ランチを食べにスタバを出た。向こうから同年代らしきシニアが歩いてきた。お腹はビール腹のように出っ張っていて明らかに肥満体だ。顔を見ても苦しそうに歩いている。誰が見ても先が短い感じがした。
昨日、私の携帯電話に横浜市国民健康保険から電話があった。前回行った人間ドックで血糖値が正常値よりもちょっとだけ大きかったのだ。初めて血糖値で正常範囲を超えたためなのか、特定保健指導の対象者になってしまった。私の場合、動機づけ支援対象者になっていた。定期的な運動をするようにということだ。
BMIは、23.5、血圧も標準値、中性脂肪やHDLコレステロール値も正常範囲だ。特定保健指導の対象者になる基準を参考にするとどうも腹囲サイズ86cmと血糖値だけが正常範囲を超えていたためのようだ。
60歳、70歳、80歳代になっても男性としての本能は元気に生きている。違うのは、思うように欲求を処理できなくなることだ。肉体的な刺激は年齢とともに衰えてくるが、精神的な欲求は変わらないのではないかと私は感じている。老人、高齢者のラベルが貼られる年齢になると体の機能が駄目になってくる。老化現象である。
体を鍛えている老人であるとテストステロンと言う男性ホルモンが分泌されて体を若くする。
年老いても性に対する興味は衰えない。子孫を残すためにある本能は無くならない。老人ホームで介護の世話になっている入居者が介護女性スタッフにセクハラ行為をしていると言う。
若い人たちがこのような出来事を聞いて思うことは、何故、老人がそんなことをするのか?既に生殖機能は終わっているはずなのに。若いものには、老人の心理状態が分からない現実がある。
女性は、更年期を過ぎて月経がなくなると性に興味を失うようなことを聞いた。個人差はあると思う。女性も男性同様に年老いても性本能は衰えていないと私は思う。老人男性によるセクハラだけでなく、老人女性のセクハラもあることを私たちは認識すべきだろう。
NPO団体の懇親会で今年77歳になる知人に今の気分を聞いてみた。私が65歳であるので12年以上年上の方である。12年間にどのような老化現象を味わったのだろうか。直ぐには返答してくれなかった。彼が固い口を開いて言った一言が、「歳を取ると色々な病気になる!」
色々な病気とは何なんだろうか。
65歳の私は長年の紫外線で顔の肌が黒くなっている。顔にはシミがある。頬はコケ始めている。シワが顔全体に目立ち始める。長年の筋トレで健康障害はないのだが、手の甲や足の皮膚に老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)が目立ち始めている。
皮膚が汚くなるといかにも老人という印象を周りの人に与える。冬になると老人性乾皮症らしき現象が起きる。乾燥肌である。ひどくはないが、風呂に入ると痒くなる。体の皮膚も徐々に弾力性が失われ始める。脂質が減り角質層が減少する。これが原因で肌の弾力性が衰え始める。
年金を繰下げて70歳から受給しようと考えている人は、考え直したほうが良いだろう。
何故か?
70歳から年金受給をすると40%ぐらいの割り増し年金になる。それが魅力で年金受給を繰下げたいと思うのだが、良く考えてほしい。健康で普通の生活が出来る年齢の時間は、限られている。その事実を知ってほしい。あなたが80歳になった時にもし老人ホームに入っていたら、自分でお金を使う環境がなくなる。
お金を使う価値は、健康で自由に動き回れる体が維持できているときである。その年齢は、70歳以降も可能かどうか疑わしい。老いれば老いるほどお金を使って人生を楽しむことができなくなる。お金は若いときに恩恵をもたらす。65歳から年金受給を始めれば、その年金を安心材料にして貯めていたお金を使って夫婦で海外旅行に出かけられる。若いからそれが出来る。
70歳を過ぎてから年金をもらっても健康障害が起きれば、旅行も行けなくなり年金が増えてもお金を有効に使えない。老人ホームの資金にするのはつまらない。お金は使って楽しむものである。
定期的な運動をしていない70歳過ぎのシニアは、足腰の筋肉の衰えで動きが鈍くなる。これは、誰もが認める老化現象。歩いている時につまづきやすくなる経験が増えてくると近いうちにつまずいて転ぶことになる。
軽い転び方とひどい転び方がある。軽い転び方ならば、何かに捕まって転ぶ衝撃を和らげる。ひどい場合は、前方、後方に転んで怪我をする。多くの転倒はつまずいて前方に転び、腕で支えきれなくて顔に怪我をする。
つまずいて体が前方に倒れそうになる時、普通の人ならば倒れる前に足が前に出て体勢を維持できる。体力が衰えたシニアはそれが出来なくなる。その結果、普通ならば怪我をしないのに怪我をしてしまう。
60歳から70歳になる間に自然と自分の健康を意識し始める。もう、若くないという感覚がそうさせるのかもしれない。老化現象を肌で感じ始め、毎朝、洗面所の鏡に映る自分の姿を見て老人の風貌を確認する。心では老人でないと思っていても髪の毛は白髪になり、顔の肌はシワで若さを感じさせない。
今年に入って皮膚科に2回ほど通って老人性イボ(油脂性角化症)を5ヶ所液体窒素で取り除いた。洗面所の鏡に映った体に老化による皮膚の変化(油脂性角化症)に気が付き、大きくならないうちに除去したほうが良いと思ったからだ。
老化による体の変化は、体の至る所の部位で起き始める。そんな変化から自然と自分の健康に意識が行き始める。
最近知ったことで介護現場でセクハラが横行しているという。本能的欲求を抑えられない老人男性が介護ヘルパーの女性に性的な言動、依頼、タッチなどのセクハラ行為をしているケースが増えているという。介護が必要な老人が、なぜ、そんなに元気なのか?一瞬、驚いてしまう。
介護支援で先日義父の自宅に一泊二日してきた。夕食時に93歳の義父が私に話してくれたことが印象的であった。70歳頃から歯が突然ポロリと取れて来てしまったのだよ。今まで問題が無かった歯が根元からポロリと抜け落ちてしまったと言う。
93歳になった今、上の歯はすべて入れ歯になっていると義父は言う。入れ歯になると固い物は食べれなくなるから歯は大切にしないとだめだねと私に助言してくれた。
ステーキが食べたくなっても入れ歯で噛み切る固さの肉でないと食べれない。カルビーのフルグラなどは、凄く食べたいのだが固い物が入っているため食べれないと悔やんでいた。せんべいは、入れ歯になった時点で諦めたという。
老健施設で足のリハビリをしている義母の体力が驚くほど回復してきた。栄養バランスの良い食事と適度な運動、そして、規則正しい生活のリズムがプラスに働いている。義母は、自宅で転倒して背骨の圧迫骨折になった。そのため、自宅で静養しながら介護ヘルパーのサポートでしばらく生活をしていたのだが、日増しに体力が低下していった。
老衰状態に近い段階になった時にケアマネジャーの助言で老健施設に入居することを勧められた。家族の負担削減の意味と栄養バランスが取れた食事をするために老健施設は最適だということであった。
幸運にも老健施設にすぐに入居できた。ここから彼女の体力回復が始まった。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。