年金生活に入った高齢者は自分で生活のリズムを作る必要がある。昼間の8時間を有効に使えるかが勝負である。頭と体を活発に使う生活であれば問題がない。困るのは自宅でゴロゴロと何もしないで暇をつぶす生活習慣を作ることである。
脳と体を活発に使わない生活は認知症の引き金になり、体の筋肉を衰えさせる。70歳を境にして体を怠けさせると歩行障害が生まれてくる。この時期に体の筋肉を一生懸命に鍛える運動習慣を身につけないと自分の足で歩けなくなる。
認知症予防と筋肉作りは高齢者の健康寿命を伸ばす上で重要な要素になる。脳を使う活動をやめない。体の筋肉に楽をさせない。そんな生活を自分なりに作り出す必要がある。経済的に余裕がある年金生活であればあるほど体を楽にさせる。何もしなくても生きていける。
老後を健康的に過ごしたいシニアは積極的に新しい生活習慣を作り出す。高齢者が一番気にすることは健康である。加齢で今まで出来たことが出来なくなるという現象を体験する。以前は10キロぐらい平気に歩けたのに70歳を過ぎたら5キロ歩くと足が重く感じて休むことになる。体は確実に衰えて行く。
新しい事をやる気力と意欲が薄れ始める。一般的に新しい事に挑戦して習慣づけるには70歳になる前までに助走をする必要がある。新しい習慣の種を見つけて始めねばならない。60歳代は気力と意欲がまだエネルギーとして残っている。
日本人は毎日果物を食べる機会が少ない。特に、若者とシニアは果物を食べようという意識がおろそかだ。生の果物を食べるよりも健康食品やビタミン剤を取ってしまう。栄養は、ビタミン剤や健康補助食品よりも口から入る果物から取る栄養素が良いに決まっている。高齢者は1日に果物をどれだけ食べているのだろうか。
どうせ果物を食べるならば胃腸に良いヨーグルトも一緒にして食べると健康に良い。私達夫婦はいつもそうしている。朝と食後にヨーグルトを果物と一緒に食べる習慣が身についている。果物は食後の健康的なデザートになる。お菓子を食べるならば、果物を食べる。果物はお菓子よりも健康的である。
旬な果物を意識して食べると栄養バランスが自然と良くなり健康にプラスである。
83歳の義母をAUショップまで連れて行った。歩きながら話をしたのだが、途中から義母が歩きながら足がぎこちなく感じると言い始めた。年末から正月まで自宅の中で動いていただけで外を歩くことがなかったという。始めて歩いたという感覚だったという。
70歳を過ぎた老人が外出して歩くことを止めたら、必ず足の筋肉量が減っていく。筋肉量が減っていくと自分の体を動かす時に違和感を覚える。それが出やすいのが歩行である。足の筋肉は大きい。その筋肉が衰えると自分の体を支えたり、動かしたりする上で支障が出る。
83歳の義母の足は足のぎこちなさで筋力の低下を表していた。自分の体を不自由なく動かせなくなったら、暗い余生が待っている。自分で自由な行動が出来なくなるという状態を想像してほしい。動物は歩けなくなったら死ぬ。人間は賢いから衰えていった筋肉を鍛えて増やすことができる。生活のリズムの中に足腰の筋肉を鍛える習慣を取り込めば良い。
自分の人生の先が見えないと思っているシニアが多いのでは。定年退職前の自分ならば、会社組織内での生き方が想像できていた。フリーになったら、自分が何をしたら良いか羅針盤が狂い始める。自分の人生の先が濃霧で見えない時、不安が悩みを作り出す。
何かに悩んで道を歩いていると何故か下を向いて歩いている自分に気が付く。前から知人が歩いてくるのも気が付かない。下を向いて歩くと目先が地面しか見ていない。本来ならば、青い空を見ながら新鮮な空気を吸い込んで心地良い気分を味わえるはずだ。
昨年の夏のことである。帰宅時に横浜駅の階段を上っていく一人の老人の後ろ姿を見た。半ズボンとTシャツ姿で体格が手に取るように分かる。年齢的に70歳から80歳ぐらいのシニア男性。階段を軽快に上がっていく。背中から腰まで筋肉がついている。足の筋肉もやせて細くなっていなかった。
あの年齢であの体格を維持できているのは、きっと、定期的に運動をしているためだろうと私は思った。シニアの筋肉は定期的な筋トレをしていないと確実に筋肉量を年1%づつ減らして行く。それが筋肉が多い足の筋肉にでてくる。
お風呂に入る時、洗面所の鏡に写る太ももを見てほしい。予想以上に太もものサイズが小さくなっているはずだ。足の筋肉に張りがない。筋肉を失い皮膚の皮がたれ始める。シニアの体は加齢でドンドン醜くなっていく。
66年間も生きていると色々な苦しみ、不安、喜びを味わう。会社への入社、他の会社への転職、起業、そして、海外旅行などで思いがけない経験をする。思いがけない経験とは、常識では説明できない出来事。人間の知識が及ばない出来事である。この世の中にはそんなことが日常茶飯事に起きている。
66年間の人生で困ったことがたくさん起きた。人生の節目節目で大きな決断をしてきた。その度に頭を悩ましてきた。お先真っ暗な時も何度も経験した。如何にしてこの困難を解決するべきかを悩んだ。人生のピンチに直面する度になぜか私は誰かに助けられてきた。
それも予想もしないような助けられ方である。普通では考えられない出来事が自分の人生に起きて助けられ、今の自分が存在している。何故、そうなるのか説明が出来ない不思議な経験である。このような経験は起業したからこそ出来たと私は思っている。起業するには勇気がいる。未知の世界に足を踏み出す勇気である。誰かに頼るのではなく、自分自身に頼る生き方である。
67歳になった今、週2回の筋トレ運動を週3回にしようとしている。10年前の57歳の時の身体と比べて67歳の体は加齢によって確実に機能が低下してきている。それが体感できる。70歳の知人男性と懇親会の席で話していたら、健康の話題になった。毎日散歩をすると言う。どのくらいの距離を散歩するのか聞いてみたら、2〜3キロぐらいだと言う。
私達夫婦(60歳代)は、週末に訪問したことがない公園を探して訪問している。無料駐車が出来る公園近くのスーパーマーケットを探してその場所から公園まで歩く。公園までの距離と公園内での歩行距離を合わせると10キロぐらいになる。それが私達夫婦にとって当たり前の距離になっている。
その感覚で70歳の知人男性に「10キロ歩けますか?」と聞いてみたら、とても無理だと言って来た。毎日散歩で3キロ歩く70歳の体では10キロ歩くのが大変なんだと分かった。個人差はあるが、一般的に70歳という歳の体は加齢による身体機能の衰えが顕著になるらしい。
老人の怪我予防を考えると3つの要素が重要になる:水分、筋トレ、食事である。義母が85歳の時に貧血で倒れて頭と背骨の怪我をした。あれから4年が経過した。現在、老健施設でリハビリ生活を送っている。今、怪我の原因を考えると義母の体の状態から起きるべきして起きたのではないかと思わざるを得ない。
義母は少食で定期的な運動もしていなかった。当然、水分補給を意識した生活もしていなかった。85歳の年齢を考えると体の筋肉も失い、自分の体を自由自在にコントロールできる体力的余裕もなかった。多くの老人が義母と同じような老化現象に遭遇している。
老人が倒れると必ず怪我をする。骨折をすると入院するのだが骨折は治っても足の筋力が衰えて自分で歩けなくなる状態になる。病院から老健施設に移り、足のリハビリ生活をする。義母の場合は頭と背骨の怪我で入院していたがせん妄状態になり急遽自宅で療養することになった。
老人が介護ベッド生活状態になると必ず足の筋力が急激に衰えて歩けなくなる。老人にとって自分で動けなくなる状態になるのはもう普通の性活に戻れなくなる事を意味する。老人の怪我は死活問題に通ずる可能性が高い。
いつも、スターバックスでパソコンを見ながらコーヒーを飲んでいる。若い人(会社員)は私の事をどう見ているのだろうか。朝は会社が始まる午前9時前にスターバックスのテラス席でコーヒーを飲んでいる。その前を通り過ぎる会社員たちが多い。
会社に出勤しないでゆっくりとスタバでコーヒーを飲みながら仕事をしているシニアに何か感じているだろろう。最近はIT起業中心だけでなく大手企業もリモートワークを許し始めた。私のようにスタバでパソコンを開きながらスマホでビジネストークをしている若者が増えた。
60歳代のシニアもタブレット端末やパソコンをスタバに持ち込んで仕事をしている。私だけの特権ではなくなった。コロナ禍でリモートワークとウエブ会議が当たり前になりつつある。
20代から50代は、社会での競争で明け暮れる。相手は、その年代の人たちだ。会社ならば出世で競争。事業ならば、売り上げと利益で競争だ。絶えず、競争する相手がいる。それは、自分ではなく他人の場合が多い。他人との比較で強い、弱い、偉い、偉くない、金持ち、貧乏といった感じになる。
これが、60歳を過ぎると一変する!!
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。