金額である。この金額にあと10万円ほど追加できれば、余裕が生まれる老後の生活が出来る。

暇な時間がたくさんあるシニアは暇な時間をお金に換える労働をすべきである。アルバイトやパートは年齢制限があり将来雇い止めである。出来るならば、自分でビジネスを始めて働けるまで働くようにしたいと思うシニアが多いはず。その道として個人事業主になってプチ起業をすることである。

個人事業主になって起業する

個人事業主になるには税務署に行って申請書を出すだけで完了する。無料である。

個人事業の開始・廃業届書
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/h28/05.pdf
書き方
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/h29/01_kakikata.pdf

届書を出す前にビジネスの種探しをする必要がある。種は最低3つ以上見つけておく。それぞれのビジネスの種を育てて小遣い稼ぎが出来るかを計画する。半年間やってみて何もニーズがなければ、次の種を育ててやってみる。育てる種が多くあればあるほど試す機会が多くなる。ビジネスは試行錯誤の連続であるのでやり続けるうちに良い結果が生まれてくる。

最初のお客さんで初めての売上を計上できたらどんどんそのビジネスを展開していく。月1万円以上の売上が達成したら税務署に行って個人事業の開始・廃業届書を提出する。後はヒットしたビジネスを開拓するだけ。

この時点で初めて個人事業主になれる。プチ起業で年金以外の収入を自分で稼げるようになる。

どこにニーズが有るのか?

小遣い稼ぎのビジネスの種は自分の足元に転がっている。若者の起業家は大きなビジネスを求めるので小遣い稼ぎのビジネスの種は拾わない。シニアは自分の足元に転がっているビジネスの種を探せば良い。

シニア市場にシニアが出来るビジネスの種が転がっている。自分が将来困るであろうことをメモに書き出してみる。ちょっとした事を沢山リストする。その困りごとを解決するにはどうしたら良いかを考える。解決方法が小遣い稼ぎの種になる。

年齢が80歳近くなると老人の体は不自由になる。自分で出来ないことがたくさん生まれてくる。諦めて良いこととどうしてもやらないと困ることが見えてくる。小遣い稼ぎのビジネスは体が不自由になった老人を助ける事から始まる。

どんなサービスをそんな老人たちに提供すれば利用して頂けるかを考えてみる。そして、やってみる。

体を使うのか、頭を使うのか?

元気で健康的な体を持っている60歳代のシニアならば、70から75歳頃まで体を使うビジネスを展開できる。75歳を過ぎてからは頭を使うビジネスを考える。小遣い稼ぎのビジネスを肉体労働で始めながら徐々に知的労働のビジネスにシフトしていく。

インターネットとパソコンを使って知的生産の準備をする。シニアがインターネットの世界で小遣い稼ぎをするには自分の専門分野の知識と経験が物を言う。自分の専門分野の会社で働いている労働者に助言を与えるコンサルティングサービスが可能になる。

自分に何も尖った専門知識や経験がないシニアならば、インターネット経由でおしゃべり相手サービスが出来る。特に女性はこのようなサービスに適している。問題はお客さんをどのようにして見つけるかである。これさえ解決できれば、すぐにでも小遣い稼ぎが出来るようになる。

ココナラというウエブサービスで「愚痴聞き・話し相手」がある。こちらを参考にして考えてみることである。
https://coconala.com/categories/53

個人事業主のリスクとメリット

個人事業主として小遣い稼ぎを始める時に遭遇するリスク

  1. お金を先に投資しないと始められないビジネス
  2. うまい儲け話で始めるビジネス(ねずみ講、マルチビジネスなど)
  3. お金の魔力に引き込まれて欲を出し過ぎて落とし穴に落ちる

メリット

  1. 暇をお金に換えられる
  2. 自分のアイデアを具現化できる喜び
  3. 好きな仕事を年齢制限無しに続けられる自由を得る

私は61歳になった時に合同会社を解散して個人事業主になった。その理由は61歳から厚生年金の一部をフルで頂くためであった。どっちみち65歳になれば年金受給が始まる。会社からの給与所得が多いと年金が全額受給できなくなる。それを避けるために会社を解散させて個人事業主としてビジネスを継続した。

今は、年金プラス個人事業の売上利益で老後の生活を送っている。個人事業主ならば、年収が1000万円を超えても年金を100%頂ける。そんなメリットが有る。

最大のメリットは

小遣い稼ぎができるビジネスの種が見つかり、お金を自分で稼ぎ始めると欲が出る。その欲をうまく利用して頭と体を使う生活習慣を作ることである。働いているシニアは健康である。頭を使えば認知症予防になり、体を使えば衰えてきている筋肉を鍛えられる。

好きな仕事であればあるほどそれが生きがいになり、稼いだお金で好きな物を買ったり、美味しい食事をしたりできる。年金生活での制約が少し和らぐ。何をして暇をつぶすかで頭を悩ますよりも小遣い稼ぎで悩んだほうが健康的である。

毎年、確定申告をしなければならないが、それも勉強になる。手作業でやるべきか、PCやスマホでE-Taxすべきか、どちらが自分にとって簡単であるかの試行錯誤が起きる。そんな体験が楽しめる。

結論:

65歳を過ぎて暇な時間を過ごしているシニアは個人事業主としてビジネスを始めるべきである。お金を使う生活から稼ぐ生活にシフトすると喜びと生きがいを感じ始める。自分には出来ないと頭で決めつけないで小遣い稼ぎと思って自分のビジネスアイデアを検証してみる。

試行錯誤でビジネスを始める体験をすることで違った老後の時間の過ごし方を学べる。1円でも稼げれば、そのビジネスを追求してみる。年金と個人事業からの売上で生活費に困らないようになる。誰もが上手くいく保証はないが、暇な時間を無駄に過ごすよりも価値がある。

足りない年金で息苦しい生活を送らないようにするには働くしか無い。アルバイトやパートで働けるが年齢制限で雇い止めになる。個人事業主として自分のビジネスを始めていれば、年齢制限で仕事を辞める必要がなくなる。

個人事業主になって自分を活かすビジネスを探すべきである。