ニュースメディア産業では人材不足という記事が多い。同時に、銀行業界、製薬業界、電機業界などでリストラが発生している。一言でいえば、人材不足なのは特定業界(建設業界、飲食業界、サービス業界、IT業界)などでその他の業界はそれほど人材不足になっていないのではないか。
最近のリストラニュースは、東芝、NEC、大手銀行、住友科学、資生堂などのリストラである。リストラを行う企業にはそれぞれの理由があるだろうが、社員にとっては迷惑な話である。経営者の失敗が原因であるのにそのツケを社員のリストラでカバーしようとする。理不尽なリストラは社員にとって納得が行かない。
自分はリストラにあわないと思っている社員は意外と多い。会社も業績も良いので将来的にリストラが起きるとは思わないと思っている。現実は突然リストラが降ってくる。会社員は常に身の保全対策を準備している必要がある。リストラ対策は年齢に関係なく起きる。
目次
リストラ対策と考え方
2000年の頃から大きな時代の変化が起きている。異常気象、各国の政治不安、金融資産の格差、技術革新などから企業の経営も変化に適応しようとする。今まで安定していた業界で突然地震が起きたりする。三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などの大手銀行から地方銀行までフィンテックを導入して非効率的な経営を効率化しようとしている。効率化=人減らしだ。
今まで銀行は安定した職場と言う認識であったが、その常識が常識で無くなってきた。大きな変化がそうさせている。安心と安定を求めて大企業に就職した人たちは、時代の変化に翻弄される。「寄らば大樹」の言葉は、変化の少ない時代でしか通用しない!
リストラは自分にとってチャンスと捉える思考
生活環境の変化にはリスクとチャンスが同居している。人間はそんな環境で生き方の選択を求められる。変化を自分の味方にしてチャンスをつかもうとする人たちと変化から逃げてリスクを避ける人たちである。多くの人たちは、後者を選択する。リストラが少ない公務員に若者たちが殺到する。殺到しても人数が限定されている。結局、多くの人は変化に翻弄させられる。
変化と言う波の中で生きて行くには、変化をチャンスとして受け入れて自分にとってチャンスがある仕事を見つけるしかない。今の東芝を見てほしい。あんな大企業が危ない。優秀で勇気がある社員は既に転職している。転職出来ない社員だけが社内で生き残りの道を探している。同僚を蹴落として自分だけ会社に残れるよう動き出す。醜い戦いが社内で起きる。
私は思う。この大きな変化は、まだ、まだ、続く。自動運転技術が成熟してくれば、自動車教習所ビジネスは無くなる。タクシー業界もなくなるだろう。ちょっとした大きな技術革新で企業や業界が消滅してしまう時代に私たちはいる。もし、今、自分がリストラの対象者になっているならば、それをチャンスと受け止めるべきだ。時代の変化に適応しろ!と言う神があなたにチャンスを与えたのだ。
大きな変化が起きている世界では、自分の特技や興味で新しい人生に挑戦せざるを得ない。試行錯誤は日常茶飯事になる。リスクとチャンスが見えたり消えたりしている。目の前にあるチャンスを掴む勇気があるかどうかで人生が変わってくる。あなたの勇気が試される。
リストラに付き物の早期退職優遇制度を活用
定年退職前のリストラで嘆いているシニアがいるかもしれないが、私はそれをチャンスとして捉えるべきだと思っている。リストラに付き物の早期退職優遇制度で大金を手にする事が出来る。通常の退職金の何倍ものお金が手に入る。それは何で生きて行くかを探すための人生旅行資金になる。新しいスキルを身に付けるための教育に使っても良いし、自分が得意とする分野で起業を考えても良い。
もし、住宅ローンを抱えているならばその大金でローンを返済する事を優先すべきである。精神的なストレスをお金で解決すると身軽に動けるようになる。40歳代、50歳代でリストラにあっているならば、まだまだ、気が付いていない新しい道が残されている。新しい道は「やってみたいという気持ち」に隠れている。
新しいキャリアのためにいくら使うかの予算を作り実行する
例えば、300万円を使って自分の新しいキャリ作りを計画する。300万円をどのように使えば、次のステップに繋がるかを予想する。
- 手に職を身に着ける専門教育を受ける(専門学校に通う資金にする)
- やりたいことでプチ起業を試す(失敗を前提に起業のコツを学ぶ)
- 将来に役に立つ資格を取得する(資格は新しいキャリアの入口である)
リストラされた会社員のほとんどが再就職先を探す。うまく見つかれば幸いであるが、見つからなくて1年以上も探し続ける状態になったら、再就職は諦めるべきである。ブランク期間が長ければ長いほど再就職先が見つかるチャンスは減る。最悪、そのような状態になってもアクションが取れるプランを決めておくと安心して次のキャリア探しができる。
職探しだけで日中の時間をすべて使えない。暇になることは確かである。暇な時間を有効に使うには次のキャリアにプラスに成るパートやスキマバイトをすることである。少なくとも小遣い稼ぎはできるし、働くという感覚は維持できる。
副業、兼業の機会があるならば積極的に活用する
新しい傾向として会社が副業や兼業を許可する制度を設けている。そのような制度がある会社の社員はその制度を積極的に活用すべきである。自分の職務スキルを他の場でもっと活かす機会を持ち、もっと専門的に自分のスキルに磨きをかける。簡単には見つからないが、見つけるためのアクションがリストラされた状態の時に役に立つ。
副業や兼業探しの行動はリストラされた時に自分が起こすアクションと同じである。ただ違うのは会社の仕事をしながら給与をいただけること。会社員の職務歴はその会社だけで有効な場合が多い。それを他社でも活用できる応用力を身につけるために副業や兼業を活用する。
今の会社に安住している社員は危機意識が無い。突然、会社が倒産、大きなリストラを始める時がやってくる。そのための対策を準備しておかないと不幸な時期を過ごす事になる。沈みかけている船から素早く浮かんでいる船に飛び移る準備を常に用意すべきである。その意識が無い人は残念ながら時代の変化に適応できない。適応できない人はそれなりの人生を送る事になる。
時代の変化の波にうまく乗るための試行錯誤を今から行う!
結論
- 人材不足は特定の業界だけ。他の業界では時代の変化に適応するために人減らしが始まっている。「寄らば大樹」の言葉は、変化の少ない時代でしか通用しない!
- 変化と言う波の中で生きて行くには変化をチャンスとして受け入れて自分をステップアップできる新しいスキル、資格、経験を得る場を見つけることである