住み慣れた家や場所を離れて生活をするのは、高齢者にとって苦痛だ。自分で新天地を求めて新しい住処に移り住むならば、苦痛が幸せ感に代わるが。そうでない場合は、苦痛そのものだ。
今は、まだ、シニアの入り口にいるが子供たちのお世話になる年齢になった時に住み慣れた家と場所を離れて生活せざるを得ない時が来るかもしれない。そんな時に私はどのような決断をしなければならないのか。
経営の勉強会に集まる50歳代から60歳代のシニアにちょっとした流行が目立ち始めている。筋トレだ!
経営者は「体が資本!」だから健康に気を使っている。健康予防として人間ドックでメタボと判断された人は運動を強く進められる。健康への投資を生命保険や医療保険にするのではなく、スポーツジムの月額料金に使い始めている。パーソナルトレーニングがスポーツジムの売りになっている。
65歳から70歳にかけて筋トレを始めるシニアが増えている。足の筋トレを意識した運動を積極的に始めている。老化による筋肉の衰えは足に来る。階段の上り下りが辛くなるとか、散歩する距離が短くなったとか、椅子から立ち上がる時にスムーズに立ち上がれないという現象を体験する。
筋トレを続けると80歳の体がこんなに変わる
ドキュメント72時間の番組で登場した70歳過ぎの女性が口にした言葉が記憶に残っている。「私はいつお迎えが来るかを待っているだけの生活よ!」70歳を過ぎると生きがいなんてあるのかなと感じた。当然、個人差はある。死ぬまで自分の目標に向かって頑張っている老人も多い。そんな老人は、羨ましい。
自分の将来に生きがいがなく、ただ、ただ、生活をしている老人たちには、「死」というお迎えがいつ来るかを待っているかのように見える68歳の私でも身近な人たちが他界して行くと死という現実を身近に感じ、自分の番はいつ来るのだろうかと考える。こんな記事をウエブで見つけた。
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厚労省:平均寿命(2022)が男性 81.47 年、女性87.57年に
公開日:2022年8月8日厚生労働省は2022年7月29日、2021年分の平均寿命と平均余命が記載された令和3年簡易生命表を発表しました。令和3年簡易生命表の概況男の平均寿命は 81.47 年、女の平均寿命は87.57年となり、平均寿命(2021)と健康寿命(2019)との差は、男8.79年、女12.19年となりました。
シニアの寿命が毎年伸びている。家内の両親は父親96歳、母親91歳。二人とも老人ホームで生活をしているが生活上で困る事はあまりない。敢えて言うならば、父親は認知症テストで30点満点中29点という最高得点を出している。そのため、記憶力が良い。脚力は衰えて車いすになって身動きで制約がある。
私の親戚で90歳以上まで生きた人はいないので驚くばかりである。義父は死期が近づいているサインが出始めたと言っている。起きている時間よりも寝ている時間が長くなったと。一方で義母は元気に健康体操を楽しんでいる。初期の認知症があるが、歩行車があれば自由に動き回れる脚力がある。
自分の死期を知りたいと思うか。私は思わないがそれとなく死期が近づいているというサインは知りたい。義父から聞いた話だが、義父の父親は他界する前夜に遺言書と現金を枕元に置いてこの世を去った。死がやって来ることが分かったからだと思う。
高齢者が若い人たちと一緒に人生を楽しむ事が出来ないか探してみた。高齢者と若者たちとの接点があまりにも少ない。どちらかが意識的に接触を持とうとしない限り高齢者は高齢者でグループを作る。若者は若者たちと。世代を越えた交流はどちらかが意識的に動かない限り自然に生まれてこない。
Pokemon Goはスマホを使っていない高齢者には無縁な遊びであったが使っているシニアは多少なりとも若者たちと同じトピックで話が出来たようだ。でも、決定打の方法ではない。年齢に関係なく共通の話題と行動で触れ合う機会が多くあればあるほど世代を越えたつながりが増える。
旅行は孤独なシニアに非日常体験をさせ、違った環境で同じ旅行に参加した人たちとの交流が生まれる。二泊三日の短い旅でも同じ参加者と顔を合わせる機会がある。知らない人と知り合いになるにはまず顔見知りになる事である。同じ顔を何度も見ると親近感が生まれる。
親近感が生まれるとちょっとした機会で会話が生まれる。孤独なシニアにはそんな機会が必要である。
私が通っている区のスポーツセンターでは高齢者の利用が増加している。平日の午前中は体育館で100人以上の老人たちが健康体操をやっている。1時間の健康体操が終わるとランチ時間帯になる。男性よりも女性の高齢者が多く参加しているので自分たちのグループでランチ会がスポーツセンター内で開かれ、おしゃべりタイムが始まる。
私はスポーツジムで筋トレをやるために来ている。ジムの中にも多くの高齢者(65歳から80歳まで幅広い高齢者)が一生懸命に筋トレをしている。健康教室とは違って無駄話はあまりない。筋トレをしているシニアは筋トレに集中しているためジムを社交場として活用していないのだが、筋トレ後にジムで知り合った者同士で居酒屋に行く場合がある。
社交場は会話がないと生まれない。高齢者同士が気楽に出会い、おしゃべりが生まれないと社交場として交流が深まらない。女性の場合は男性以上におしゃべりが気楽にできる。同じ健康教室で運動をすれば一言、二言会話をするだけで仲良くなる。
シニア男性の場合は難しい。健康教室に参加する人は80%以上がシニア女性。男性の数が少ないので知人がいない限り会話は生まれ難い。何回か顔を合わせるうちに挨拶を交わすようになるシニア男性たち。この関係が何度もあると挨拶の延長線でおしゃべりが生まれる。シニア男性の社交は何度も顔を会わし挨拶を交わすことで始まる。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。