社会との接点を持ちたいために仕事をするシニアが増えている。どのような仕事で社会との接点を持とうとしているかは個人差がある。今日、日曜日の朝日新聞のシニア人材募集ページを見るとマンション管理関連の募集が多い。その次にビル清掃、警備、介護と続いていた。
65歳から70歳までの5年間を働きたいと思い、好きでもないマンション管理の仕事をしているシニアが多いのではないか。少しでも老後資金を増やたい、生活費の足しにしたいという理由でお金を稼げるだけ稼ぐという思考が見える。
第三者に依存する働き方では必ず年齢制限がある。好きなだけ働ける会社は非常に少ない。その意味合いで65歳を迎えるシニアは70歳以降の生活のリズムを今から考えて準備すると良い。
老いたシニアは50%仕事、30%趣味、20%ダラダラの生活が良い
既存の企業はわざわざシニアのために仕事を作り出さない。若い人が嫌う仕事、人が集まらない仕事にシニア人材を募集する。企業のシニア向け仕事は使い捨て、人の手不足解消の労働、若い人が集まらない仕事に集中する。決してシニアにとって嬉しい労働環境での仕事にならない。
絶えず、年齢制限(70歳までとか)や一時的ニーズを埋めるという感じで安心して働ける環境ではない。その辺を割り切って底辺の労働者として働く。それを前提に自分の新しい生活のリズムを考えることである。
仕事に割く時間を50%にする
70歳を過ぎても自分のペースで仕事(アルバイトや小遣い稼ぎ)が出来るように下準備をする。フルタイムではなくハーフタイム以内で仕事が終えるように環境を整える。自分でビジネスを起こすのが一番であるが、誰でもが出来ないので小遣い稼ぎ程度の仕事を探す。
お勧めな仕事はチラシのポスティングの仕事である。ノルマはなく、自分のペースでチラシを担当地域の住宅のポストに入れる仕事である。1枚投函すると3円という従量制で収入が決まる。投函するチラシが3種類あれば1回の投函で9円になる。決して儲かる仕事ではないが、健康増進と生活のリズムを作る上ではプラスになる。収入はおまけ程度に考えれば良い。
毎日数時間チラシのポスティング作業をして残りの時間を趣味や自由時間にする。
趣味の時間に30%を割く
趣味がある人は自然と時間を趣味に割く。割く時間が1日中というのは疲れるので毎日30%程度に留めると長続きがする。スポーツでも庭いじりでも絵画でも好きなことに没頭する時間を生活のリズムに取り込むと精神的に安定する。
老後の生活を趣味だけで過ごそうと思ってもうまく行かない場合が多い。日常の生活に変化があると気分転換がうまく出来る。脳や体への刺激は色々な種類があると面白い。生活に多様性と変化がある生活のリズムが作れれば暇に襲われない。
趣味がないというシニアは趣味を見つける行動を取ることである。料理のホームページやYoutube番組を見ながら料理を独学する。健康のためにスポーツジムに通い始める。カフェで読書をする習慣を身につける。今までに経験をしたことがないことに挑戦してみる。
20%をダラダラする時間にする
自分のスケジュール帳が毎日びっしりと埋まっていると忙しすぎて息が吸えなくなる。ダラダラとする時間も確保する。不定期に夫婦でドライブ外出をしてランチを取る。公園巡りをして自然を楽しむ。その日にやりたいと思ったことをやる。
その日の気分で何かをやる時間を確保しておくと自分が作ったスケジュールに制約されない。私は気分転換にカフェでアマゾンPrime Videoの映画をノートパソコンで見る。土曜、日曜のどちらかに必ず自宅のテレビでPrime Videoの映画を楽しむ習慣ができている。月500円で見たい映画を見放題。この特典を十分に楽しみたいためである。
映画は1時間30分から2時間で終わる。ダラダラした時間をPrime Videoの映画鑑賞に使う。ポイントはスケジュールにない、自由にやりたと思った事に使う時間を確保することである。
シニアは人間らしい仕事に携わる
比較的時間とお金に余裕があるシニア層が積極的に人間らしい、人間しか出来ない新しい仕事を創造すべきである。頭で感じ、言葉だけで訴えるのは誰でも出来るが、アクションに結びつけるには現代の文明の利器を利用すると便利である。インターネットは日常生活の情報インフラ。スマホがないと社会生活上で不便を感じるシニアが多い。
シニアは最低でもインターネットに繋がった端末(パソコン、タブレット、スマホ)をうまく活用して年齢、性別、場所の制限を取り外した労働を作り出す必要がある。
インターネットを使って人間味を売る仕事が出来ないか。こんな仕事で会社を作っている人達がいる。レンタル家族サービスである。便利屋サービスの一部メニューになっている。このようなサービスは人間でしか出来ない。シニアがレンタルシニアサービスを展開できないか。既にやっている業者もある。シニアの発想でシニアのリソースを活用すれば、シニアの強みを出せるようになる。
老いてくると孤立するシニアが増えてくる。親戚、友人、知人、そして、伴侶が他界してしまい自分一人の生活に直面する。そんなシニアを支援する「話し相手サービス」はシニアが出来る人間らしい仕事ではないか。こんな仕事をしている個人がたくさんいる。
結論
マンション管理業務をしているシニアの働く姿を見ているが、将来性ややりがいなどを感じて働いていない。70歳まで1年毎の更新契約であるからだ。マンション管理会社の都合で雇い止めになってしまうリスクがいつも漂う。
65歳を過ぎたシニアは年金である程度の生活は出来るが、仕事を求める。今は少なくとも70歳までは働き続けたいと思うシニアが多いはず。そんなシニアの受け口場所としてマンション管理の仕事がある。
第三者に依存する働き方は自分の都合に沿うことはない。スーパーマケットが募集しているアルバイトは若い人たちが敬遠する時間帯の労働者を募集している場合が多い。17時から22時までと。仕事は雇い主中心に回る。それが嫌なシニアは働かないか、自分の仕事を作って働くしか選択肢がない。
私は仕事50%、趣味30%、20%ダラダラの生活を送っている。自営業者で肉体労働でないインターネットビジネスをしている。年金とネットビジネスの売上で生活費をまかない、趣味の筋トレを週2回から3回行い、残りの20%を夫婦でドライブ旅行、平日の外食ランチ、公園巡りなどをしてダラダラとしている。
65歳を過ぎたシニアは体力的にも気力的にも普通の仕事を一生懸命やるにはエネルギー不足を感じる。自分が作った仕事ならば面白いのでやりがいが出るが、他人が嫌がる仕事ならば生活費稼ぎで嫌々ながら働くとなる。マンション管理業務のシニアの顔を見るとそんな一面が見て取れる。
シニアが他人のビジネスのために働くならば半日労働で後は自分の時間にする生活スタイルを模索してはどうか。どっちみち70歳になれば雇い止めになる。70歳以降の人生を楽しくするための助走として今から仕事に依存しないライフスタイルを作ることである。