ハローワークに人材募集を出す会社は、有能な人材を求めて出すだろうか?この質問は常識的に考えてNOである。自分が優秀と思っている人材は、ハローワークにやってこない。もし、来るならば60歳を過ぎたシニアたちだ。
60歳を過ぎたシニアの中には、優秀な人が多い。問題は、人材募集をしている会社が年齢制限で対象外にしているからだ。中小企業で優秀な人材を雇用したければ、60過ぎのシニア人材を求める募集をすべきだ。
優秀なシニア人材は、年齢制限で仕事が見つからないためハローワークにやって来る。これをチャンスと見て中小企業は、シニア人材を脳力と経験で面接をすべきだろう。多くのシニア人材は、面接前の書類審査で落とされているからだ。
生活苦で仕事をしなければ成らないシニアでなければ、多くのシニア男性はパートタイム労働を求めるだろう。64歳の私でもフルタイム勤務は嫌だ。午前か午後のどちらか働いてあとは自由に使える時間を残しておきたい。
自分でビジネスをしているので労働時間は、自分の都合で決められる。その日の気分と体調で労働をしている。好きな時に映画鑑賞に出かけたり、夫婦でランチドライブに出かけたりする自由を楽しんでいる。パートタイム勤務を求めるシニア男性は、私と違って好きな事を労働にしていない。そのため、労働で必要以上のストレスと疲れを感じるのだと思う。
一度自由な時間を味わうと束縛される時間を嫌がるようになる。年金収入と月額10万円ぐらいのパートタイム収入があれば、普通の生活が出来るシニアたちだ。若い頃のように「お金、お金、お金!」と狂う必要がないし、人生観も変わってくる。お金の価値は低下する。
建設現場の交通整理や監視をしているシニア労働者を見かけることが多い。暑い日に朝から晩までトラックの出入りや出入り口の監視の仕事をしている。1日中立っているだけでも疲れるはずだ。私は考えただけで2,3日はやれるがそれ以上はやれないだろう。
1日中立って行う仕事は、60歳以上のシニアが継続して行う仕事ではない。体力的に無理がある。数日はできても長期間は働けない。事務系の仕事であれば、椅子に座っていられる。営業の仕事でも自分で休む時間を作れる。介護の仕事でも休む時間がある。
外で行うガッテン系の肉体労働はその業界経験者でないと続けられない。今、建設ラッシュで建築現場の交通整理や監視の労働者が足りない。
起業してはいけないシニアがいる。同時に起業すべきシニアもいる。起業への挑戦は、誰でもやる権利がある。
ただ、
実生活がマイナスになっている状態、環境で起業に再起をかけようとするシニアは、止めるべきだ!シニアの起業は、自分の健康と体力に依存する。起業は体が資本だからだ。若者とシニアの決定的な違いは、体力、健康、そして、寿命だ!シニアは、寿命という時間で若者に勝てない。
定年退職して起業をしようとしている60歳代のシニアは、99%失敗する。自分でお金を稼いだ経験が少ないからだ。やること全てが初めての体験となるので悪意ある詐欺師が暗躍する。ビジネスの初心者という弱みに付け込んで運転資金をもぎ取ろうとする。ビジネスを知らないシニアは騙されやすい!
シニアの起業は、ギャンブルのような始め方をしてはいけない!
営業支援のNPO団体の定例会でフルタイムで働いてくれるシニアを募集していた。お客さんの会社で2名ほど働けるシニアを探しているというのだ。定例会には、60名ぐらいのシニアが参加していた。きっと、我先に応募する人が現れるだろうと見ていたのだが、誰もいない!!
あるシニアが、フルタイムということは朝の9時から夕方6時までなのかという質問をしていた。その仕事は、会社に通勤する仕事なのかと言う質問もあった。眺めながら、何故、シニアはこの仕事に飛びつかないのだろうかと考えた。
私たちが就職する時、会社は身元保証人を求めてくる。アルバイトでもパートでも。高齢者は、両親が他界している場合が多いし、身元保証人になれるだけの資産が無い。兄弟姉妹がいなければ、親族か、親しい友人知人となる。年齢が70歳以上になれば、身元保証人になってくれる人がいなくなる場合が多い。
昨日、東京ビックサイトで開催されたIT関連の展示会に1日中行っていた。数年ぶりであった。ほとんどのブースを見て最新状況を見てきた。その中で「シニアのおもてなしサービス」という訪日外国人専用の人材派遣サービスをしている民間シニア企業があった。
シニアを長期に雇用する法人企業がまだ少ない!
相鉄線の各駅にある売店を時々利用する。売店の店員は、なぜか、女性だ。それも、年配の女性が多い。さらに、まだ、男性が売店で仕事をしているのを見たことがない。
駅の近くに在住のシニア女性であれば、最適な仕事場では無いかと思わざるを得ない。
50歳代よりも60歳代の人が起業をしている。これはこれでプラスな社会の動きだろう。その背景には年金の受給が65歳になって定年退職をせざるを得なかった60歳の元会社員が大勢生まれたと言うことだろう。年金受給の65歳まで生活費を稼ぎたいのだが、60歳の人材を積極的雇用してくれる会社は少ない。
その結果、自分でビジネスを起こすというオプションに辿り着いた人が多い。私は51歳で起業した。今、64歳である。現役で自分の仕事をしている。
シニアが一人起業する時に考慮しておくべきことがある。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。