現時点で年金を受給できているシニアは、団塊の世代の方々である。受給年金額が目ぼりしていない。なんとか年金だけで生活が維持できる人たちだろう。
現在、50歳代と60歳代の方々は、まだ、年金を受給できていない方が多いはず。受け取る年金額も目ぼりしている。この年金額の現象は、若い人に不公平を与えるのだが今のシステムではどうしようも出来ない。
私達シニア層が若い方々に出来る事は、彼らがシニアに成った時にシニアとしてちゃんと働ける仕事場を創出してあげることである。年金で不足している金額ぐらいはシニアがシニアのために作りだした仕事場で稼げるようにして上げたい。
NPOのシニアは新しいビジネスを作れないのか?
今の民間企業や政府機関では、直ぐにシニアのキャリアや経験が生きる新しい仕事を創出できない。やはり、危機感を持っているシニアが自分たちのリソースを活用してシニア自身で新しい仕事場を創りだす必要がある。
NPOに参画するシニア
NPOのシニアには、色々なタイプのシニアがいる。ニーズも同じではない。ビジネスをやりたいと思ってメンバーになっていない場合も多い。色々な人的なリソースがあるのだが、そのリソースを上手く活用できていないのがこのNPO団体の弱さである。
お金を稼ぐという経験を大企業の組織でしか味わっていないシニアたちがほとんど。そのため、起業に等しいビジネスの創出に無理がある。頭でっかちになりやすい。ビジネスはやってみないと分からないし、失敗するのが当たり前と認識して何度も挑戦し続けるしかない。
平均年齢70歳のシニアのNPO団体だが、この団体を引っ張ってきている人たちは自分のリソースを活かす場所を得た人たち。積極的に活動しているシニアは全体の10%ぐらい。残りのシニアは必要に応じて手伝う人員になる。会員全てが積極的になれば良いのだが、年老いてくると組織に縛られる生活を嫌う。自分の都合を優先する年齢なので積極的にNPOのビジネスを引っ張っていくという人が出にくい。
こんなひ弱な環境にあるシニアのNPO団体だが、他のNPO団体と比べると優等生である!ちゃんと、利益を出している。仕事も官公庁から引っ張ってきている。官公庁の仕事は予算ありきで始まるので予算によって仕事がなくなるというリスクが大きい。そのリスクを認識しているが、官公庁以外の民間ビジネスまで展開できていない。
10年先を見据えた新しいビジネスの創出に向かって試行錯誤
シニアたちが集まるNPO団体の強みは、シニアの人生経験、知恵、専門的な知識なのだがそれを活かす新しいビジネスモデルが作られていない。多くの会員が待ちの姿勢であるからだ。自主性を持ってやろうとする会員が増えれば、新しいビジネスの種を見つけやすい。
最近、コロナ禍の影響でNPO団体の活動が制約され、売上が半減する状況が見え始めた。お客様に直接会ってビジネスマッチングのお手伝いサービスをする機会が少なくなり、営業活動が減少。会合は全てウエブ会議になり、Google MeetやZoomなどのウエブ会議ツールをシニア会員が使い始めた。
こんな状況を加味しながら10年先のNPOビジネスを考える会合が開催され始めている。新しい生活様式でビジネス環境が大きく変化している。非接触でビジネス展開ができる方法を市場は求め始めた。それに関連する便利なツールやサービスが若い人の新規事業として生まれ始めている。
結論
どうしてNPOのシニアはシニアのための仕事を作れないのか?今もこの問題の答えは見つかっていない。10年先のNPO団体のあり方について試行錯誤を始めているが、コロナ禍がシニアたちの活動を制約し始めている。ウエブ会議をしながら、シニアでも出来ることを見つけるしか道がない。