2020年の60歳代以上の高齢者が約77%スマホを使っている。スマホはシニア層に広まってきている。ドコモ、AU、ソフトバンク、その他モバイル通信会社は、シニア層のお客を増やそうと必死になっている。ラスト・ワンマイルの客層がシニア層だからだ。
残念ながら、スマホは60歳以上のシニアにとって操作が難しい。自動車を知らないで自動車を運転しろという感じだ。知らないカタカナ単語だらけで意味も理解できない。全てがゼロ、いや、マイナスから教えなければ使えない。どんなにスマホの初期画面を分かり易くしてもタッチして機能するという事が分かっていない。どうしてもテレビと同じようにスイッチを探す。
スマホを知らない老人にスマホを教えるのは、時間がかかる。テレビのCMだけでは、何も伝わらない。老人向けスマホCM広告を見ても理解できない。若い人は、好奇心で色々触りながら学んで行く。老人は、スマホを触って壊すのではないかと恐れる。
スマホを知らない老人にスマホを使わせるには、1+1=10になるという事を教える事である。例えば、スマホを使えば老後のお金が稼げるというメッセージを流せば、必死になってスマホについて勉強する。老人の欲を掻き立てる事だ。つまり、スマホを使えば得するよ!という事をうまく伝えることである。
スマホで何が出来るの、何が得なの?をシニアに教える
スマホを使える老人は、自分たちの子供とその家族とのコミュニケーションが頻繁に取れるようになるメリットに気付いている。私の妻は、スマホを買ってくれと頼んできた。目的は、一つ。彼女の女友達(井戸端会議仲間)と簡単に連絡が出来るようにしたいという。LINEというアプリが使えればそれで良いと。
無料音声電話ができるLINEアプリ
スマホにLINEアプリをインストールして使い始めると無料電話が出来るようになる事を知らないシニアが多い。老人が電話する相手は、家族と友人しかいない。一度電話すると長電話になる。お金を節約したい老人は、無料で電話が好きなだけ出来るというLINEの魅力に惹かれるはず。友達同士でグループチャットをすれば、各自に電話で連絡する必要も時間もいらない。あっという間に書くメンバーにメッセージが伝わり、返答が送られてくる。
スマホにLINEアプリをインストールして使えば、電話代が無料になる!家族と知人とのコミュニケーションも頻繁に出来るようになる。テキストだけでなく、写真も送受信ができる。この魅力は老人をガラケーからスマホに引き込む動機になる。
シニアにとってスマホは何でもできる通信端末である必要が無い。老人が求める事が出来れば良い。無料電話が出来るというだけでガラ携からスマホに乗り移る。あれもこれも出来るからお得ですよと言っても言っている内容が分からない。スマホは多機能であるのでシニアのニーズを満たす機能を紹介するだけで満足する。
老人にとってスマホが今まで出来なかった事、難しかった事などを一つでもできる通信端末であるということを理解すれば、魅力を感じる。今までのガラケー携帯は、電話料金が高い。スマホでLINE電話を使えば無料で好きなだけ通話ができると言えば、スマホを使い始める。直球でお得感を老人に伝えられる機能を教えてあげれば良いだけである。
使用用途が決まっていれば
家内は、iPhone 6を使っている。彼女が頻繁に使うのは、LINEのグループチャットである。電話ではない。チャットで直ぐに相手と意思疎通が出来てしまうからだ。他の機能は沢山あるが、積極的に学んで使おうと思っていない。スマホを使う用途が決まっているからだ。老人はそれぞれのニーズが違うのでニーズを見つけてあげる。スマホを使うお得感を理解してもらえば簡単にスマホユーザーになる。
実際に家内は、スマホで今まで時間がかかっていた遊び仲間たちとの連絡が一瞬で出来るようになって喜んでいる。彼女はそれだけでHappyなのだ。
結論
老人の欲を掻き立てるスマホの魅力を伝える。お金を節約したい老人は、無料で電話が好きなだけ出来るというLINEの魅力に惹かれる。老人にとってスマホは、何でもできる機械である必要が無い。お得感を直球で感じられれば、後はスマホの使い方を教えれば良いだけである。