60歳、70歳、80歳代になっても男性としての本能は元気に生きている。違うのは、思うように欲求を処理できなくなることだ。肉体的な刺激は年齢とともに衰えてくるが、精神的な欲求は変わらないのではないかと私は感じている。老人、高齢者のラベルが貼られる年齢になると体の機能が駄目になってくる。老化現象である。
体を鍛えている老人であるとテストステロンと言う男性ホルモンが分泌されて体を若くする。
年老いても性に対する興味は衰えない。子孫を残すためにある本能は無くならない。老人ホームで介護の世話になっている入居者が介護女性スタッフにセクハラ行為をしていると言う。
若い人たちがこのような出来事を聞いて思うことは、何故、老人がそんなことをするのか?既に生殖機能は終わっているはずなのに。若いものには、老人の心理状態が分からない現実がある。
女性は、更年期を過ぎて月経がなくなると性に興味を失うようなことを聞いた。個人差はあると思う。女性も男性同様に年老いても性本能は衰えていないと私は思う。老人男性によるセクハラだけでなく、老人女性のセクハラもあることを私たちは認識すべきだろう。
NPO団体の懇親会で今年77歳になる知人に今の気分を聞いてみた。私が65歳であるので12年以上年上の方である。12年間にどのような老化現象を味わったのだろうか。直ぐには返答してくれなかった。彼が固い口を開いて言った一言が、「歳を取ると色々な病気になる!」
色々な病気とは何なんだろうか。
65歳の私は長年の紫外線で顔の肌が黒くなっている。顔にはシミがある。頬はコケ始めている。シワが顔全体に目立ち始める。長年の筋トレで健康障害はないのだが、手の甲や足の皮膚に老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)が目立ち始めている。
皮膚が汚くなるといかにも老人という印象を周りの人に与える。冬になると老人性乾皮症らしき現象が起きる。乾燥肌である。ひどくはないが、風呂に入ると痒くなる。体の皮膚も徐々に弾力性が失われ始める。脂質が減り角質層が減少する。これが原因で肌の弾力性が衰え始める。
年金を繰下げて70歳から受給しようと考えている人は、考え直したほうが良いだろう。
何故か?
70歳から年金受給をすると40%ぐらいの割り増し年金になる。それが魅力で年金受給を繰下げたいと思うのだが、良く考えてほしい。健康で普通の生活が出来る年齢の時間は、限られている。その事実を知ってほしい。あなたが80歳になった時にもし老人ホームに入っていたら、自分でお金を使う環境がなくなる。
お金を使う価値は、健康で自由に動き回れる体が維持できているときである。その年齢は、70歳以降も可能かどうか疑わしい。老いれば老いるほどお金を使って人生を楽しむことができなくなる。お金は若いときに恩恵をもたらす。65歳から年金受給を始めれば、その年金を安心材料にして貯めていたお金を使って夫婦で海外旅行に出かけられる。若いからそれが出来る。
70歳を過ぎてから年金をもらっても健康障害が起きれば、旅行も行けなくなり年金が増えてもお金を有効に使えない。老人ホームの資金にするのはつまらない。お金は使って楽しむものである。
定期的な運動をしていない70歳過ぎのシニアは、足腰の筋肉の衰えで動きが鈍くなる。これは、誰もが認める老化現象。歩いている時につまづきやすくなる経験が増えてくると近いうちにつまずいて転ぶことになる。
軽い転び方とひどい転び方がある。軽い転び方ならば、何かに捕まって転ぶ衝撃を和らげる。ひどい場合は、前方、後方に転んで怪我をする。多くの転倒はつまずいて前方に転び、腕で支えきれなくて顔に怪我をする。
つまずいて体が前方に倒れそうになる時、普通の人ならば倒れる前に足が前に出て体勢を維持できる。体力が衰えたシニアはそれが出来なくなる。その結果、普通ならば怪我をしないのに怪我をしてしまう。
60歳から70歳になる間に自然と自分の健康を意識し始める。もう、若くないという感覚がそうさせるのかもしれない。老化現象を肌で感じ始め、毎朝、洗面所の鏡に映る自分の姿を見て老人の風貌を確認する。心では老人でないと思っていても髪の毛は白髪になり、顔の肌はシワで若さを感じさせない。
今年に入って皮膚科に2回ほど通って老人性イボ(油脂性角化症)を5ヶ所液体窒素で取り除いた。洗面所の鏡に映った体に老化による皮膚の変化(油脂性角化症)に気が付き、大きくならないうちに除去したほうが良いと思ったからだ。
老化による体の変化は、体の至る所の部位で起き始める。そんな変化から自然と自分の健康に意識が行き始める。
最近知ったことで介護現場でセクハラが横行しているという。本能的欲求を抑えられない老人男性が介護ヘルパーの女性に性的な言動、依頼、タッチなどのセクハラ行為をしているケースが増えているという。介護が必要な老人が、なぜ、そんなに元気なのか?一瞬、驚いてしまう。
「筋肉は貯蓄できる」・・・私を含めてそんなことを知らなかった人が多いのではないか。
筋肉は、使えば使うほど鍛えられて強くなる。毎日鍛えれば、その負荷に適応しようと筋肉を増やす。一方で筋肉を使わなくなると筋肉の量を減らし力も出なくなる。その上、60歳を過ぎた頃から毎年1%づつ体の筋肉量が減少して行く。老人は普通の生活をしているだけで毎年筋肉を失って行くのである。その事実を知らない老人が多い。
個人差はあるが、同じ80歳でも普通に歩ける人、杖が必要な人、車椅子の人になっている。この個人差をなくすには、失われて行く体の筋肉を増やす筋トレをする必要がある。特に足の筋肉を増やすのが重要である。普通の生活をする上で足の筋肉が弱ると問題が起きる。
筋トレで筋肉を鍛え始めると鍛え続けた期間によって筋肉貯金ができるようになる。筋トレをする事で筋肉の量を増やせる。筋肉の量が増やせなくても老化による筋肉の減少を遅らせる効果がある。老人の体は、運動量が減り、食べる量も少なくなるので自然に体が枯れてきてしまう。
この老化による現象を改善するために筋トレがある。筋トレをすることでシニアの体は意図的に運動量を増やし、食欲を改善し、基礎代謝量を増やせる。失われて行く筋肉を留め、増やせる。
つまづきによる老人の転倒が増えてきている。何も対策をとらないと自然に足の筋肉は衰えていく。足の筋肉が衰えると歩いている時につまづきやすくなる。つまづくと転んで腕にけがをする。酷いときは、顔にけがをする。腕で支えきれなくなるからだ。
つまづかないように足を上げる役割を果たす腸腰筋は、体の中にあるインターマッスルである。体幹運動で鍛えられる筋肉なのだが多くの人は腸腰筋の存在を知らない。知らないから鍛えるという意識が生まれてこない。意識して腸腰筋を鍛えるとつまづかない体になって行く効果が体感できるようになる。
年齢が75歳を過ぎると多くの高齢者は足の衰えを感じ始める。歩く速度が遅くなり、小股で歩いている自分に気が付く。平たい道でもなぜかつま先が何かにつまづいてしまう。知らないうちにずり足になる。後期高齢者の多くは、一度や二度つまづいて手や腕に怪我をしている経験がある。
老人は老いてくるとつまづいて転ぶ。このリスクは避けられないのだが、つまづいても転ばない体作りを今からする事で予防ができる。
介護支援で先日義父の自宅に一泊二日してきた。夕食時に93歳の義父が私に話してくれたことが印象的であった。70歳頃から歯が突然ポロリと取れて来てしまったのだよ。今まで問題が無かった歯が根元からポロリと抜け落ちてしまったと言う。
93歳になった今、上の歯はすべて入れ歯になっていると義父は言う。入れ歯になると固い物は食べれなくなるから歯は大切にしないとだめだねと私に助言してくれた。
ステーキが食べたくなっても入れ歯で噛み切る固さの肉でないと食べれない。カルビーのフルグラなどは、凄く食べたいのだが固い物が入っているため食べれないと悔やんでいた。せんべいは、入れ歯になった時点で諦めたという。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。