老人になると今まで気にしなかった事が気になる。自分たちの子供の老後は今よりも劣悪になると予想される。それ故に、今子供に親が出来ることは何かを考える。
子供にお金を残す事が本当に良いか疑問が残る。子供は親がいなくなっても今までの親からの教育で自分の生活が出来るように育てられてきたはずだ。就職で実家から独立して一人生活を始めれば、その時点で親から離れて自分の人生が始まる。
だが、親はいつまでたっても子供の事を心配する。親として最後に出来る事は何なんだろうか。
老化に伴い肉体も精神面でも弱くなって行く。働きたくても年齢で働き口がないシニア。あるのは自分のスキルや職歴で身につけた経験が全然生きない3Kの単純労働のみ。まだ元気で自由に動き回れるうちに自分の子供に生き方を教えたいと思うのは私だけであろうか。
「生き方のお手本」を見せる
金融資産など相続させるものがたくさんある老人は、経済的に子どもたちの生活を心配する必要が無いかもしれない。心配するのは、相続があるがために子供同士の関係がギクシャクすること。理想は、子どもたちに残すものがなくても子どもたちだけで十分生活が出来ることである。お金をあげるよりもお金の作り方を子どもたちに教えたほうが良い。
自分で生きて行くためのスキルと生活力
親が築いた会社を子どもたちが引き継いでも会社を倒産させてしまうのであれば相続させる意味が無い。そうなると、子供に生きていくためのスキルと生活力を教えるしか無い。自分たちだけで生きていける力である。学校で学ぶ事は生活力を身につける内容ではない。自分で生きていく力は学校では教えない。親が教えるしかない。
生活力は他人に依存しないで自分の知恵や技術で食べて行く力である。会社に勤めても途中でリストラにあったり、定年退職になったりする。期間限定である。会社を離れたら、自分一人では何も出来ない。私は子どもたちに一人になっても生きて行けるスキルと知恵を身に付けてもらいたいと思っている。
コロナ禍の影響で1つの会社員キャリアでは将来の生活に不安が生まれるという認識が若い労働者に広まってきている。副業や兼業を許す会社が増えてきている。60歳代以降の世代は終身雇用制度の上で人生の計画を立ててきた。今はそれが成り立たない時代。一つの会社で定年退職まで働けない時代である。
雇用面で不安定になると自分の力だけでお金を稼ぐスキルや知識を身に付ける必要が出てくる。会社員が会社以外の分野でお金を稼ぐスキルを磨かないと突然のリストラや会社倒産で人生を狂わせてしまう。私の長男の会社は副業が許されている。会社の仲間とどんな副業ができるかを試行錯誤している。次男は既に自分独自のビジネスを始めている。失敗の連続であるが、情熱と希望で毎日励んでいる。
生活費の面で困った時は親として助けている。おんぶに抱っこの支援ではなく、食べて行く上で必要な範囲に限定している。コロナ禍の影響で売上が落ちて一時的にアパート代がしはらえなくなった時はその費用を肩代わりし、ビジネスに専念できるよう支援した。自分の力だけで生活をして行くには運転資金の面と精神面で親からの支援はどうしても必要になる場面がある。
米国の知人はホームレスになった子供を自宅に呼び寄せて衣食住だけを提供し、あとは自分で生きていくだけのお金を稼ぐ時間を与えた。
自分の子供に後悔するような人生を送ってもらいたくない
親はこの世に生存する時間が短いと認識している。それ故、子供に苦労する生活を送ってもらいたくないと心配する。子供の人生はお金だけで解決しない。後悔しない生き方をしてもらうことが一番重要。
老人の80%が一番後悔していることにこんな事がある。
- 人生を振り返ってチャレンジして来なかったこと
- 勇気を持ってリスクに挑戦してこなかったこと
- 安全パイを摂り過ぎた人生を送ってきたこと
やりたいことが怖く出来なかったり、勇気がなかったためにタイミングを逸したり、やりたいことを先延ばしにしたり、人生の節目節目に自分の判断で決断できなかったりする事で人生の終盤を迎えてしまう人生である。
人生は一度しか無い。節目節目でやらなかったらそのチャンスを逸する。やろうと思う時は、リスクが有り、勇気が必要になる。その時、どれだけ情熱を持ってアクションが取れるかだ。 子供に後悔しない人生を送ってもらうためには親がお手本を見せる必要がある。勇気を持ってリスクを恐れずにやりたい事をやる。その事実と姿勢が子供に「親の生き方の見本」となる。
子どもたちにそんなことを教えるには、自分自身が後悔しない人生を送るしか無い。老人になってもやり残したことが有れば、子供に教えるために勇気を出して挑戦してみる。子供は既に大人だ。親の背中を観察しながら何かを学んで行ける。なぜ、あの年令になって親はこんなことをやり始めたのかを自然に学ぶ。
親は何歳になっても親である。お手本を子供に示す必要がある。
親父はこんな事をして老後生活を楽しんでいると見せたい
子どもたちは退職した父親の精神状態を知らない。年金をもらう父親に仕事がないとどうなるのか。日中、何をして過ごしているのか。子供はこう聞く、「親父、毎日何をして時間を過ごしているの?」と。それにすぐ答えられる回答が自分にあるか、ないかである。
まだ会社員として働いている60歳代シニア男性ならば、年金生活に入っている自分の姿を想像してほしい。自分は何をして老後生活を楽しんでいるのか。そのイメージがないシニア男性ならば、今からプランして準備をすることである。65歳まで今の会社で働けてもその後をどうしたいかが決まっていないと戸惑うだけである。
70歳を過ぎたシニアならば、戸惑い以外の選択肢しかない現実を見ることになる。今の自分の姿は自分の子供の未来の姿かもしれない。子供の将来を助けるならば、自分の背中で何をすべきかを教えるしか無い。子供が困難に直面した時に父親だったら、どうしただろうかと思う。
老後の生活を楽しんでいる父親を子供が見ていれば、自分もそんな老後の生活を送りたいと記憶に残す。私の子どもたちは30歳代で独立した生活を送っている。私達夫婦は子どもたちの生き方を見守っている。何か困った事が起きて生活ができなくなったら、一時的なセーフハウスとして実家で生活が出来るようにしている。
私が子どもたちに何度も話しの中で言うことがある。「10年先の自分の姿を想像して今の仕事をやること。」
結論
親は子供よりも人生経験が長い。これから自分の人生を実りある人生に出来る子供に生きる力を身に着けさせたいと願っている。子供にお金を沢山残せば良いというわけには行かない。子供の間で相続問題を起こしかねない。親の財産で自分の人生を支えるのではなく、自分の力で自分の人生を築いていく生活力が必要である。親はそれを支援して見守るだけでなく子供のお手本になる必要がある。
年金だけで生活をするのではなく、年金プラス収入を自分たちの力で稼ぐ工夫を子どもたちに見せる。シニアでも挑戦しようと努力すれば、お金が稼げるという事実を子供に見せつける。月額数万円でも良い。年金収入だけに頼る老後を送っていないという意気込みである。
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