シニアの仕事
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色々な理由で今働いている会社ではやっていけないと感じている会社員が大勢いるのではないだろうか。2月から3月にかけて人事異動が激しくなり、その中には会社を去らなければならない人もいる。大きな技術革新や社会の変化(A.I.、IoT、ロボット、働き方改革など)で既存の仕組みに歪みが生まれ、その歪みから投げ出されてしまう人たちがいる。
会社は社会の変化に適応しようとして構造改革を行う。構造改革=人員整理(リストラ)である。
家族があり、住宅ローンを抱えている一家の大黒柱がリストラ対象になったり、会社を突然辞めたくなったりすると運を天に任すような状態になる。リストラ対象者ならば、会社から早期退職金や転職支援などが提供されるのでしばらくの間は現状の生活が出来る。問題は、突然、会社を辞めたくなったという会社員だろう。多くは、精神的に耐えられなくなったという感じだ。
会社は、組織のために理不尽な事を従業員に強いる。倫理的に我慢できない事もやらされ、責任を取らされる。それで精神的に耐えられなくなる。こんな状態になっている人は、深呼吸を6回やってから冷静に処世術を学ぶ必要がある。
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朝、午前9時前に横浜駅地下街を歩いてスターバックスに行く。地下街では、出勤する人たちが足速に歩いている。その中にシニアの男性たちもいるが、仕事に行くという印象はない。60歳以降も継続して仕事をしているシニア男性であれば、スーツ姿に革靴だ。
年金生活を始めたシニアたちは、窮屈な革靴を履くことをやめる。会社の束縛を逃れるために足元から始めるのである。革靴は決して歩きやすい靴ではない。歩くにはスポーツシューズが良い。軽いし、クッションがあり膝に負担がない。
スーツ姿のシニアは働いている人が多い。年金生活を送っている人はスポーツシューズにカジュアルな服装。ジーンズに革靴を履いて歩いているシニアは少ない。私ぐらいかも。
シニアはなぜ革靴からスポーツシューズを好むようになったのか。
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10年先の世界は、還暦を過ぎたシニアが活躍する社会になっているだろう。
ただ、活躍できるシニアと出来ないシニアが生まれる格差社会になる。この10年の内に若者を対象とした高等教育が崩れる。現在の大学の数は、少子高齢化社会を反映していない。人気が無い大学は倒産するか、教育対象者を若者からシニアに鞍替えするしかない。
問題は、還暦を過ぎたシニアが求める知識を大学側が提供できるかどうかだ。シニアの仕事に密着した実利を得られるスキルを学べる大学でないとダメだろう。若者対象の純粋な教養と学問ではシニアのニーズを満足させない。
第二の人生とキャリアを求めるシニアは増えてくる。社会はそのニーズを上手く消化できていない。多くの会社は60歳から65歳までシニアを再雇用して安い労働力として使っている。シニアのやる気を潰している。積極的に老後の生活を生きたいと思っているシニアは新しい知識と社会でのつながりを求める。
時代の変化が激しいので今までの知識や経験が生活面で生きてこない場面が増える。コロナ禍でウエブ会議が当たり前になっているが、ウエブ会議が何であるかが分からない、経験がないシニアが多い。中小企業の老いた経営者はウエブ会議、ビデオ会議、オンライン会議が同じことであることを知らない。
時代に追いつくためには学び直しが必須だ。
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普通の生活が出来るシニアであれば、店舗や屋台、路上の簡易販売所でお弁当を販売する仕事が出来る。実際にシニアの方がお弁当を販売していたのを見ている。ランチ時間帯だけのアルバイト。シニアでも簡単にできる仕事である。
シニアが探す仕事は一つにする必要はない。複数の仕事を集めて自分の都合に合わせれば良い。アルバイトを3つ、朝、昼、夜にできる簡単な仕事を組み合わせる。時給が1000円あらば、1日6時間で6000円。それを平日だけ働けば1日6,000円x20日=12万円になる。
目標を1日5000円稼げる仕事に合わせれば、どのようなアルバイトを組み合わせればそれを達成できるかが見えてくる。
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65歳を過ぎると社会に貢献できる仕事を探すシニアが増えてくる。年金生活、引退生活に満足できないシニア、仕事がしたいのに仕事が見つからないシニア、元気で健康であるから社会で活動したいというシニアがNPO団体で社会貢献の仕事を探している。
NPOは、企業や個人の寄付金と社会貢献ビジネスの売上で運営される。理想は、企業や個人からの寄付金だけで運営ができることだが、現実はそれができない。
NPOの運営には、どうしても運営資金が必要である。売上と利益が出ないとNPOを維持・継続させることが出来ない。
この事実を頭で理解している人は多いが、本当に切実に感じている人たちは、NPOの会計と理事長である。他のメンバーは、NPOの経営状況や運営資金について何も心配をしていない。ボランティア活動だからNPOは儲けてはいけないと心底思っているシニアが多い。これは間違いである。
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定年退職後にやりたい事が決まっているシニアは少ない。多くの定年退職者は、何を本当にやりたいのかが分からない状態で第二のキャリア探しをする。とりあえず、生活に困らないように仕事口を探すというパターンだ。自然な行動パターンだが、先を見て動いていない。新しい職が見つかっても短命で終わるのは見えている。
65歳の壁がある。
60歳でさえ新しい仕事先を見つけるのに苦労したのに65歳になった時は、それ以上の苦労が待っている。もう、65歳で雇用してくれるだけで幸運であると思い始めるはずだ。そんな現実を事前に理解し、その困難を回避する対策を今から準備すべきだ。60歳で定年退職するシニアは、大きな人生の節目に直面する。
定年退職する前にこれから20年先までの人生マイルストーンを考えておくべきだ。
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60歳定年退職の会社はまだ多い。55歳の頃から会社はあなたに第二の人生キャリアを考えるよう色々な研修を提供する。人によっては、極秘に会社から特別なオファーが人事部から提供される場合がある。通常は、60歳で退職して会社を離れるのだが、あなたはこの会社で65歳まで年間更新で働けますよと。こんなオファーを承諾するかどうかはその人の人生観次第だ。
殆どの会社員は、60歳で会社を後にする。60歳定年後の生活を楽しみにしている会社員もいる。やりたい事がある人達だ。やりたい事がある定年退職者は、定年前から色々と準備をしている。そんな会社員はどんな事をしているのだろうか。
副業を本業にするシニア、起業をする人、アルバイト・パートをしながら学業生活に入る人、やりたいと思ったことをやる人、人生最後のチャンスとして与えれれた自由な時間を好きなように使う。60歳から老後の準備をするシニアもいる。断捨離と節約生活に入る。働けるうちにお金を稼ぎ、貯める。
残された人生という時間を出来なかったことを実現するために使う。定年退職後の生活を楽しむには与えられた時間を好きなように使うしかない。
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パナソニックがまたリストラをすると言う。デジカメ事業を始めとする不採算事業6つで人員削減だ。創業者の松下幸之助の時代は、社員の首を切らないという信念で会社経営をしていた。創業者がこの世を去ったら、会社の創業精神も消えて行った。
ソニーもそうだ。創業者が世を去った後にリストラが頻繁に起きた。社員あっての会社なのに。それだけ現代は低成長でグローバル競争が激しいのだろう。お雇い社長と会社員社長は創業者のDNAを引き継いでいない場合が大半である。そのため、保身的な経営判断をする。弱い立場の社員をリストラして自分は社長の座に居座る。
社員が社長の座に収まると必ず自分の失敗を社員に負わす。世間が経営責任を問うことをしなければやりたい放題になる。大企業の社長は保身的な考え方から逃げられない。会社の事業が傾き始めると必ず人件費削減に走る。リストラである。
昔の話であるが、日本IBMの人事部長が会社の命令で社員をリストラすることになった。彼はそれを忠実に実施した。そして、最後に自分自身をリストラした。社員に犠牲を負わす役目に責任を感じ、会社を退職した。リストラをするすべての会社社長は社員を犠牲にする責任を取るべきである。リストラ=自分も責任をとって会社を辞める。それをやらない会社社長が多い。
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歳は必ず取っていく。今、私は65歳。60歳から70歳代までにどのような仕事が出来るかを考えて準備している。70歳になったら、80歳までにやれる仕事があるかを考え実行する。80歳になったら、長生きするための仕事を考え実行する。
65歳を過ぎたら誰かに雇用される仕事を期待しない。日本の社会は高齢者を一般的な労働力として見ていない。パートやアルバイト人材として見る傾向が強い。人材派遣会社に登録しても特別な能力、資格がないと出番がない。老人は社会の弱者になって行く。
老いていくシニアがお金を稼ぐ続けるには自分でビジネスを始めるしか選択肢がない。誰もが出来ることではないが、誰もが一度挑戦して見る勝ちはある。挑戦することで開花されていない自分の才能を発見するかもしれない。挑戦できる年齢であるうちに起業を考えてみる。
今、60歳代であるならば体力も気力も十分あるのでシニア起業家として挑戦できる。これが70歳を過ぎると健康面で問題が起きやすくなる。情熱がないと最初の一歩が踏み出せなくなる。
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会社員ならば、定年退職が必ずやってくる。もし、定年まで働き続けられればの話だが。
今、59歳の会社員の心の中はどんな感じだろうか。定年退職まで後1年。定年後の生活をどのように過ごせば良いか考えざるをえない。多くの定年退職予備軍の社員は、心定まらずで何をしたら良いか戸惑っている。やりたい事がある社員は、それをやるための下準備を既に始めているはずだ。多くの59歳社員たちは何も出来ていない。
隣百姓のように同期の仲間がどのような老後の生活を送るのか参考にしようとしている。Aさんは、起業のするそうだ。Bさんは、知人の会社に再就職するようだとか。自分はどうなのか。自分には、やりたい事も再就職のツテもない。時間だけが過ぎて行く。
59歳の会社員には給与を1年間もらいながら60歳以降の人生と第二のキャリアを準備する時間が与えられる。その時間を上手く利用することに集中すべきである。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。