老後の生活を考えるシニアにとって「お金の使い方」は重要である。感情と欲求だけでお金を使ってしまうと知らないうちにお金が足りなくなってしまう。自分を上手くコントロールできる人ならば、お金の使い方もうまくコントロールできるだろう。私を含めて大部分の人はそれがなかなかできないでいる。
年金だけの収入で老後を生活するには、家計簿をつける必要がある。家計簿をつける習慣が無い人は、無駄遣いをしていないかどうかを監視する必要がある。必要な物にはどうしてもお金が出て行くので必要でないものを上手くコントロールして無駄なお金を使わないようにする。
私はZaimというスマホアプリを使って毎日の出費を記録している。記録しているものは外出時に買うもの全てで、ランチやお菓子も含む。外出時に使うお金は無駄遣いになる傾向があるから調べている。お金には「生き金」と「死に金」がある。無駄遣いは「死に金」になる。
生活でどうしても必要になる出費は全て「生き金」。それ以外は「死に金」になる場合が多い。年金生活は節約の生活。節約をするには本当に意味がある出費であるか吟味しなければならない。カフェを仕事場として利用していると1杯のコーヒー代は「生き金」になる。お金を稼ぐための場所代になるからだ。昼食代も「生き金」。交通費も「生き金」。
「死に金」は何本もあるジーンズにもう一つ新しいジーンズを買ってしまうこと。その理由が安かったから。本当に必要なジーンズであっただろうか。自分の欲をコントロールできなかったために「死に金」を使ってしまった。
「死に金」を無くすにはどうするか?
「生き金」と「死に金」を私たちは判断できる。「生き金」は、生存して行くために必要不可欠な物や事に使うお金だ。「死に金」は、買った物や事が無くても生きて行けるお金の使い方である。
自分のお金の使い方をモニターして分析する
私は、いつも仕事柄お金を使った時にレシートや領収書をもらっている。確定申告書を年1回提出するために必要になるからだ。それ以外に各レシートに 〇やⅩ を付けている。「死に金」と思う場合は、X を付ける。「生き金」の場合は、〇 を付ける。
この作業を3か月ぐらい続けて行うと自分の生活で「生き金」と「死に金」の消費パターンが見えてくる。自分の無駄遣いを見つけるには、X を書いたレシートを調べれば良いだけだ。この自己分析を半年以上続ければ、年間の無駄遣いパターンが浮き出てくるようになる。
「死に金」を「生きる金」にするには
自分はどんな物や事に無駄遣いをしているかが分かれば、それらをコントロールするだけで無駄遣いは少なくなる。自分のお金の使い方を厳しくするのが嫌なシニアは、月々の無駄遣いの予算を作っておくことである。年金収入の中から「生き金」を差し引いた残金のうちどれだけのお金を「死に金」として使って良いかを決める。
「死に金」の予算は、自由になる小遣いのようなものになる。年金収入から「生き金」を差し引いた残金を全て「死に金」予算として使うのはだめ!突然の出費に対応できる貯蓄が必要になる。毎月「死に金」から「貯蓄」に回す予算枠を取っておく。貯蓄は毎月ちょっとづつ続けることで万が一の出費に対応できる。
家計簿は、お金の使い方を見る上で役に立つが、使ったお金が「生き金」なのか、「死に金」なのかは判断できない。シニアの生活で必要なのは、「死に金」を出来るだけ少なくして余ったお金を貯蓄に回すことである。その行為で生活や精神的な余裕にシワ寄せにならないようにする。
「死に金」になる無駄遣いを減らす
最初から完璧を求めない。無駄遣いであると気がついたら、気がついた無駄遣いが繰り返さないようにするにはどうしたら良いかを考えて対策を打つ。私は衣類に無駄遣いをする傾向がある。毎年ジーンズを1本から2本ぐらい買ってしまう。今タンスに入っているジーンズ数は10本である。ジーンズは長持ちする。古くなったジーンズは捨てがたい。
仕事で使うパソコンは6台ぐらいある。3年から5年で新しいパソコンを購入している。仕事で使う道具であるから「死に金」にはならないが、古くなったパソコンは腐っていくので処分をしなければならないのだが今だに持っている。
衣類は長持ちする。長持ちをするのだが、何故か新しい衣類を買ってしまう。これから夏に向かって行く。ポロシャツやTシャツの出番がやって来る。ポロシャツとTシャツは捨てるぐらい持っている。今年は新しい夏用の衣類は買わないことに意志を固めた。靴下や下着もたくさんある。たくさんある衣類は新しく買わない。買わないで使い潰すことを考える。
靴も自然に増えていってしまう。革靴が6足、スポーツシューズ2足、スリッポン2足ある。革靴が多いので意識して使い潰さねばならない。革靴は何故か長持ちする。スポーツシューズはすり減っていくので捨てやすい。既にある物を新しく買う行為を改めれば無駄遣いは確実に減る。
結論
自分はどんなものに無駄遣いをしているのかをまず見つける事。入ってくるお金が固定されると出て行くお金を上手くコントロールするしかない。私のように仕事をして月々のキャッシュフローがある人も出て行くお金が無駄に使われていないかを監視し、コントロールすれば余裕ある老後の生活を築ける。
「生き金」と「死に金」を識別して予算管理をする。スマホアプリZaimなどを使うと使用用途をモニターしやすい。老後の節約生活は「死に金」を「生き金」に変える工夫が必要になる。