65歳からはNPO団体で仕事と生きがいを見つけてはどうか? - シニアの仕事、健康、筋トレ、暇

先日、或るNPO団体の総会に出席した。設立されて20年目である。20年間黒字で運営されてきている。大企業のOB中心に友達が部下や知人を誘って200名近くの会員数に成っている。平均年齢が72歳前後。私よりも約4年も年配の人達である。全ての会員が活発にNPOの仕事をやっているかと尋ねられたら、YESと言いたいがNOと答えるしか無い。 

NPO団体で年金プラス月10万ぐらいの収入を得たい65歳過ぎのシニアはNPOの仕事を第二のキャリアとして働けばしばらくの間の居場所になる。

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65歳過ぎのシニア:再就職先が見つからなければNPO団体が次の選択肢になる

どの会社でも頑張って会社を支えている社員と只ぶら下がっている社員がいる。NPO団体も同じである。NPOの仕事を第二のキャリアとして生活のコアにしている会員がNPO団体を支えている。彼らは活発に発言し行動している。そのため自然と顔と名前が会員の間で覚えられる。NPO団体を引っ張って利益を出して運営している人達である。彼らは年配であるが輝いている。当然の結果で組織の中心的役割を果たす理事に成っている。

NPO団体に入ってくるシニアは生きがいと居場所を求める

色々な目的でやって来る。暇だから。友だちに誘われたから。そんな動機で会員になる人が多い。心の奥底では、まだ、自分が役に立つ仕事があるのではないかと期待を抱いて参加している。

私は本業があるので本業の延長線にある仕事だけに時間を割いている。全く違った仕事を並列に行うのは自分で自分の首を絞める事になるからやらないでいる。本業で空いた時間にNPO団体で出来ることを支援するという立場で参加している。

NPOの理事となって仕事を引っ張っていくシニア達はここが仕事場になる。自分の余生を第二の仕事で楽しむ「場」になる。積極的に動くのは面白いからだ。お金の問題ではない。自分のリソースを上手く使える場所がここにあると分かったシニアたちだからである。

NPO団体で色々な活動のグループがある。好きなグループに参画できる。定期的に行われる月例会に出席する、しないも自由。やる気がある人、興味がある人、時間がある人が月例会にやって来る。月例会にやってくる人が必ずしも仕事をするわけではない。自主的にやりたいという人が仕事をやる。会社組織とは違って嫌な事はNOと言える。

そんなゆるいルールで20年間も黒字運営がなされているこのNPO団体は凄い。民間の会社でも20年間連続して黒字は出せない。人件費が事務運営の人材や理事たちだけであるので財務的に費用負担が小さいのが貢献している。その上、仕事を請け負うメンバーへの謝礼も少ない。メンバーが求めるものがお金ではなく生きがいと居場所であるからだ。

NPO団体で自分の居場所を見つける人は仕事をする、しないに関わらず最低限の社会とのつながりを維持できている。自宅から外に出ていく理由が生まれる。会員たちは月例会の懇親会で酒を飲みながらワイガヤを楽しめる。人恋しさをちょっと満たす「場」がある。

団塊の世代が75歳を過ぎると生きがいと居場所を失うシニアで溢れる

会員となって11年目を迎える。何人か顔を覚えた会員がいたが、最近は全然顔を見ない。会員ではあるが、月例会や総会に顔を出さなくなる会員も多い。人によっては複数のNPO団体に参加して自分のライフスタイルを作っている人もいる。余生の時間はアラカルト方式で自分好みに作れる。

総会の後の懇親会で77歳、78歳の先輩会員と雑談をしていた。確かに、風貌はおじいちゃんたちである。80歳近くなると体から出るエネルギーもか細くなる。彼らは自分の余生をこれから作り上げようとはしていない。今のライフスタイルを維持しながらありのままの現実を楽しんでいる。

75歳のシニアを会社が再雇用する可能性は限りなく低い。アルバイトやパートの仕事でも75歳のシニア向けの仕事があるかどうかは疑わしい。映画「Plan75」をみて、75歳を過ぎた老人の老後は年金と貯蓄頼りになる。ハローワークに行っても仕事は見つからない。

暇な時間を有効に使いたいと思っているシニアにとって仕事は生活の糧と居場所を提供する。その2つが得られなくなる75歳という年齢は辛い。NPO団体には年齢制限が無い。提供される仕事と居場所が自分の生活スタイルに合うならば、NPO団体は老後の時間を有効に使う選択肢になる。

私が11年間参画しているNPO団体は中小企業を支援する「経営支援NPOクラブ」

経営支援NPOクラブで検索すればホームページが出てくる。活動内容や組織運営で興味を持てばウエブから会員申し込みが出来る。私からの紹介が欲しいならば、私まで問い合わせをして頂ければ良い。このNPO団体は中小企業を支援する活動が中心になる。多くの仕事は都道府県の公的機関からのプロジェクトから来る。

私の本業がインターネットでホームページ制作をしているのでNPO団体での活動は限られている。ただ、このNPO団体の定例会に参加すると最新のビジネス情報が入ってくる。社会の変化も感じられる。一般のメディアからの情報と違って現場の生々しい情報がメンバーを通して伝えられるのがメリットである。

NPO団体の使い方は自分の人生で足りない点を満たす参画方法で良いと思う。NPO団体は生きがいと居場所を与えてくれる。自分のニーズに合ったNPO団体を探すことである。

結論

65歳を過ぎて再就職先がどうしても見つからないシニアは自宅で暇を潰すよりも自分のスキルや経験を生かすNPO団体を見つけて第二のキャリアを始めた方がプラスになる。会社組織と違って仕事は強制されない。嫌な仕事ならばNOと言える。活動する、しないも自由。自主的にNPO団体を利用するだけ。

NPO団体で月額10万円以上を稼ぎたいならば、専任の事務運営担当者か団体理事になる必要がある。お金ではなく生きがいや居場所を求めるならば、自分の好みと都合を優先した参画で良い。シニアの人生から仕事が無くなると社会とのつながりも消えてしまう。NPO団体はそのつながりを維持させてくれる。利用するメリットは大きい。

 




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my profile pictureこのページのシニアライター:Norito H.Yoshida

Profile

Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.

シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。