生活を共にする伴侶を失うとひとり寂しい生活になる。孤独と暇が襲ってくる。孤独で悩むシニアは発想の転換をして余生を刺激的に生きる選択をすべきである。
家族でも友達でもなく、シェアメイトとして出会って暮らしながら人の「輪」を広げるシェアハウスがある。シニアは刺激がある生活環境で生きたほうが余生を楽しめる。一人で自宅でこもる生活を続けると認知症予備軍になる。元気で健康的な生活を送るには人々との出会いと交流が必須である。
シェアハウスで生活を始めると孤独なシニアが生き返る。同じ住まいをシェアする人として毎日顔を合わせお喋りをすることが出来る。違う世代、外国人、社会の今を体験できる。
今年、64歳の会社員は65歳になるまであと1年しかない。あっという間に65歳になってしまう。前期高齢者というラベルが貼られる年齢が65歳である。「初老」という言葉が65歳になった時に聞こえてくる。65歳から多くのシニアが雇い止めになる。日本の社会は年齢による差別が社会構造として存在する。会社勤めをしているシニアは65歳で最終宣告(もう、君は会社に必要ない人材だよ!)を受ける。
そんな事実を先輩たちから聞いている64歳のシニアたちは今から怯えている。65歳まであと1年がある。この1年間のうちに次に何をするか方向性を決めておかないと飛行機から飛び降りるためのパラシュートが開かなくなる。
64歳のシニアの戸惑いは59歳の時と同じだがもっと深刻になる。再就職を求めても雇用先が見つからなくなる。仕事を自分で作るか、年金生活を選ぶか、二者選択になる。
誰もが心配する事が有る。伴侶が先に他界すると老後は一人の生活になる事だ。一人の生活はおしゃべりする相手がいない生活になる。一緒に食事も楽しめなくなる。これは避ける事が出来ない運命である。
令和2年簡易生命表によると、男女それぞれ 10 万人の出生に対して 65 歳の生存数は、男 89, 722 人、女 94, 569 人となっている。これは 65 歳まで生存する者の割合が男は 89.7%、女は 94.6%であることを示している。同様に、75 歳まで生存する者の割合は男 76.1%、女 88.4%、90 歳まで生存する者の割合は男 28.4%、女 52.5%となっている。(表3、図2)
生命表上で、出生者のうちちょうど半数が生存すると期待される年数を寿命中位数といい、令和2年においては、男 84.58 年、女 90.53 年となっている。平均寿命に比べ、男は2.95 年、女は 2.79 年上回っている。(参照:厚生労働省:令和2年簡易生命表)
老後お一人様の生活になるのはご婦人方が多くなる。一人で老後を生活する人たちはどのような生活をして余生を楽しむのだろうか。個人差があるだろうが、知られていない世界である。
時間をかけて自宅にある物品を断舎離していく。捨てるのは簡単にできるのだが、何を捨てるか決断するのが大変。子どもたちがいた頃に使ったキャンピング用具などはもう使うときがないし、キャンプに行く考えもない。昔の思い出が詰まっているために残してある品も多い。
老後の生活を考えると元気で健康な身体があるうちに使わないもの、いらないものを整理する必要がある。どうせ、断舎離するならば少しでも小遣いになるような方法で処分したい。今考えていることは価値がありそうな物を10品ぐらい選び出してメリカリや自分のオンラインショップで販売することである。
書籍、家電骨董品、未使用の製品などでガラージセールをやってみる。現実とインターネットの世界で試してみたいのだが、まずはインターネットでオンラインショップを制作して脈があるかどうかを確認してみたい。インターネットには無料でオンライショップを作れる場所がある。発生する費用は販売商品が売れた時に手数料が取られるだけであるのでリスクはない。
2022年4月から定年が60歳から65歳に変更され、義務付けられる。今までのように60歳で一度定年退職して再雇用されるということはなくなる。したがって、給与や労働条件が急に劣悪になるリスクはなくなる。
問題は65歳以降である。65歳はまだ十分現役として働けるのだが、会社側はもう結構ですという対応を取る。60歳で定年退職するのと65歳では何が違うのだろうか。65歳で定年退職をすると同時に年金収入が得られる。そのまま年金生活に入れる。
多くのシニアはまだ働きたいと願う。残された選択肢は(1)アルバイトやパートの仕事、(2)シニア起業するのどちらかである。アルバイトやパートの仕事は職や時間給を拘らなければ見つかりやすい。シニア起業は自分のビジネスを立ち上げるまで助走が求められる。会社員の多くは自分でお金を稼いだ経験がない。そのため、失敗するケースが多い。
理想は65歳までに副業で「お金を自分で稼ぐ」という体験をすることである。副業でお金を簡単に稼げない。試行錯誤で失敗を繰り返しながら自分に欠けている要素を見つけ直しながら副業を成り立たせる。時間と労力がかかる。
誰もが年老いて行く。 60歳、70歳、80歳になった時、健康であるかないかの競争になる。お年寄りの挨拶は、この言葉で始まる。「体の方はいかがですか?」「お達者ですか?」
同じ60歳、70歳、80歳でも元気に個人差がある。60歳なのに70歳以上に年老いて見える人。80歳なのに60歳のように元気よく歩いている人。健康や体力の個人差がシニアに顕著に出てくる!
会社人間でシニアが定年退職で仕事を離れると燃え尽き症候群のようにふけてくる。元気なシニアは仕事をしている人が多い。毎日仕事というやるべきことが有り、生きがいを感じて生活をしているからだ。無職になったシニアは、自分を表す名刺を持っていない。会社員の頃は、名刺が自分を代表していた。それが、今はない。
定年退職の無職のシニアは人と会った時に自分が誰なのかを示す名刺がない。仕事が生きがいであった会社員の頃は名刺が自分を表していた。生きがいも名刺の中にあった。60歳から80歳代のシニアは無職になった時に生きがいを見失う。
そんなシニアは自分が誰なのかを表す名刺を作るべきである。その名刺の中に自分の生きがいが見えてくるはずである。例えば、美人を探して写す写真家という名刺を作ればあなたという人物像が相手に伝わる。そこから会話が始まる。会社の名刺ではなく、自分を表す名刺は相手にメッセージが伝わりやすい。
美人を写すのが生きがい
ネットの読者から「定年バカ」という本があることを教えてもらった。本屋に行くとランキングに入っているほど人気がある本である事が分かった。ちょっと、立ち読みをしてみた。この本の著者が言いたい事は、自分の老後を他人の生き方に影響されないで好きに生きれば良いという事を感じた。
世の中は、自分たちの利益になるような情報が溢れている。定年関連、老後の金融資産、相続、シニアの仕事、健康関連など色々な助言や考え方が著名者から発信されている。私から言えば、「老後は他人に影響されないで自分が好む生活をすれば良い!」これだけである。
他人の人生は自分の人生ではない。他人が描く老後のイメージを自分のイメージにしないことである。老後の生活で幸せをどこに見つけるかで余生は変わる。残り少ない人生を出来るだけ楽しみたいと思うシニアは私だけではない。そのためには
歳を取ってくると女性の魅力に違いを感じ始める。20代、30代の頃はセクシーな姿に興奮したが老いてくると肉体的な魅力に飽きてしまう。60歳代以降は、若い女性たちと直接接したり話したりする機会が少なくなるため、若い女性を見るとつい見取れてしまう。
特に、派手すぎない清楚でシンプルな服装をしている若い女性の後ろ姿に何とも言えない美と魅力を感じる。洋服の着こなしで女性の印象がだいぶ違ってくる。美人を眺めるだけで時間があっという間に過ぎてしまう。
横浜駅界隈には異国情緒が漂う女性が歩いている。今はコロナ禍でマスク美人が急激に増加しているため顔だけで美人を判断できなくなっている。時間がありすぎるシニア男性は美人観察で暇を潰せる。

平日午後2時過ぎに公園で焼き芋をベンチに座って食べていた。70歳を過ぎたシニア男性が横のベンチに座った。私は昼食の足しに焼き芋を食べていたら、大きなあくびの声が隣から聞こえてきた。それも3度連続に聞こえてきた。隣の老人は暇なんだとすぐに思った。
私は午前中ゴールドジムで筋トレを3時間ほどやって遅いランチを公園で食べていた。平日のこの時間帯に公園で見かける人は老人たちと幼児や赤ん坊をあやす若い奥さんたちぐらいである。暇な人だけが公園のベンチに座って空を眺めて物思いにふけている。
あくびを連発している高齢者を見て残りの人生を持て余している印象を受けた。そんな余生を私は送りたくない!と言う声が心な中で叫んでいる。生きる目的さえあれば、暇な時間が足りなくなる。
私が、毎週見ているNHKの番組がある。「NHKドキュメント72時間」という番組だ。いつも、録画だが毎週1度はゆっくりと週末に見ている。今日は、「高尾山、なぜかぶらりと都会を離れて」というタイトルであった。
この番組は、現実の中でもがく人間たちの姿をそのまま見せている。人生の空模様が見えてくる。自分の人生と他人の人生を比べながらどの様な人生を送ったら良いかを考える機会を与えてくれる。
社会人として定年退職は一つの人生の節目になる。突然のリストラで無職になり何をしたら良いかわからなくなったシニアも多い。それも人生の節目である。ピンチはチャンスである。新しい出発の入り口が見え始めるからである。でも、悩むシニアが多い。そんな時、神秘な力を求めて高尾山に登るシニアがいる。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。