経営者が集まる月1回の勉強会がある。IT関連の仕事をしているのは私だけであるので会員(平均年齢70歳代)がパソコンについて聞いてくる。今まで使っていたパソコンが古くなったり、壊れたり、おかしくなったりして買い換えたいという。人によって同じメーカーのパソコンを好んだりするのだが、どのメーカーを選んでもパソコンを買うときに注意すべき事がある。
パソコンには2つの寿命がある。OSの寿命とハードウェアの寿命である。10年以上故障がなく使えているパソコンでもOSの寿命か、ハードウェアの寿命のどちらかで問題が起きる。シニアがパソコンを買うと壊れるまで使う傾向が強い。パソコンは家電製品と違って野菜のように腐ることを知ってほしい。
シニアが意識すべき生活の質 QOL(Quality of Life)は4段階でやってくる。こんな段階である。
誰も長生きをすれば、この4つの生活の質(QOL)生活段階を体験する事になる。人生100年とすれば、自分の年齢が何歳になった時にどの生活の質(QOL)生活段階にいるかが分かる。足で走れる生活は60歳代までだろう。70歳代は足で歩ける生活になる。80歳代になれば、車いすでないと動けなくなる人が出てくる。90歳代になれば、自分で動けない生活になる。
自分の老後を楽しみたいならば、普通の生活で必要な足腰の筋力を維持する必要がある。自分の足で走れる、歩ける体力があれば、自宅で生活が出来る。老人ホームのお世話になる必要がなくなる。老人ホームに入居しなければ多額のお金を準備する必要がなくなる。老後の生活を経済的に楽にする。
そんなメリットを意識して足腰を鍛える運動習慣を身に付けるべきである。
電車の中に愛用の傘を忘れてしまった。電車を降りる前にスマホを見ていた。駅に着いたのでスマホをバックの中に入れて電車を降りた。その時に頭の中では傘のことを忘れていた。1時間後に傘がないことに気がつく。慌てて、駅まで戻り傘を忘れたので探してほしいと依頼。
雨の日は電車の中に傘を忘れる人が多い!雨の日が多いと傘は必須になる。折りたたみでない傘は邪魔になるのでどこかに置きたくなる。電車やバスでは傘を引っ掛けておく手すりがある。そこに引っ掛けておく人が多い。その結果、多くの傘の置き忘れが発生する。
年に何回新しい傘を買うのだろうか。何回も傘を置き忘れると高い傘を買わなくなり、ビニール傘になる。それでも傘をどこかに忘れてしまう。誰でもが一度は必ず経験する。傘を電車の中に忘れないようにする方法がある。
生活を共にする伴侶を失うとひとり寂しい生活になる。孤独と暇が襲ってくる。孤独で悩むシニアは発想の転換をして余生を刺激的に生きる選択をすべきである。
家族でも友達でもなく、シェアメイトとして出会って暮らしながら人の「輪」を広げるシェアハウスがある。シニアは刺激がある生活環境で生きたほうが余生を楽しめる。一人で自宅でこもる生活を続けると認知症予備軍になる。元気で健康的な生活を送るには人々との出会いと交流が必須である。
シェアハウスで生活を始めると孤独なシニアが生き返る。同じ住まいをシェアする人として毎日顔を合わせお喋りをすることが出来る。違う世代、外国人、社会の今を体験できる。
今年、64歳の会社員は65歳になるまであと1年しかない。あっという間に65歳になってしまう。前期高齢者というラベルが貼られる年齢が65歳である。「初老」という言葉が65歳になった時に聞こえてくる。65歳から多くのシニアが雇い止めになる。日本の社会は年齢による差別が社会構造として存在する。会社勤めをしているシニアは65歳で最終宣告(もう、君は会社に必要ない人材だよ!)を受ける。
そんな事実を先輩たちから聞いている64歳のシニアたちは今から怯えている。65歳まであと1年がある。この1年間のうちに次に何をするか方向性を決めておかないと飛行機から飛び降りるためのパラシュートが開かなくなる。
64歳のシニアの戸惑いは59歳の時と同じだがもっと深刻になる。再就職を求めても雇用先が見つからなくなる。仕事を自分で作るか、年金生活を選ぶか、二者選択になる。
誰もが心配する事が有る。伴侶が先に他界すると老後は一人の生活になる事だ。一人の生活はおしゃべりする相手がいない生活になる。一緒に食事も楽しめなくなる。これは避ける事が出来ない運命である。
令和2年簡易生命表によると、男女それぞれ 10 万人の出生に対して 65 歳の生存数は、男 89, 722 人、女 94, 569 人となっている。これは 65 歳まで生存する者の割合が男は 89.7%、女は 94.6%であることを示している。同様に、75 歳まで生存する者の割合は男 76.1%、女 88.4%、90 歳まで生存する者の割合は男 28.4%、女 52.5%となっている。(表3、図2)
生命表上で、出生者のうちちょうど半数が生存すると期待される年数を寿命中位数といい、令和2年においては、男 84.58 年、女 90.53 年となっている。平均寿命に比べ、男は2.95 年、女は 2.79 年上回っている。(参照:厚生労働省:令和2年簡易生命表)
老後お一人様の生活になるのはご婦人方が多くなる。一人で老後を生活する人たちはどのような生活をして余生を楽しむのだろうか。個人差があるだろうが、知られていない世界である。
時間をかけて自宅にある物品を断舎離していく。捨てるのは簡単にできるのだが、何を捨てるか決断するのが大変。子どもたちがいた頃に使ったキャンピング用具などはもう使うときがないし、キャンプに行く考えもない。昔の思い出が詰まっているために残してある品も多い。
老後の生活を考えると元気で健康な身体があるうちに使わないもの、いらないものを整理する必要がある。どうせ、断舎離するならば少しでも小遣いになるような方法で処分したい。今考えていることは価値がありそうな物を10品ぐらい選び出してメリカリや自分のオンラインショップで販売することである。
書籍、家電骨董品、未使用の製品などでガラージセールをやってみる。現実とインターネットの世界で試してみたいのだが、まずはインターネットでオンラインショップを制作して脈があるかどうかを確認してみたい。インターネットには無料でオンライショップを作れる場所がある。発生する費用は販売商品が売れた時に手数料が取られるだけであるのでリスクはない。
シニアの人ほどその人の生活がその容貌・風貌に出てくる。歳を取れば取るほど歳が体や生活習慣、そして、ライフスタイルに現われる。その意味では、60歳定年後のライフスタイルを自分の望む方向に導いていかないと荒んだ容貌・風貌を世間にさらす人生になるのではないかと感じている。
シニアの生き方でシニアが何をしているかが見えてくる。老後の生活をどのように過ごしているかでシニアの容貌・風貌が段々と形となってくる。シニアで仕事を見つけて働いていれば現役時代と同じスーツとネクタイの風貌になっている。引退したシニアはカジュアルな服装になり容貌もリラックスする。緊張が緩んだ顔になる。
2025年には日本の人口の三分の一が65歳以上のシニアになる。外で元気よく歩き回るシニア、自宅でごろごろして妻に嫌がられるシニア、介護サービスなしでは身動きができないシニア、老人ホームが自分の世界というシニアで溢れてくる。老人は今以上に社会で目に入る頻度が多い対象になる。
シニアの風貌、ライフスタイル、行動、言動、マナーがその人の人生を映し出す。
2022年4月から定年が60歳から65歳に変更され、義務付けられる。今までのように60歳で一度定年退職して再雇用されるということはなくなる。したがって、給与や労働条件が急に劣悪になるリスクはなくなる。
問題は65歳以降である。65歳はまだ十分現役として働けるのだが、会社側はもう結構ですという対応を取る。60歳で定年退職するのと65歳では何が違うのだろうか。65歳で定年退職をすると同時に年金収入が得られる。そのまま年金生活に入れる。
多くのシニアはまだ働きたいと願う。残された選択肢は(1)アルバイトやパートの仕事、(2)シニア起業するのどちらかである。アルバイトやパートの仕事は職や時間給を拘らなければ見つかりやすい。シニア起業は自分のビジネスを立ち上げるまで助走が求められる。会社員の多くは自分でお金を稼いだ経験がない。そのため、失敗するケースが多い。
理想は65歳までに副業で「お金を自分で稼ぐ」という体験をすることである。副業でお金を簡単に稼げない。試行錯誤で失敗を繰り返しながら自分に欠けている要素を見つけ直しながら副業を成り立たせる。時間と労力がかかる。
誰もが年老いて行く。 60歳、70歳、80歳になった時、健康であるかないかの競争になる。お年寄りの挨拶は、この言葉で始まる。「体の方はいかがですか?」「お達者ですか?」
同じ60歳、70歳、80歳でも元気に個人差がある。60歳なのに70歳以上に年老いて見える人。80歳なのに60歳のように元気よく歩いている人。健康や体力の個人差がシニアに顕著に出てくる!
会社人間でシニアが定年退職で仕事を離れると燃え尽き症候群のようにふけてくる。元気なシニアは仕事をしている人が多い。毎日仕事というやるべきことが有り、生きがいを感じて生活をしているからだ。無職になったシニアは、自分を表す名刺を持っていない。会社員の頃は、名刺が自分を代表していた。それが、今はない。
定年退職の無職のシニアは人と会った時に自分が誰なのかを示す名刺がない。仕事が生きがいであった会社員の頃は名刺が自分を表していた。生きがいも名刺の中にあった。60歳から80歳代のシニアは無職になった時に生きがいを見失う。
そんなシニアは自分が誰なのかを表す名刺を作るべきである。その名刺の中に自分の生きがいが見えてくるはずである。例えば、美人を探して写す写真家という名刺を作ればあなたという人物像が相手に伝わる。そこから会話が始まる。会社の名刺ではなく、自分を表す名刺は相手にメッセージが伝わりやすい。
美人を写すのが生きがい
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。