どの分野でも美味しい仕事(面白くて遣り甲斐があり報酬が良い)は積極的に奪って行かないと手に入らない。誰もがそんな仕事を探して社内移動、社外転職をする。競争は激しい。激しい仕事の取り合いに65歳を過ぎたシニアは入れない。門前払いが最初の返答になる。
人材不足とメディアは騒ぐが、不足している人材は誰もが積極的にやりたがらない3Kの仕事が多い。精神的、肉体的苦痛を伴う仕事にニーズが有る。ホワイトカラーの仕事を長年してきたシニアならば、ブルーカラー労働者の仕事を探さない。探す前から耐えられない事を知っているからだ。
単純に仕事を探しているシニアならば、確実に見つかる仕事がある。介護の仕事である。絶対的にマンパワーが足りない。猫の手も借りたいほど人が見つかっていない。私は介護の仕事をやりたいという強い動機がないので仕事探しのリストから外している。というか、自分の仕事があるのでその必要が無い。
介護の仕事は強い動機付けが無いと続かない。取り扱うものが老人と言う人間だからである。認知症を持つ老人であれば、普通に接するのが難しい。介護の知識と訓練が求められる。
シニアはいつまでも働けない。体力と健康の壁がある。やりがいがある仕事が見つかっても死ぬまでやる続けられないのが現実。60歳、70歳代はお金稼ぎ、仕事のやりがいで暇な時間が有効に使われるがその後の余生をどうするかが問題になる。
シニアの仕事:お金、やりがい?
誰にでも出来るような仕事、忍耐を要求される仕事、人が嫌がる仕事は自分の得意を武器に出来ない仕事である。自分のスキルや経験が生きない単純な労働であれば、誰でも良い仕事になる。65歳を過ぎたシニアが直ぐに探せる仕事は、そんな仕事が多い。過去の自分を全て忘れて一から仕事を学ぶ姿勢があるシニアならば、今まで経験した事が無い単純な労働でも学びがいがあるかもしれない。
自分の時間と肉体労働をお金に変える仕事
老後のお小遣い稼ぎで月5万円から8万円を稼ぎたいならば、「とんかつ松乃屋」でアルバイト店員になって働ける。ここでの仕事は、自分の時間と肉体労働をお金に取り換えているに過ぎない。目的がお金稼ぎだけであるならば、こんな仕事は山とある。体力と接客力が求められる。
グーグル検索で シニアのアルバイト募集 検索してみれば色々なアルバイトがリストされる。
生きがいを仕事に求めるならば
シニアの強みは人生経験と今まで積み上げてきた特定分野のスキルと経験である。若者に取って代われない特定分野の専門家で無いと意味がない。長年の経験が求められる専門分野の仕事でないと自分の強みが生かされない。
65歳を過ぎたシニア全員が特定分野の専門家ではないので生きがいをどのような仕事に求めるべきかを考える必要がある。
- 好きな分野で探す
- 他人には簡単に真似ができないスキル分野で探す
- 未経験の仕事で生きがいを作り出す
尖がった知識とスキルがあるシニアならば、会社に雇用されるという選択よりも自分でそのサービスを提供する側に立つ方が生きがいになる。
老後の生活を経済的に豊かにしたいならば、年金プラス小遣い稼ぎ程度の仕事をすれば良い。元気で働ける体があれば達成できる。仕事にやりがいは感じられないが、お金は得られる。そこで我慢するしか無い。他人が提供する仕事でやりがいを感じる仕事は少ない。
やりがいを感じる仕事は自分で作る方が早道である。それにやりたい仕事を始めることである。やりたい仕事でお金を稼ぐための勉強をして実際にプチ起業をやってみる。予算を決めてその範囲でリスクをとる。やりながら次の仕事を探す。
暇な時間を何に使うかを決めれば老後の迷いはなくなる
老いてくるとお金は食べていけるだけあれば十分であると感じ始める。やりがいは別に仕事である必要もなくなる。責任ある仕事は年齢の壁が必ずやってくる。私のような個人事業主の多くは70歳から75歳を境に仕事を辞めていく。
仕事以外に時間を使うものが見えてくればそちらに時間を多く使い始める。楽しいこと、やりたいこと、体験したいことなどにお金と時間を費やし始める。自分から仕事を取ったら、何が残り、何に空いた時間を使いたいかを考える必要がある。
今、60歳代であるならば自分が70歳になったらどのような生活を送りたいかを計画すべきである。
結論
お金か、やりがいか、シニアは何を求めるのか。60歳代、70歳代、80歳代で残りの人生に求めるものが違う。お金、やりがい、健康維持などそれぞれの年代で直面する問題を解決することに意識が向かる。60歳代はお金稼ぎと仕事に向かい、70歳代からは仕事以外の時間を何に使えば良いかを考え、80歳代では健康に気が向かう。