2022年4月から定年が60歳から65歳に変更され、義務付けられる。今までのように60歳で一度定年退職して再雇用されるということはなくなる。したがって、給与や労働条件が急に劣悪になるリスクはなくなる。
問題は65歳以降である。65歳はまだ十分現役として働けるのだが、会社側はもう結構ですという対応を取る。60歳で定年退職するのと65歳では何が違うのだろうか。65歳で定年退職をすると同時に年金収入が得られる。そのまま年金生活に入れる。
多くのシニアはまだ働きたいと願う。残された選択肢は(1)アルバイトやパートの仕事、(2)シニア起業するのどちらかである。アルバイトやパートの仕事は職や時間給を拘らなければ見つかりやすい。シニア起業は自分のビジネスを立ち上げるまで助走が求められる。会社員の多くは自分でお金を稼いだ経験がない。そのため、失敗するケースが多い。
理想は65歳までに副業で「お金を自分で稼ぐ」という体験をすることである。副業でお金を簡単に稼げない。試行錯誤で失敗を繰り返しながら自分に欠けている要素を見つけ直しながら副業を成り立たせる。時間と労力がかかる。
誰もが年老いて行く。 60歳、70歳、80歳になった時、健康であるかないかの競争になる。お年寄りの挨拶は、この言葉で始まる。「体の方はいかがですか?」「お達者ですか?」
同じ60歳、70歳、80歳でも元気に個人差がある。60歳なのに70歳以上に年老いて見える人。80歳なのに60歳のように元気よく歩いている人。健康や体力の個人差がシニアに顕著に出てくる!
会社人間でシニアが定年退職で仕事を離れると燃え尽き症候群のようにふけてくる。元気なシニアは仕事をしている人が多い。毎日仕事というやるべきことが有り、生きがいを感じて生活をしているからだ。無職になったシニアは、自分を表す名刺を持っていない。会社員の頃は、名刺が自分を代表していた。それが、今はない。
定年退職の無職のシニアは人と会った時に自分が誰なのかを示す名刺がない。仕事が生きがいであった会社員の頃は名刺が自分を表していた。生きがいも名刺の中にあった。60歳から80歳代のシニアは無職になった時に生きがいを見失う。
そんなシニアは自分が誰なのかを表す名刺を作るべきである。その名刺の中に自分の生きがいが見えてくるはずである。例えば、美人を探して写す写真家という名刺を作ればあなたという人物像が相手に伝わる。そこから会話が始まる。会社の名刺ではなく、自分を表す名刺は相手にメッセージが伝わりやすい。
美人を写すのが生きがい
自転車駐輪場管理員の仕事は、体力をあまり使わない高齢者向きの仕事ではないかと思う。実際その仕事をしている人たちを見ると高齢者が多い。自宅で何もしていない生活を送るよりも少しでも日銭を稼ぎながら、同じ高齢者同士が仕事をする環境に身を置くほうが健康を増進できる。
体を毎日仕事で動かして日銭を稼げる仕事は老後の生活を充実させる。自宅で何もしないで時間を潰している状態よりも断然良い。なぜ、自転車駐輪場管理のアルバイト・パートが高齢者にとって魅力的な仕事なのかがわかる。複数人の自転車管理人で行う仕事であれば、おしゃべりしながら新しい出会いを楽しめる。
新しい人たちとの出会いが老後の生活で潤いを与える。それが一番の魅力かもしれない。
65歳になると年金受給が始まる。多くて月額年金支給額が22万円ぐらいかもしれない。大多数は、17万円ぐらいだろう。企業年金が多く頂ける人は余裕ある年金生活が送られる。
だが、多くの高齢者は、年金だけでは暮らせないというのが現実である。そして、余裕あるシニア生活をするには、お金を稼ぐ暮らしを続ける必要性がある。
これが高齢者の現実である。できるならば先行投資無しでお金を稼ぎたいものである。それができる方法がある。お金はあまりかけないが自分の時間と新しいことを学ぶ苦労が要求される。お金は簡単には稼げられない。何をやるにしても苦労は付きものである。
階段の上り下りを避けるシニアが多い。若者たちもそうだ。シニアの場合、膝の障害で階段の昇り降りができない場合があるが、そんな身体的障害が無いシニアならば、積極的に階段を利用する方が良い。私は通勤時に必ず駅の階段を使う。隣にエスカレーターがあるのだが、あえて階段を使っている。
階段の上り下りを習慣にすると知らないうちに足腰が鍛えられて健康になって行く。健康になって元気に生活をしたいという欲望を持ったシニアは多いはず。欲望があっても実際に動かないシニアが多い。これが現実である。誰もが楽な生活を優先する。楽な生活はシニアにとって天国のように思えるが、実際は死の階段を上って行っていることを認識していない。
筋肉を鍛えないとシニアの体は筋肉を失って枯れて行く。その過程で歩行障害になり、杖や歩行器がないと歩けなくなる不自由な生活を味わう。お風呂場で自分の太ももが以前よりも細くなっているのに驚くシニアが多い。こんなに足の筋肉が失われているとは想像もしていなかったと思うはず。身体の老化は知らないうちに足の筋肉を衰えさせる。
体の筋肉の中で足の筋肉が一番でかい。歩く上で必須な筋肉であるからだ。この筋肉が少なくなると歩けなくなる。その重要性を老人になって初めて気がつく。失われて行く筋肉を増やしたいシニアは多い。
73 / 190
このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。