終の棲家を探すシニアが増えているという。自分で購入した都内の分譲マンションや住宅を売って老後の生活費を賄うという。次に住む家を賃貸住宅にするか、格安中古リゾートマンションにするかで老後の生活は変わる。
数十万円で買える格安中古リゾートマンションがシニアの目に留まり、購入した場合にどんなリスクが生まれるのだろうか。
不動産会社が安売りに走る不動産にはマイナス理由がある!
どんな製品も大安売りをする理由がある。スーパーの客寄せで目玉商品を安売りする場合、売れない在庫製品で困っているために安売りする場合、正規の価格で売れない傷物である場合など何かしらの理由をもって格安にしている。
不動産の場合は、どうだろうか。
バブル時代に何千万円もした大規模リゾートマンションが、今、数十万円で販売されている。この価格落差はどこから来るのだろうか。リゾートマンションを手放したいと願っている所有者と不動産屋は、このリゾートマンションは将来問題を起こすと分かっているからだ。
マンション所有者ならば誰でもが知っている問題だ。資産価値が老化年数とともに落ちる。これは仕方がない。もっと怖い事は、10年ごとに発生するマンションの大規模修繕だ。大規模なリゾートマンションは、都会にある普通のマンションと違って住宅以外の施設(温泉など)を含む管理費や一時金が高くなる。多くは、毎月の修繕積立金になる管理費では賄えなくなっている。
結果、そこに住む住民に多額の一時金修繕費の負担が生まれる。
大規模リゾートマンションであればあるほど負担額は大きい。常に在住していないリゾートマンションであるため、マンション管理組合の運営も上手く行かない。所有者不在になっているマンションもあるだろう。色々な問題を抱えている。
格安の餌でババを抜いてくれるお客を狙っている不動産屋が多い。テレビ番組でも格安中古リゾートマンションを派手に取り上げている。そんな番組に限って良い事尽くめになっている。決して、将来の大きな負担リスクを話さない。それを話したら、誰でも買わないからだ。
将来の終の棲家を探すならば、地方の公営賃貸住宅を狙うべきだ。地方では、介護施設に余裕がある。もし、介護する、される立場になったら介護施設に余裕がある地方が良い。都会のマンションを売却したお金で将来の負担が少ない地方の公営賃貸住宅は老人夫婦にやさしい。
生活の利便性は落ちるが、格安リゾートマンションも同じだ。
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