朝日新聞の声の蘭に面白い記事があった。57歳の奥さんからの投稿である。定年退職した最初の年、主人には夏のボーナスがなかったという。近所の奥様たちは夏のボーナスの話が話題になっていたが、定年退職をした主人には夏のボーナスがなかった。この事が寂しいという内容であった。
コロナ禍でもらえるはずのボーナスがない会社員が多かった。多くの会社員がうちの会社はボーナスどころではない。ひょっとしたら、倒産かも!と心配している。ひどい人は解雇になる。ボーナスなんて最初から期待していない。今の時代は20世紀で当たり前であった終身雇用制度がなくなった時代である。
専業主婦は世間の流れに疎い。昔の常識が今も生きていると思い続けている。ボーナスがない会社員の年収がボーナスがある会社員の年収より多いということを知らない。ボーナスがあろうが、なかろうが年収の金額で決まる。そのことを知らない20世紀の専業主婦が多い。
老後の生活は年金と貯蓄の範囲で生活様式が決まる。人生の最後は第三者の支援がないと生活が出来なくなる。老人ホームに入居できるかどうか誰もが心配する。老人ホームに入居する前に他界するのが一番良いかもしれない。
70歳以降も仕事を続けるシニアは、今の健康を当たり前のように続くと思うべきではない。知らないうちに老化が体の中で進んでいる。毎日食べる物、運動習慣などに注意しながら健康を気遣う必要がある。
バランスが取れた食事は、老人にとって一番重要だ。生命のエネルギーは、口から入るものから生まれている。次に大切な事は、体は使わないと錆びてくるという事だ。定期的な運動習慣がある老人は、筋肉の急激な衰えから体を守る事が出来る。体を動かす生活を続けていると新陳代謝が活発になる。血液の流れも良くなり、余分な糖分や脂肪を体内に貯めない。
自分が長生きをすると自分をよく知っている身寄りが先に他界してしまう。自分に伴侶や子供がいなければ、身近に感じる親戚もいなくなる。そうなる前に自分の存在が社会から忘れ去られて行く。社会につながっている老人であれば、そのつながりの先に必ず誰か知っている人達がいる。
一人生活を心配する老人ならば、出来るだけ社会につながることを考えて老後の生活を作り上げることだ。何らかの社会活動を続けていると自然に色々な世代の人達とつながる。その活動が毎日あればあるほど一人生活で孤独を感じることがなくなる。
孤独死は、他の人達との接点がなくなり、社会から消えていった老人の死である。社会活動を続けられる健康と体力があれば、誰かがあなたの存在を気にする。社会活動が続けられなくなったら、どうするのか。私ならば、こんな事を考える。
今も私の耳に残っている75歳知人の言葉がある。
「70歳を過ぎると思いがけない時に病魔にやられるから気を付けろ!」と忠告してくれた。66歳の私にとって70歳という年齢は、未知の世界である。70歳を過ぎると自分の体にどのような変化が起きるのだろうか。50歳と60歳の時に感じた体調の変化と同じなのだろうか。
還暦を迎えた時、忍耐力が低下した覚えがある。幼児や子供が叫ぶ声に耐えられなくなった自分を意識した。以前は、それほど気にするようなことではなかった。体は、知らないうちに老化してきている。
普通に生活が出来ている事に幸せを感じる時が人生の先輩たちの姿を見て増えて来ている。
定年退職後は、自由になる時間がたくさん生まれる。再就職を試みても上手く行かない。今後の人生の見取り図があれば、そちらに時間を費やすのだが、見取り図が無い。そんなシニアであふれている。再就職先を探すのも良い選択だが、いづれ年齢の壁で職をまた失う運命にあるという事を認識すべきだ。
誰かに雇われる人生から自分を雇う人生にシフトする時期が今である。自由になる時間がたくさん生まれれば、その時間を使って「お金を作る方法」を探せる。これに挑戦できるのは、心身共に元気でないと「お金を作る方法」を探せない。試行錯誤が必須だからだ。多くの失敗の上で初めて「お金を作る方法」を探し当てられる。
2021年の社会はコロナ感染で大きな変化の真っただ中にある。会社社員にリモートワーク、在宅ワーク、副業、複業、兼業を勧める、または、義務付ける会社が増えている。政府も新しい働き方改革というキャンペーンを試行して大手企業に弾力性がある労働環境を再構築するようプレッシャーをかけている。リクルートは、30歳までを「新卒扱い」として採用する方針を決めている。
今までの常識が常識でなくなる時代を迎えている。シニアは今までの常識に囚われない発想でお金を稼ぐビジネスニーズを嗅ぎつける必要がある。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。