自分の人生の先が見えないと思っているシニアが多いのでは。定年退職前の自分ならば、会社組織内での生き方が想像できていた。フリーになったら、自分が何をしたら良いか羅針盤が狂い始める。自分の人生の先が濃霧で見えない時、不安が悩みを作り出す。
何かに悩んで道を歩いていると何故か下を向いて歩いている自分に気が付く。前から知人が歩いてくるのも気が付かない。下を向いて歩くと目先が地面しか見ていない。本来ならば、青い空を見ながら新鮮な空気を吸い込んで心地良い気分を味わえるはずだ。
空を見ながら歩くメリット
歩くとき、ずっと上を向いて歩くと言っているのではない。下を見て歩く時間を短くするだけだ。上を向いて歩く時間が増えると視野が広がる。天気ならば、青い空を見る事で気分を良くさせる。青い空を見ていると心が落ち着く。嫌な事、悩み事を一瞬忘れさせる。遠い青く広がった空の向こうに希望の光を感じ取れる。
空と話ができる(自然と会話する)
精神的に不安定な時、私たちは皆下を向いて暗くなる。背中を丸くして閉じこもるような姿勢になる。上を向いて歩くと自然に背筋を伸ばして歩ける。背筋を伸ばして歩くと自律神経の交換神経を活発にさせる。背筋を伸ばしながら深呼吸をすると心が落ち着き始める。
気分転換をするには外に出て空を見ながら散歩することである。精神的に悩んでいるときは必ず心の中の自分と会話をしている。その時間がながければ長いほど段々とうつ状態になっていく。会話の相手を青い空に変える。大自然と会話をしてみることである。
青い空に流れる雲に話しかける。雲はなんて言ってくるだろうか。自分が雲の気持ちになって自分に答えてみる。空を飛んでいる鳥が見えれば、その鳥に話しかけてみる。大自然を構成している全ての物に話しかけてみる。面白い返答が帰ってくる。
君の悩みなんかゴミみたいなもの。悩んでも何も始まらない。大空の雲のようにどんどん先を行けば良い。先を歩けば新しい発見が待っている。天気と同じで変化は絶えず起きている。考え込んでいないで空を見ながら歩き出すことである。
新しい発見が見つかる
上を向いて歩くと不安や悩み事から心を切り替えられるようになる。青い空を見ながら歩く事で気分転換が直ぐに出来る。気分転換は今まで見ていなかった物を発見することで起きる。私達は外を歩くとき前方を見ながら歩く。考え事があると下を見ながら歩く。上を見ながら歩くことは稀である。そのため、目に入らないものが上にあることに気が付かない。
昨日、上を見ながら歩いていた。電信柱の電線に止まっているカラスを見つけた。そのカラスの動作が気にかかった。カラスの下を歩いている人に向けてフンを落としていた。カラスは遊びでフンを人間に落としているのだろうか。それとも、人間に恨みを持っているためなのだろうか。
駅に向かう途中に大きな家がある。その家の庭に柚子の木があり、沢山の実をつけている。見上げてみないと柚子の果実を見つけられない。いくつかの果実は道路脇に落ちていた。もったいないなあと思うと同時に無料で頂けないかその家の人に聞いてみたくなった。
上を見ながら歩くと普段見えていない物が見えてくる。それが発見と成って気分転換が起きる。
姿勢を良くして新鮮な空気を取り込める
上を向いて歩く習慣は歩く時の姿勢を良くする。背筋を伸ばしながら歩く事で背中が丸くなる姿勢を予防する。見た目も良い。下を向いて暗い顔をしながら歩いている自分の姿を想像してほしい。そんな姿を隣人が見れば、何か不幸な出来事があなたに降りかかっているのではないかと心配する。余計な心配を周りに振り撒かないようにするには、上を向いて歩く事である。
上を向いて歩き、姿勢を良くしながら深呼吸をすると気分が落ち着く。新鮮な空気は体の中に新しいエネルギーを注ぎ込む。空気無しでは生きられない私達である。新鮮な空気いっぱい吸い込んで気分を変える。森林浴をするとき森林も周りを見ながら深呼吸しながら歩く。同じことを日常の生活の中に取り入れてみる。
近くの公園を散策する。空を見ながら姿勢を伸ばして深呼吸をする。それだけで気分を改善できる。気分が落ちたときは公園を散歩することである。大きく深呼吸をしながら、青空を見ながら上を見て歩く。
上を向いて歩く事は今でもすぐに出来る。歩くときに出来るだけ頭の上の青い空を意識してチラリと見上げる。そんな動作を増やすだけ。最初は時々チラリと見上げて歩く動作から始める。上を見上げて歩ける動作に慣れ始めたら、意識して青い空を見ながら深呼吸を2,3度する。気分が良くなれば、もう一度青い空を見ながら、心に浮かんだことを考えてみる。
空を見ながら何も考えないというオプションもある。ぼ~っと空を眺めながら気分が落ち着いて行くことを味わう。それを求めても良い。
結論
気分が落ちた時や悩んだ時に上を向いて空を見ながら歩く。その効果は
- 大自然の空と会話ができる
- 上を見て歩くと新しい発見がある
- 姿勢を伸ばして深呼吸をすることで新しいエネルギーを得られる
気分転換は変化を自分に起こすことで生まれる。心の中の別の自分との会話を一時的に切り離す。上を見て歩くとそれが可能になる。