「ハレとケ」と言う言葉がある。「ハレ」は非日常的な生活を意味し、「ケ」は日常的な普段の生活を意味する。年金生活に入ると「ハレとケ」を上手く区別したシニア夫婦の節約生活になる。
子供は大人になり自活し始め、住居のローンは終わり、自分たちだけの生活費だけで第二の人生が始まる。日常生活での出費は以前よりも少なくなる。同時に入ってくるお金も少なくなる。
シニア夫婦の生活は無駄遣いがない節約の生活に入る。お金は使う時に使い、変にケチらない。お金で貴重な時間と体験を買う思考が強くなる。夫婦での旅行は一緒の時間と楽しい体験を満たす。
出費を抑える節約生活とお金を有効に使う生活が始まる!
シニア夫婦にとって老後の生活は精神的な満足を求める生活になる。今まで我慢してきた事を満足がいくまでやれる時間を頂ける年齢になったからである。特にシニア夫婦の絆を深める旅行は一番の楽しみになる。若いときの旅行と違ってコストを節約して体力でカバーするような旅行にはならない。
お金よりも価値がある「時間と体験」を無駄にしたくない思いが強くなるので旅行も自分たちのスケジュールで計画する。無理をする節約旅行はしたくないとお互い思っているが、贅沢な旅行もしたくない。私たちの金銭感覚に合った旅行をしたいと思っている。
節約の日常生活
子供が独立して定年退職をすると物を欲しくなるという欲求が少なくなる。衣食住で困ることが無くなる。贅沢を求めれば欲しい物が出てくるが、それ程の欲もない。年金生活の年齢の方は私と同じ感じではないか。日常的に消費されるのは食べること。時には非日常の旅行をすることぐらいである。
私達夫婦は年金収入だけの生活に備えて出来る限り無駄のない日常生活をする努力をしている。具体的にはこんな事をしている。
- 公共料金の出費を抑える
- 水道料金:シャワーとお風呂の使い分けで毎日お風呂に入らない
- 電気料金:居間と台所だけ電灯をつける
- ガス料金:朝と昼の食事はガスをあまり使わない
- ガソリン代の節約
- 週末のドライブ散策時に食べ物の買い出しをする
- 意味のないドライブはしない
- 割引日にガソリンを入れる
- 電車やバス代の節約
- 鉄道会社の株を購入して電車料金無料の優待券をもらって使う
- 5キロ以内の場所に行くときは歩きである
- 電話代の節約
- 夫婦や子供、友人との連絡はすべてスマホのLINEアプリで行っている
- 知らない電話番号からかかって来ても折り返し電話はしない
- 新聞代の節約(朝刊のみにしている)
- 消費が多い食べ物はOKストアや業務スーパーで購入している
- 衣類や靴類は新しいものを買わないで今あるモノを使い潰している
- 意味のない外食はしない
- エアコンは暑い夏のみ使用し寒い冬は灯油ストーブにしている
- 家電製品は故障するまで使う(仕事道具のパソコン類は例外)
- インスタントコーヒーは平日のみ、ドリップコーヒーは週末のみにしている
- 甘いケーキ類は買わないで特別なイベント時に味わう
- ピザや寿司などのデリバリーサービスは使わない
- タバコやお酒はしないので必要なし
- ゴルフの趣味はないのでやらない
- 遊び仲間はいないので交際費はゼロである
日常的にお金が出ていくのは公共料金、通信代、食費のみ。仕事場をカフェにしているのでコーヒー代は必要経費にしている。
贅沢は意味がある外食と旅行時のみ
死ぬ前に美味しい物を食べる。節約してまずい物を食べるのは人生を無駄にする。外食をする時は美味しいと有名なお店で食べる。出来るだけ平日のランチタイムにする。夫婦で旅行をする時はローカル食を見つけて高くても食べる。
子供家族との会食では贅沢をする。金額に拘らずに皆が満足が行く食事をする。旅行に出る時は自分たちが作った旅行計画で出かける。ドライブ旅行の時は朝食付きのビジネスホテルで朝食が美味しいチェーンホテルにしている。
旅行中は食べる物の金額に拘らず買って食べてみることにしている。旅行の予算内であれば構わない。旅行で費用を気にするのはホテル代と交通費ぐらい。それ以外は旅行時の遊び予算で賄う。結果的に満足が行く旅行ができれば良いだけ。
健康と趣味を追いかける
私は今年になってメタボリックシンドローム予備軍の汚名を晴らすために自分の体重を適正体重まで落とす努力をしている。私の適正体重は70.5キロである。体重削減の努力を始めた時は75.5キロであった。半年後、努力の効果があってか体重が71キロまで落ちた。500グラムの差は誤差範囲である。あと1ヶ月か、2ヶ月で体重を69.5キロ前後まで落とす予定でいる。
「適正体重とは、「BMI 22」となる体重をさします。 これは、「BMI 22」となる体重が、統計的にみて、いちばん病気にかかりにくい体格であることによります。」(引用先 適正体重と1日の食事量 健康医療都市まつど)
*適正体重 = (身長m)2 ×22、私の場合:1.79x1.79x22=70.49kg
適正体重まで体重を落とした方法はこれ!
- 毎日のカロリー制限(スマホのあすけんアプリを活用)
- 週2回の筋トレ(スポーツジムを活用)
若い頃と同じような食習慣では体重を減らすのは難しい。シニアは消費カロリーと新陳代謝量が減るので今までと同じ食事量では肥満になる。まず、食事の習慣を変える意識を持つことである。そして、実行する。
筋トレと同時にする理由はカロリー制限だけであると貴重な筋肉量を減らすことになる。筋トレとタンパク質の多い食事を同時に行わないと体力が落ちる。
私の趣味は生活のバックボーンになっている。週2回のスポーツジムでの筋トレが生活リズムの柱である。私の妻はピアノを教えているのでピアノが趣味である。彼女の生活のリズムもピアノが柱になっている。お互い健康であれば、好きな趣味を追い求められる。
今まで筋トレをしていたので好きなだけ食べていた。そのため、体重が75キロ前で落ち着いていたのだが、人間ドックで何度も「あなたはメタボリックシンドローム予備軍ですという手紙」を受け取っていて気分が良くなかった。
そこで摂取カロリー制限をして食生活習慣を変えた。その効果が適正体重まで体重を落とした。
死ぬために生きる生活
あと2年で70歳になる私。そのあとは神様が与えてくれる年齢まで生きる。つまり、他界するときまで好きな事をして生きるしかない。妻の父親は96歳で老人ホームで生活をしているが、目が覚める度にまだ生きていたかと嘆く。夜寝たら、朝になっても目が醒めない死に方をしたいようだ。
70歳から80歳までの10年間は長生きをする、しないの節目期間になる。多くのシニアは75歳前後で体力の衰えを嘆き始め、持病や大きな病気を患うリスクが高まる。健康を害して歩行障害に陥るシニアが増える。一度その谷に落ちたら、普通の生活に戻れない。その後の人生は不自由な生活になる。最終駅には死が待っている。
健康で元気なシニアならば今からでも遅くないので健康寿命を伸ばす生活習慣を身につけることである。80歳まで健康で普通の生活を過ごせればそれで良しとする。それ以降の人生は完全に神の委ねるしかない。90歳、100歳まで生きても身体はその年齢について行けない場合が多い。友達、知人、親戚はすでに他界している場合が多い。
長生きの人生は死がやってくるのを待つ人生になる。
結論
「ケ」で節約したお金を「ハレ」で使う生活が当たり前になる。そんなシニア夫婦の生活が始まる。子供が独立して家を出ていくと自分たち二人の生活に合うように古い物を処分して新しいものに買い換えることになる。お互いの生活リズムがあるのでそれに合わせた生活が続く。
人生の息抜きに二人で旅行する。行きたい場所を決めて旅行プランを作り実行する。オフシーズンに旅行を計画しホテル代を節約し、人混みがない観光を楽しむ。パッケージ旅行は時間に追われる。健康で元気なうちは自分たちの都合を優先できるプライベート旅行が良い。