歳を取ると警戒心が強くなるのだろうか。新しいお付き合いが表面的なあいさつや会話程度で終わる場合が多い。友達がほしいのだが、深く一歩入ったお付き合いが出来ない。そんなシニアの心理が歳を取ると分かってくる。シニアになると新しい友達が作り難い。社交性があるシニアならば、そんな問題はないかもしれない。
だが、多くのシニアは相手のプライベートな人生に敢えて入り込まないでいる。シニア男性たちはシニア女性と違っておしゃべりがなくても生きていける。シニア女性は何故か気楽に話しかけられる本能があるように見える。隣りに座ったら幼い頃の友達であるかのようにおしゃべりに夢中になっている。
シニア男性はとても同じことが出来ない。ただ、黙っている。どちらかがアクションを取らない限り、沈黙だけが続く。
相手の人生に深く入り込めないシニア男性たち
顔を知っている人、昔の会社の同僚、お酒飲み仲間、NPO団体の会員、自治会の知り合い、毎日顔を合わす人などは、友達とは言えない。シニアにとって友達とは自分のプライバシーの一部を共有できる人たちである。社会に出る前の学生時代にできた友達は心を許せる人が多い。
警戒心が邪魔をする
利害関係が発生する社会人時代はどうしても警戒心が生まれる。それで友達と言える友が生まれにくい。困った時に助けられ、助ける関係になればグッと関係が深まる。60歳を過ぎるとそんな関係を築く機会は少ない。友と呼ぶ人たちは定年退職とともに疎遠になり始める。顔を合わす機会が減ると友との関係も薄れる。
色々な出会いがあるのだが、顔を認識する程度で終わる場合が多い。話をして共通な趣味などがあれば、趣味を通じてお互いに逢う機会が増える。新しい友達は、何度も顔を合わして共通の話題で親睦を深める必要がある。
社交辞令を越えられないシニア男性たち
お互いに長い人生を過ごして来た。相手がプライベートな事を話してこない限りこちらもプライベートな事を聞かない。男性と女性では、新しい友達の作り方が違う。女性は、お喋り相手=お友達という関係が作りやすい。
新しい友達は、毎日顔を合わして会話をしてお互いの事を少しづつ理解していきながら顔見知りから友達に発展していくのだろう。残念ながら、今の私にはそのような関係を作れる環境がない。仕事中心に生活が回っている。利害関係を離れた仕事とは全く関係がない環境に置かれれば、それも可能かもしれない。
シニア男性たちは仕事を通して社交辞令が身に付いている。社交辞令を越えたお付き合いをするにはどちらかが一歩深くプライバシーエリアに入り込む必要がある。それを可能にしてくれる出会いが必要になる。大人としてしつこくプライベートな事を聞くことは礼儀に反すると考えるのがシニア男性。それ故、会話が途絶える場合が多い。
新しい友達を作るにはどうすれば良いのか?
会話が自然に生まれる「場」に自分の身を置くことである。共通の趣味で集まる団体に身を置くことから始まる。グループで行うスポーツなどは運動している間に会話が生まれやすい。定期的に顔を合わしてスポーツを楽しむことが続けば、親密感が少しづつ生まれてくる。意識する必要はなく、自然体で流れに任せれば時間の問題で会話が生まれる。
ボランティアグループに参加して活動後にお酒を飲めば話し易くなる。グループで活動する団体に参加することで新しい出会いが生まれる。最初の一歩はあなたがグループで活動する団体に参加することである。
結論
女性のようにお喋りが簡単にできる間柄を築ければ男性も友達付き合いが楽しくなるだろう。他人に気楽に話しかけられるのはその人の性格に依存する場合が多い。自分自身を他人に話しかけざるを得ない状況に追いやる。そんな「場」を見つければシニア男性たちもお喋りができる。新しい出会いが生まれる。