買い物難民になる老人問題はニュースなどで知っていたが、ゴミ出し難民になる老人問題は初耳であった。
ゴミ出し難民になる3つの要素
- 認知症になるとゴミ出し日が分からなくなる
- 足が悪くなり、歩くのが難しくなるとゴミをもってゴミ置き場に行けなくなる
- 一人で生活をしているため誰かがゴミ出しを代行できない
この3つが主な原因のようだ。普通の生活が出来なくなった時点でゴミ出し難民になる可能性は高くなる。
買い物難民になる老人は、電話さえできれば食料品や日常品を配達してくれるスーパーマーケット店が助けてくれる。ゴミ出し問題は、ゴミ出しを代行する便利屋に依頼するしかない。お金がいる。
ゴミ出しが出来なくなる問題
誰もが最後は一人生活を送る可能性がある。長生きをすればするほど一人生活が当たり前になる。ゴミ出し難民になっている老人は、5年先、10年先にはいなくなるかもしれない。A.I.搭載のロボットがゴミ出しが自分で出来ない老人宅を訪問してゴミ出しを代行してくれる。そんなサービスが公共サービスとして生まれて来るのではないだろうか。
痒い所に手が届かないゴミ収集車
現在のゴミ収集車は、道路の脇のゴミ出し場を回ってゴミを収集するか、一軒家の門の外に出してあるゴミを収集するかのどちらかをしている。問題はゴミ出し場までゴミを運べないシニアと自宅の門の外までゴミを移動できない老人である。彼らがゴミ出し難民になる。
足腰の筋力低下でゴミを所定の場所まで持ち出せなくなった老人に対してゴミ収集車のサービスは手が届いていない。
ゴミ出し代行ボランティア
ゴミのリサイクルが家庭内で出来る仕組みが生まれれば、ゴミ出し問題も消えて無くなる。今、無い物をねだっても何も問題は解決しない。一つ出来ることがある。ゴミ出し難民になっている老人宅が分かっているならば、元気で暇な時間がある老人にゴミ出しを代行していただくことである。地域の自治体がそんなボランティアサービスを提供できればそれが出来る。
1週間に2回ぐらいゴミ出しを代行してあげれば、ゴミ出し難民になる老人を助けられる。このボランティアサービスを継続してやるには、ゴミ出し代行ボランティアグループを結成してグループで対応する必要がある。人数が少ないと作業負担が多くなり、途中で止まる。負担を分散する意味でボランティア人数を多くする必要がある。
自治体による「ゴミの持ち出し収集サービス」
家事代行サービスでゴミ出しを依頼できるのだが、コストパフォーマンスが悪いので使えない。介護ヘルパーサービスにゴミ出しサービスがあれば、助かる老人は多いがそのようなサービスが介護ヘルパーの仕事としてなっていない。横浜市はゴミの持ち出し収集サービスをゴミ出し難民に行っている。
一度、お住いの自治体でゴミの持ち出し収集サービスを行っているかを調べると良い。
結論
自宅暮らしの体力が落ちた老人はゴミ出し難民になる。自分一人の力ではゴミを所定の場所まで持ち運べない。自宅の門の外までゴミを運べないシニアが門内にゴミを置いても持って行ってくれない。歩行障害を持った老人はゴミ処理で問題を抱える。このゴミ出し問題を解決するには通常のゴミ収集車サービスに加えてゴミ出し難民用に「ゴミ出し収集サービス」を自治体が提供する必要がある。