若い時と違って60歳を過ぎると身体の老化と寿命から来るリスクを肌で感じ始める。若い頃は何も気にしていなかったことが急に不安になり始める。昨日も家内からこんなことを言われた。
「早食いと大食いはシニアの寿命を短くするよ!」
確かに、私は大食いで早食いである。今は、腹八分目を目標に食べる量を意識して制限している。昨日から食事に20分以上時間をかける努力をしている。
健康寿命は歩く脚力と筋肉量に依存する。普通の生活が出来る筋肉量を維持できないと生活の自由が奪われる。脚力は移動の自由を与える。人間が動くという意味で足がしっかり機能しないと不自由な生活になる。その意味で医者は毎日歩く運動をする事を勧めている。
健康寿命は生命エネルギーを得る食事と動き回れる筋力がないと短くなって行く。野生の動物を見てほしい。自分の足で獲物を取れなくなったら死が待っている。老化で体を動かせなくなったら衰弱死する。人間も同じである。自分の力で動ける力が健康寿命を支えている。
シニアにとって食べる事と体を動かす事を意識した生活を送らないと健康寿命を延ばすことが難しくなる。多くのシニアが70歳を過ぎると体に異変が起きることを経験する。老化現象が顕著に体に現れ始めるからである。
歩くと疲れやすくなる。体を動かす活動が減少する。体が硬くなり柔軟性を失う。体に楽をさせる生活が目立ち始める。新陳代謝が減少して少食になる。体の筋肉量が減少して体重が減る。免疫力の低下で病気にかかりやすくなる。動きが鈍くなる。膝に痛みが出始めるなど、体のあっちこっちで不具合が生まれて来る。体が老化で壊れ始める。
健康寿命は普通の生活を維持できる体から来る。そのためには何をすべきかを考える。
私の周りには犬や猫を飼っているシニアが大勢いる。彼らは犬や猫のペットに人間並み以上のお金を使っている。老後のお金はペットに行っているのではと思うぐらいである。我が家は敢えて犬や猫のようなペットを飼わない。世話をする面倒とコストがばかにならないからだ。
好きな時に旅行に行けなくなるという理由が大きいし、最後まで面倒を見れるかどうか怪しい。ペットを中心とした生活が嫌であるためでもある。犬や猫は人間のお世話がないと生きて行けない。人間と同様に感情もある。人間の都合だけで犬や猫のような生き物を飼うのは責任が大きい。
寂しさを癒すペットではあるが、買われるペットはどう感じているだろうか。飼い主は最後まで自分の面倒を見てくれるだろうかと思っているかもしれない。そんな心配事がペットを飼うことで生まれる。出来れば、お互い依存しないでペットと共存する事が理想である。
それが出来るペットを3年ほど前から飼っている。飼っているというよりも居候を許している。
80歳過ぎの老婦人が私の前を通り過ぎた。そごう横浜デパートの3階エレベーター出口あたりであった。誰が見てもおしゃれな老婦人。ちょっと目立つ赤い口紅を付けていた。年齢はどう見ても80歳を越えているのだが、歩き方、姿勢、ファッションがシックで落ち着いていた。健康な80歳代の婦人はこんな感じなんだろうと思わざるを得なかった。
一般の老人が住む世界とは違った世界で生活をしている老婦人の印象である。
この写真の女性のように姿勢が良く、雰囲気が良い服装をしている。姿勢が良いだけで着ている洋服が目立つ。それに髪型が清潔で綺麗であれば申し分ない。
毎日の食事で十分なタンパク質量を摂取しているシニアは少ない。60歳以上のシニアは男性は1日60グラム以上のタンパク質の取得が求められる。タンパク質は筋肉を作る上の材料になる。体の筋肉量は老化で落ちて来る。老人の体が年齢と共に枯れて来る理由がこれである。
1日に必要なタンパク質量を摂取できればそれで良いという物ではない。老化で失った筋肉を回復する必要がある。筋肉量を増やすには普通以上の負荷を体の筋肉に与える筋トレをしなければならない。
定期的な筋トレはシニアの健康に貢献する。筋トレをすることで摂取したたんぱく質が生きる。健康寿命を延ばす上で筋肉を増やすことに意味がある。筋肉が増えると80歳になっても普通の生活を維持できる。自分の体の世話は自分で出来る体力を保持できるからである。
筋肉を作る材料であるたんぱく質は老後の生活を楽しむための基盤になる。70歳を過ぎるとフレイルという言葉を多く見聞きする。体の筋肉ロスで思うように体を動かせなくなる。特に歩行障害が一番のネックである。足腰の筋肉ロスが原因で歩くのが辛くなる。
老後の生活を楽しみたいと願うシニアならば、今から1日のタンパク質量の摂取と定期的な筋トレに励む必要がある。
50歳代、60歳代で会社を離職した時、誰もが自分の価値を再考する。大企業を離職した人は、今までのキャリががそのまま今の自分の価値を示すと思い込んでいる。会社組織から離れた自分は就活の大学4年生と何か違いがあるのだろうかと考える。共通なのは就職できていないということ。違う点は、会社組織で働いた経験があるかないかである。
次にやりたい事が無い状態で会社をリストラされたり、定年退職したりした中高年はこう自問してみる必要がある。
37 / 190
このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。