50歳代の会社員は、60歳定年退職を迎えるときに決断する必要がある。今の会社で継続して雇用されるのか、別会社で働くのか、それとも、自分でビジネスを始めるのか。運が悪ければ、強制的に自主退職をさせられるかもしれない。どんな状況に追いやられても今までと違ったシニアの人生を送ることになるのは確かである。
自分が求める仕事を見つけるには自分の能力を目立たせる専門性と経験が必要になる。
Google Homeというスマートスピーカー(AIスピーカー)を使い始めて3年が経過した。使いながらシニアにとってスマートスピーカーが役に立つのはどんな時かを考えてみた。
現在、スマートスピーカーと呼ばれる製品はアマゾン製のエコー(Echo)、LINEのClova、Sony、Bose、JBLなどがある。共通する機能は音声認識が出来て、音声で答えてくれて、音楽を楽しめること。
65歳の私にとってGoogle Homeのスマートスピーカーは朝起きた時に今日の天気予報を聞くことと朝の音楽を流してくれるぐらい。時々、わからない言葉の意味を聞いたりするぐらいの用途である。
最近分かったことは、LINEのClovaスマートスピーカーでLINE送受信やLINE無料電話ができるという事。
家内の要望で逗子・葉山近くにある佐島マリーナホテルでランチを楽しんできた。平日の月曜日である。宿泊客以外にランチをしているのは私たち夫婦だけ。レストランは、こんな感じである。このレストランで接客をしてくれたシニア男性の印象が良かった。私の年齢以上、65歳以上。レストランでのサービスはロボットなんかではなく人間にやってもらいたいと思わざるを得ない。それほどシニアウエイターが印象的であった。
60歳、65歳は会社員にとって新しい人生の始まりである。会社を卒業して自分自身の人生を描き始める。人ぞれぞれ違う人生の道が待っている。今までの会社付き合いで構築された人間関係もこの時期にリセットされる。仕事と言う共通要素の鎖が切れると皆バラバラの行動を取り始めるようになる。
毎日同じ職場で顔を合わすことで友人、知人、同僚としての関係が深まるのだが、その職場が無くなると顔見知りの付き合いが疎遠になってくる。私が独立してビジネスを始めた時にそんな心境を味わった。
老いて来ると誰もが孤独を味わい始める。それを避けるには、出来るだけ早い時期に新しい人間関係を作る事しかない。年齢が65歳を過ぎると人と交わる団体や組織に属さないと知り合いになる機会がない。趣味がある人は同じ趣味を持っている人たちのグループや団体に入ることで出会いがある。
スターバックスのお店でいつも顔を合わす女子大生の店員が二人いる。いつも、一言二言、話をしてドリップコーヒーを注文する。二人ともそれぞれ違った魅力を持った女子大生店員である。仮にA子さん、B子さんという名前にしよう。私の心がけは、相手の顔を見て素直に良い印象を言葉にして伝える事。
スターバックスの良さは若い女性店員が元気良く対応してくれることである。顔を覚えてくれると気楽に話しかけてくれる。時間の経過で名前まで覚えて話しかけてくれる。
60歳を過ぎて第二の人生を求め始めるのだが、なかなか見つからない。見つからないで自宅や図書館でゴロゴロしている人が多い。自分の人生に迷う。そんな時は、どうするか。一番簡単な解決方法は、頭で考えても決して生きがいは見つからないので今一番自分がやりたい事だけを考えることである。
私は、悩んだ時に一番買いたいものを買ってそれを楽しむ時間を作る。昨年から買いたいと思い続けていたChromebookパソコンを買った。今、このブログは買ったChromebookパソコンで書いている。
何かに夢中になっていると充実した時間を味わえる。気分転換をしないと新しい発想ややりたい事が浮かんでこない。新しい事をするとそこから新鮮な刺激を受ける。その刺激が第二の人生や生きがいを見つけるヒントになる。自宅で考え込んでもヒントは得られない。体を動かして今まで体験したことが無いことをすると違う発想を持てる。
老害になるシニアは、金力や権力を持っている老人たちだ。影響力が大きいから間違った言動や判断をされると多くの人に迷惑が行く。大企業の役員、高級官僚、政治家などは老害を起こしているシニアが潜在的に多い。一度甘い汁を味わうと人間はそれを維持しようとする。年齢をわきまえなくなり老害が発生する。
実は、老害はどの高齢者にも起きる。自分の価値観が時代の常識と合わなくなる時、老人の価値観がまだ今の時代に生きていると信じてしまう。年齢による感覚の違いで大衆の感覚から離れて行ってしまう。
老害は、その老人の存在が社会から消えて行けば同時に無くなるが、いつまでもマフィアのボスのように居残ると社会の弊害になる。
日本の労働者の働き方改革が始まろうとしている。従来型の働き方、午前9時から午後5時30分、会社に通勤して残業。そんな働き方からリモートワーク、自由な仕事場、労働時間よりも労働生産性。さらに、副業解禁、他社での兼業や社内での兼業が出来る労働環境が生まれてきている。
政府は、シニアの労働力をもっと活用したいと思っている。定年を60歳から65歳に延長させたり、定年を廃止したりする選択が企業側で実行できるようになった。
しかし、シニアの働き方で何か新しい動きがあるかはまだ分からない。65歳までは再雇用契約で働き続けられるがその後は自分で自活して下さいというのが現状である。65歳以上のシニアを労働力として活用する新しい労働環境を提供する会社が生まれてきているのだろうか。
結婚して、家庭を作り、子供を育てて大人にし、独立させる。人間としての義務は、子供が巣立ちをして独立した生活を始めた時点で達成される。後は、子供の人生が始まる。残る親たちの人生は、どうなるのか。
アユやサケが排卵のために川を上る。川の上流で排卵して川を下ってくる。川を下る途中で命が尽きて川底に沈んで行く。そんな姿を何度も子供の頃に見た。魚と違って人間は、死ぬまで元気でいられる寿命が長い。子供を育てて大人にして独り立ち出来るようにしてから10年から20年ぐらい自由に使える命がある。
老後の生活は、子育てを終えた親たちにとってどうするかで迷いを与える。自分たちの両親を介護支援する前までに与えられた自由な時間を夫婦で楽しみたい。自分たちの両親の介護をするタイミングが早いと老後の生活は大変になり、楽しめる選択が狭くなる。これだけは、自分たちの両親の運命による。
両親の介護が終えた夫婦(両親を老人ホームに任せたとか、他界したとかで)は、これから残りの人生を思う存分楽しめる時間がやってくる。
2020年の60歳代以上の高齢者が約77%スマホを使っている。スマホはシニア層に広まってきている。ドコモ、AU、ソフトバンク、その他モバイル通信会社は、シニア層のお客を増やそうと必死になっている。ラスト・ワンマイルの客層がシニア層だからだ。
残念ながら、スマホは60歳以上のシニアにとって操作が難しい。自動車を知らないで自動車を運転しろという感じだ。知らないカタカナ単語だらけで意味も理解できない。全てがゼロ、いや、マイナスから教えなければ使えない。どんなにスマホの初期画面を分かり易くしてもタッチして機能するという事が分かっていない。どうしてもテレビと同じようにスイッチを探す。
スマホを知らない老人にスマホを教えるのは、時間がかかる。テレビのCMだけでは、何も伝わらない。老人向けスマホCM広告を見ても理解できない。若い人は、好奇心で色々触りながら学んで行く。老人は、スマホを触って壊すのではないかと恐れる。
スマホを知らない老人にスマホを使わせるには、1+1=10になるという事を教える事である。例えば、スマホを使えば老後のお金が稼げるというメッセージを流せば、必死になってスマホについて勉強する。老人の欲を掻き立てる事だ。つまり、スマホを使えば得するよ!という事をうまく伝えることである。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。