若い人たちは、自分たちがいずれ老人になると言うことを強く意識していない。私を含めて老いてくるとそれを意識し始める。多分、誰もがそうだろう。今、私が直面していることは、今の若者たちがいずれ直面することである。
老いは誰にでも訪れる。20歳代、30歳代の息子たち世代の若者は会社を卒業して社会に自分の居場所を失った65歳過ぎのシニアの生活を知らない。若いうちに60歳過ぎのシニアがどのような問題に直面するかを認識して対応策を考えるべきである。
65歳を過ぎると人生は下り坂。イノベーションで社会の仕組みがどんどん進んでいく。キャッシュレス決済が当たり前と思っている若者の世界にシニアは入っていけない。クレジットカードの使い方でもインターネットで使用明細情報を見ることになる。パソコンやスマホの使い方に熟していないとウエブ明細書なんて見れない。
時代に付いて行く事ができないシニアが増えている。そんな事実を若者たちは気にもしない。老人の世界に住んでいないからだ。でも、いづれ誰もが老人に成っていく。
65歳を過ぎるとこんな問題に直面する
66歳の私が今後の生活で危惧していることは世代が違う人達とのコミュニケーションが上手く出来なくなるのではということである。ビジネスをしている限り、社会の流れについていけるので浦島太郎にはならない。問題は社会との接点を失った生活を始めてからである。
友人、知人は時間とともに消えて行く
会社員時代と違って毎日顔を合わして会話をすることがない生活に入る。顔を直接見て話が出来なくなると疎遠になっていく。友人も知人も同じである。1日の生活で誰かと話をするということがなくなる。時々、押し売りの電話がかかってくる。営業マンとの会話が社会との接点になり始める。
既に他界した友人や知人がいるかも知れない。年令を重ねるたびにこの世から消えて行く人が増えてくる。Facebook、TwitterなどのSNSを使いこなせるシニアならば年令や性別を越えて新しい人達と繋がりを持てる。65歳を過ぎたシニアの多くはSNSに慣れ親しんでいない。
96歳の義父の知人と友人はすべてこの世を去ってしまっている。彼だけが長生きをしてこの世に残っている。
誰も雇ってくれない!
大企業出身の元幹部であっても会社は65歳までしか雇用してくれない。雇用してくれる会社が見つかるだけでも幸だ。多くの元会社員は、社会が手のひらを返す現実に戸惑う。この試練を乗り越えることが出来るシニアならば、若者のお手本になれる。今の若者もいずれ同じ状況に置かれるからだ。
時間の使い方に困る!
65歳まで働けるとしてもその後はどうするのか。自宅で趣味を楽しむと言っても1日中やっていられない。働いている時は、自分で考えることなく居場所と仕事(時間の使い方)が提供された。今度は、自分で居場所と時間の使い方を作り出す必要がある。時間の使い方を上手く作り出せれば、若者のお手本になる。シニアは、そのお手本作りの役割がある。これから年老いてくる若者のためにだ。
孤独に陥る!
人生の伴侶を失うと一人ぼっちになる。長男夫婦の世話になっても住む世界が違う。群衆の中の孤独と同じだ。世代が違うと話す内容も違い、会話する機会も限られる。この辺は、個人差もあるだろう。社交的なシニアであれば、外に自分の居場所と遊び場を見つけられる。新しい友達も作れる。これが出来ないシニアが沢山いる。年老いると孤独がやって来る。
孤独と戦うには、まだ巡り会えていない人に巡り会える努力をすることだ。意識的にそうすることだ。経済的に余裕があれば、旅行代理店が企画した旅行パッケージを利用して友達作りをする。お一人様旅行パッケージがある。同じ目的の旅行で話しかける機会が自然と生まれる。
昨日出来たことが今日できなくなる!
年老いてきたシニアが口にすることは、今まで出来ていたことが出来なくなったということだ。歩けると言うことが当たり前と思って生きてきたのにある日突然足が重く感じて歩きにくくなる。そんな経験をしているシニアが大勢いる。当たり前のことが当たり前でなくなる時だ。
肉体的な老化現象だけでなく精神的な変化も生まれる。好奇心を失う。面倒くさがりになる。忍耐力が落ちる。子供の声が絶えられなくなり苦痛を感じる。若い時に何にも不自由に感じていなかった当たり前のことが不自由に感じ始める。
自分で生活できないカラダになる!
健康を害すと自分一人で生活が出来なくなる場合が多い。生活習慣病で健康を害したり、転んで骨折をしたりして入院生活を始めると自分の死期を早める。退院後のリハビリを積極的にやらないと劣ってしまった筋力が元に戻らなくなる。自分の体を思うように動かす事が出来なくなり、誰かのお世話になり始める。
まだ、自分で生活が出来ているシニアであるならば、生活習慣を一度見直して健康な食習慣や運動を志すべきだろう。特に筋力を鍛える運動は必須である。自分の体を動かすには、体の筋肉を衰えさせないことだ。筋肉を鍛えると新陳代謝を向上させるだけでなく骨も丈夫にする。転んでも簡単に骨が折れない体を作る。
良い生活習慣を自分で作り出すことが若者のお手本になる。
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結論
65歳を過ぎると今まで問題で無かったことが問題になってくる。老化現象が体を不自由にする。社会との接点を失った生活が始まると人と話をする機会がなくなる。外出しても目的なく歩きさまようだけである。友人、知人と会ってお喋りを楽しもうと思ってももうこの世にいなかったりする。
余生を楽しむには自分を楽しませる仕組みを今から作り込んでおくことである。何かに没頭する物を見つけておくとか、年令や性別を越えて新しい人達とつながる方法を学んでおくとかである。