work60歳、65歳定年退職後のシニアが仕事を探すには、まず、自分が何をどうしたいのかを理解する必要がある。

自分の趣味(園芸、コーチング、プログラミング、ライターなど)の延長線上で見つけることが出来るかどうかインターネットで調べてみる。正攻法で仕事を探すのではなく、専門学校経由で手に職というやり方もある。年齢を採用の基準にしないで職人の技術を見て採用するような職業を検討する。

60歳以上のシニアが仕事を探す時、自分の専門性があると探しやすい。自分をアピールできる得意なスキルを整理して置くことが最初の一歩である。定年退職後に再就職だけを視野にして仕事を探すのは片手落ちになる。起業という選択肢も検討する価値がある。年齢が65歳を越すと誰も雇用をしてくれない。ある仕事は人手不足の分野しか無い。時間をお金に替える仕事になる。自分の職歴、知識、スキルを考慮しない肉体労働が多い。

どうせ、60歳以降の仕事を探すならば、65歳を過ぎても仕事が続けられるようにしたい。下記のような統計がある。

各年齢の人口に占める就業者の割合(就業率)は60歳〜64歳が71.5%、65歳〜69歳が50.3%。70歳以上も含めた「65歳以上全体」でみると25.1%ですが、60代はまだまだ働いている様子が見て取れます。

また、高齢雇用者数の推移を雇用形態別にみると、非正規の職員・従業員が75.9%を占めており、一番多いのはパート・アルバイト(52.2%)となっています。(引用先 東証マネー部

シニアの強みは長年経験してきた分野の専門性(技術、資格、知識、実務経験)!

時代のニーズを分析してみるとこれからは介護サービス建設関連の仕事で人不足がある。公共事業で職人の技術が求められている。体力よりも技術であればチャンスが有る。コロナ禍で予定していた外国人労働者が日本に来れなくなり人手不足で困っているサービス業、飲食業、IT業、農業、介護業界、流通業など人材不足が広まる。

人手不足の業界で専門性を求める分野が狙い目

介護業界

介護業界は極端に人手不足状態にある。まだ若い60歳のシニアがシニアを助ける時代がもう来ている。若者が介護の仕事を嫌うのであればシニアがその仕事をする。海外から介護の労働者を連れてくることを政府は考えているが言葉や文化の違いで直ぐにその様な人材を日本まで連れてこれない。

語学力を生かす翻訳業界

語学力があればインターネットで翻訳の仕事も見つけることが出来る。翻訳の分野が専門的であればあるほど需要は高い。当然、報酬も上がる。探せる仕事は今までの会社でやっていたものと同じという訳にはいかない。

運送・流通業界

体力に自信があり、自動車の運転が好きなシニアは運送・流通業界で仕事をすぐに見つけられる。もし、自動車運転に自信がなければ、自転車でウバーイーツ(配達、宅配の仕事)の仕事をする。

旅行・ホテル宿泊業界

インバウンド観光需要が今後も続く。問題はコロナの影響で観光業界や宿泊業界で働いていた人が戻ってこなくなったことである。その人材不足を助けるためにシニアが活躍しやすい。語学力が少しでもあれば、この分野での仕事は見つかり易い。自分の職歴やスキルがどのように活用できるかを知るために観光業界の仕事をウエブで検索してみると良い。

ファストフード業界

健康で体力があれば年齢制限なく働き続けられる業界としてファストフードチェーン(マクドナルド、マスバーガーなど)がある。アルバイトやパートの需要だが、派遣社員と違って安定した職場で自分の都合で仕事が続けられる自由がある。仮に65歳まで働ける転職先が見つかっても65歳になれば元の木阿弥でまた仕事探しになる。

それよりも70歳以降の働き方を今考えて将来に備えるやり方もある。70歳以降の生活は60歳代とは違う。仕事は週3日ぐらいが丁度良くなる。それを想定して今からパートやアルバイトの仕事で新しい生活のリズムを作り老後の生活スタイルを作り上げる。

年齢制限がないファストフード業界はその意味合いで新しい生活のリズムを作るうえで丁度良い。65歳からは年金収入が入るので年金プラスパートやアルバイトの収入で経済的な余裕を作りやすい。

私の助言

シニアが働ける場所は人が嫌がる仕事か、専門領域の仕事、さらに、自分の趣味の延長線上の仕事である。自分が何をしたいのか、何が出来るのか、何に興味が有るのか。このポイントを自己分析してから可能性を探すべきである。私はこんな助言をしたい。

ビジネスに直結するNPO団体に参加して、まず、情報集めをする。メンバーからどの様な仕事探しをしているのかを聞き出す。自分の経験や能力がメンバーの人達に理解されれば、仕事を紹介してくれる可能性が高い。人脈経由での紹介である。これが一番確かで安心な仕事探しの方法である。

趣味から生き甲斐を育てることも出来る。自分の趣味も尖れるほど目立ち始めると仕事が舞い込んでくる。専門性は仕事に繋がる可能性が高い。趣味という分野で自分の得意を仕事にしたいシニアはどんなことが仕事になるのかを実際に調べる必要がある。ココナラというウエブサービスがある。

さらに、70歳以降も収入を得る道を今から作り出す。ファストフード業界で経験を積み、アルバイトやパートをしながら年齢制限がない職場で年金プラスその他収入の生活のリズムを作り出す。60歳定年退職で転職先が見つからないシニアがぶらぶらと暇な時間を潰すならば年齢制限がないファストフード業界で働いたほうが良い。

別の方法はやりたい事で起業することである。60歳、65歳定年退職後のシニア起業が増加している。雇われ人生から自立する人生に挑戦するシニアが増えている。人生は一度しか無い。やりたい事がある人は、ぜひ、60歳、65歳を迎えたらシニア起業という選択を考えてほしい。

シニア起業は小さな市場を狙う

シニア起業は大きな市場をターゲットにしないで小さな市場を狙ったほうが成功しやすい。例えば、こんなサービスも考えられる。妻に他界されて一人暮らしを始めたシニア男性は料理で困る。そんなシニア男性をターゲットにパーソナルな料理トレーニングをしてあげる。

料理教室に行けば良いと思うかもしれないが、シニア男性は慣れない事についていけない。マンツーマンで料理を基礎から教えてもらった方が都合が良い。時間単位で価格を決めて週1回、3か月コース、6か月コースとメニューを作れば自分の時間配分も計画しやすい。

シニア男性はシニア女性よりも一人暮らしの面で問題を抱えやすい。そんな問題を洗い出してサービスビジネスを考える。シニア女性も色々な問題を抱えている。問題解決のサービスは起業向けのビジネスの種になる。

結論

60歳、65歳で定年退職するシニアは第二のキャリアとして再就職先を探すのだが、見つからない。特定の分野で専門性が高い知識、資格、実務経験があれば仕事を探しやすい。再雇用は簡単には探せないが、起業という選択肢を選ぶならば自分次第で仕事を作れる。シニアの仕事探しは自分のスキル、強み、得意を棚卸しして需要がある業界にアプローチするしか無い。それが難しい場合は人が嫌がる仕事を探す。

70歳以降も働くつもりならば、今から70歳以降の生活リズムを作れる職場で準備をしたほうが良い。ファストフード業界でアルバイトやパートをしながら年齢制限がない仕事を続けるという選択肢もある。

自分にとって都合が良い仕事を求めるならば自分で起業して仕事を作るしか無い。