来年65歳になるシニア男性である。年金受給者になることで老後の人生を如何にして楽しむかを考えることになる。個人事業主として仕事を続けているが、いつかは仕事をやめて仕事以外のことに余生の時間を使うことになる。これは、誰にも当てはまる運命である。
収入が年金だけになると将来への不安が色々と生まれる。その不安をどう解決するかだ。60歳代はまだ体が若いから良いのだが、70歳を過ぎる頃から健康と体力を意識した生活習慣を身に着けないと免疫力低下からくる思いがけない病気で苦しむことになる。体全体の筋肉の量も減り、体力が落ちたと感じさせる出来事が増え始める。
老後の人生を楽しむためには、大前提があることに気がつく。健康と体力である。健康と体力はお金では買えない。手に入れるためには健康と体力を維持する生活習慣を時間をかけて作る必要がある。その前提で私の老後を考えてみた。
目次
老後の人生を楽しむための3つの事
公益社団法人 生命保険文化センターの調査によると老後の生活について87.5%のシニアが「不安あり」と答えている。多くの不安は、年金だけではお金が足りないという不安である。確かに年金だけでは私の現在の生活を維持できない。どうしてもライフスタイルをダウンサイズする必要が出てくる。
老後の生活は収入が年金と貯蓄だけになることで生活が窮屈になる。お金が足りなくなるという不安は、限りがないし個人差が多い。モノの考え方でそんな不安を改善できる場合もある。
老後の不安を分析し対策を考える
大きな老後の不安は、お金と健康である。年金と貯蓄だけでは人生100年と介護される生活で支障があると考えるシニアが多い。お金と健康は密接に関係している。介護される立場になると老人ホーム入居で発生するお金をどうするかという問題が生まれる。大きなお金を使わないためには、健康寿命をできるだけ伸ばすしか無い。普通の生活を維持できれば、自分の介護で発生する費用と医療費を無くせる。
生きて行く上で「体が資本」が老後の生活で重く肩にのしかかる。
健康な体が有れば、アルバイトやパート、派遣社員などの働く選択が生まれる。70歳、80歳を過ぎても年金の足しになる仕事を見つけたり、作ったりするチャンスがある。お金を稼げれば、老後の不安の殆どが軽減される。健康な体、働ける体さえ維持できれば不安を無くせる。
健康な体は、栄養バランスが取れた食生活と適度な定期的運動で改善される。老いてくると体を動かすさないために食べる量が減る。タンパク質が多い食べ物を多く取るべきなのだが、淡白な粗食に行ってしまい栄養バランスが崩れる場合が多い。好き嫌いが激しいと知らないうちに低栄養状態になってしまう。
88歳の義母が低栄養状態になって転倒し老健施設でリハビリ生活を送っていいる。転倒して病院に入院した時に医者から言われたことは、義母は低栄養状態になっているということであった。
食生活と定期的な運動は、老後の生活を楽しむ上で重要な要素になる。健康であれば、老後の生活で生まれる不安を軽減できる。
定期的に会っておしゃべりをする友人・知人を持つ
友人や知人が近くに大勢いるシニアは幸せである。私のようにいつも気楽に会えておしゃべりが出来る友人や知人がいないシニア男性にとって一人で仕事をしているのは精神的な苦痛が伴う。1日に一度も誰かと会話をしない日もある。幸運にも家内が私のおしゃべり相手になってくれているので自宅にいる限り気分転換は出来ている。
最終的には誰もが一人生活で孤独になる。孤独を避けるには、定期的に会っておしゃべりをする友人や知人を持つことしかない。
趣味の団体、健康体操教室、勉強会、地域自治会、NPO団体でのボランティア活動などに参加しながら気が合う人との出会いを探すしか無い。重要なことは、定期的に顔を会わして会話が出来る環境に身を置くことである。老いてくると知人は出来ても気楽に遊べる友人は作りにくい。顔を合わす機会が増えれば増えるほどお互いを知る機会も増える。知人が友人になる。
女性はおしゃべりするために生まれて来ている感じがする。おしゃべり相手を探すのにあまり苦労がないかもしれない。老後の生活で他の人との交流が人生の味わいで色を付ける。おしゃべりをすることで色々な刺激を味わうからだ。
楽しみを後にとって置かない
まずはお金を貯めてから楽しもうという考え方は、老後の生活にはお勧めできない。65歳を過ぎれば、高齢者の入り口に立つ。自分の寿命がいつ尽きるかどうか定かでないが命の時間は短くなってきている。特に健康と体力の低下はそれを意識した生活習慣を身に着けていない限り避けることが出来ない。
今楽しめることならば、今楽しむという姿勢が老後の人生を楽しませる。少し高いが食べたい物があるときは、健康で食欲がある時にお金を出して食べることである。体力がある時に行きたいと思っている外国に夫婦で旅行してみる。貯蓄が多少減っても行けるタイミングを間違わないことである。
老化現象がひどくなると今楽しめることが楽しめなくなる。食欲不振、体調不良、気分が優れない、遠くまで足を伸ばすだけの体力と気力がなくなる。60歳代で出来ること、70歳代で出来ることには違いがある。楽しみを70歳代まで残して置いたのは良いが体調が優れないために楽しめなかったということを良く聞く。
体力を要求する海外旅行は出来るだけ60歳代のうちに楽しむべきだろう。お金が減るから行くのを躊躇すると行けなくなる場合が起きる。今を楽しむという意識が老後の生活を楽しませる。
結論: 健康と体力が無いとお金があっても老後の生活は楽しめない
健康と体力は年齢的に60歳から70歳まであまり気にせずに維持が出来る。70歳を過ぎると体の免疫力が急激に低下して今まで経験したことがない病気になる。筋肉の量も減って体を動かす上で不自由になる。老化で体が不自由に感じ始めたら今まで楽しめたことが徐々に楽しめなくなる。お金では解決できない状態に陥る。
老後の人生を楽しむ3つの事を実践できても、前提条件の健康と体力が維持できていなければ意味がない。
老後の人生を楽しくさせるためには
- 健康と体力を維持できていること(定期的な筋トレと体を動かす運動)
- 老後の不安を知り、対策を取ること
- 定期的に会っておしゃべりをする友人や知人を持つこと
- 人生を楽しむタイミングを間違わないこと(楽しみを後にとって置けない年齢である)