義父がこんな事を言い出した。最初に私たち夫婦に横浜から引っ越して一緒に東京の実家で生活を出来ないかと。丁寧にそれは難しいと暗に匂わした。次に、東京で一人暮らしの私の次男におじいちゃんの実家で生活をすれば、マンション代金を節約できるが、どうかと。次男は、笑って答えず。お金よりも自由に価値があると若者は思うはずだ。
これを老人の都合を最優先にした老人のわがままではないか!
平均年齢70歳のNPO団体のメンバーのほとんどは、いつも階段を使わずにエレベーターを使う。上がるのは大変な事は分かっているが降りていく階段ぐらいはと思うのだが・・・老人は言葉に出せない理由ある。
70歳を超えると普通のシニアは体が以前よりも衰えてきたという感覚を痛烈に感じ始める。足腰がしっかりしなくなり、バランス感覚が以前よりも悪くなる。階段を上がるぐらいは出来るが、降りる時に膝の関節痛で困る。多くの70歳代のシニアはエスカレーターやエレベーターを探して使い出す。
階段の上がり下りの動作は、健康に良いという理解はあるのだが、苦労よりも楽をしたいという欲求が勝ってしまう。
高齢者は年齢を追う毎に軽い靴に買い換えて行く。足の筋力、特に足を上げる筋力(腸腰筋)が衰えていく。この腸腰筋が衰えるとつまずき、転倒しやすくなる。それ故、高齢者は軽い履きやすい運動靴を常用し始める。
しかし、問題は解決しないで残る。脚力を鍛えることをやらない限り、歩行でつまずき易くなる。根本的な問題解決をやらない限り問題は大きくなる。私は2つの方法で意識的に足を上げる筋力を鍛えている。この方法を継続すると知らないうちに腸腰筋が刺激される。誰でも出来るのだが、辛抱して続けられるか、られないかで成果が違う。
歩き続ければ足腰の筋肉が強化されるが、徐々に脚を上げることが辛くなる。これを改善するには意識して脚を上げる筋肉を鍛えるしか方法がない。健康食品ロコモアなどを取れば改善するなんて夢にも思わないことである。筋肉は意識して鍛えないと強化されない。健康食品は筋肉を作るときの材料でしかない。理想は足の筋トレを継続し筋肉を作る材料を意識して取ることである。
65歳を過ぎて自分の時間が余りある生活に入ると運動不足になる。健康のために会員制スポーツジムに通うシニアが増えている。その流行を受けて色々なスポーツジムが乱立し始めている。Anytimeフィットネス、メガロス、ルネサンス、ゴールドジム、NAS、ティップネス、イオンスポーツクラブなどが色々なメニューと設備を揃えて運動環境を提供している。
彼らのビジネスが抱える問題は長続きしない会員である。運動習慣がない60歳代以降のシニアは三日坊主になりやすい。頭では筋肉を刺激して鍛えないと体の老化が進み、筋肉量を失い、普通の生活ができなくなる体になると認識している。仕事をしなくなると体を活発に動かすことが少なくなり生活習慣病になりやすくなる。
肥満からくる糖尿病はシニアの寿命を短くする。余分な糖分とカロリーを消費する定期的な運動をしないといけない。快適な運動環境をスポーツクラブが提供しているのだが、シニアは長続きしない。どうしたら、運動習慣を身に付けられるのか。
経営の勉強会に集まる50歳代から60歳代のシニアにちょっとした流行が目立ち始めている。筋トレだ!
経営者は「体が資本!」だから健康に気を使っている。健康予防として人間ドックでメタボと判断された人は運動を強く進められる。健康への投資を生命保険や医療保険にするのではなく、スポーツジムの月額料金に使い始めている。パーソナルトレーニングがスポーツジムの売りになっている。
65歳から70歳にかけて筋トレを始めるシニアが増えている。足の筋トレを意識した運動を積極的に始めている。老化による筋肉の衰えは足に来る。階段の上り下りが辛くなるとか、散歩する距離が短くなったとか、椅子から立ち上がる時にスムーズに立ち上がれないという現象を体験する。
筋トレを続けると80歳の体がこんなに変わる
ドキュメント72時間の番組で登場した70歳過ぎの女性が口にした言葉が記憶に残っている。「私はいつお迎えが来るかを待っているだけの生活よ!」70歳を過ぎると生きがいなんてあるのかなと感じた。当然、個人差はある。死ぬまで自分の目標に向かって頑張っている老人も多い。そんな老人は、羨ましい。
自分の将来に生きがいがなく、ただ、ただ、生活をしている老人たちには、「死」というお迎えがいつ来るかを待っているかのように見える68歳の私でも身近な人たちが他界して行くと死という現実を身近に感じ、自分の番はいつ来るのだろうかと考える。こんな記事をウエブで見つけた。
高齢者住宅ジャーナルTOP ニュース
厚労省:平均寿命(2022)が男性 81.47 年、女性87.57年に
公開日:2022年8月8日厚生労働省は2022年7月29日、2021年分の平均寿命と平均余命が記載された令和3年簡易生命表を発表しました。令和3年簡易生命表の概況男の平均寿命は 81.47 年、女の平均寿命は87.57年となり、平均寿命(2021)と健康寿命(2019)との差は、男8.79年、女12.19年となりました。
シニアの寿命が毎年伸びている。家内の両親は父親96歳、母親91歳。二人とも老人ホームで生活をしているが生活上で困る事はあまりない。敢えて言うならば、父親は認知症テストで30点満点中29点という最高得点を出している。そのため、記憶力が良い。脚力は衰えて車いすになって身動きで制約がある。
私の親戚で90歳以上まで生きた人はいないので驚くばかりである。義父は死期が近づいているサインが出始めたと言っている。起きている時間よりも寝ている時間が長くなったと。一方で義母は元気に健康体操を楽しんでいる。初期の認知症があるが、歩行車があれば自由に動き回れる脚力がある。
自分の死期を知りたいと思うか。私は思わないがそれとなく死期が近づいているというサインは知りたい。義父から聞いた話だが、義父の父親は他界する前夜に遺言書と現金を枕元に置いてこの世を去った。死がやって来ることが分かったからだと思う。
横浜ジョイナスの地下街を歩いていたら、前を歩いていた老夫婦が見えた。足下を見たら、奥さんらしきおばあさんの靴がハイヒールであった。 後ろ姿だけを見れば、とてもおばあさんに見えない姿勢とファッション、そして、ハイヒールである。
還暦を迎えた家内はとてもハイヒールを履けないと言っている。ハイヒールを履くにはトレーニングが必要なようだ。綺麗にハイヒールを履いて歩くには、(1)姿勢、(2)体幹の筋力、(3)足腰の筋肉、そして、(4)体のバランス感覚である。
ハイヒールは確かに見た目が良くなる。年齢を問わず足を細長く見せる。同時にハイヒールを履けて歩ける女性はハイヒールを履けるだけの体力があるという事でもある。若さが無いとハイヒールは履けない。年配の女性がハイヒールを履いて歩いている姿を見て私は驚いた。
68歳の誕生日を迎え、相反する思いが生まれた。一つは、1年長く生き延びたという喜び。もう一つは、体が1年また歳を取ったという悲しみだ。誰もが誕生日を迎える。若いときと違って60歳以上の人は、当たり前のように歳を取って行けると言う訳ではない。既に他界してしまった同世代のシニアがいる。
老いる自分の体との戦いが始まっている。生きているだけではなく、健康でいられる体作りが重要だ。シニアは自分の健康寿命を伸ばすことに意識を集中させて、それなりの対策を日常生活に溶け込ませなければならない。
私にはもう一つ深刻な病気を抱えている。歳を取る度に病気の進行が進む。治療方法がまだ発見されていない。多分、多くのシニアが私と同じ病気で悩んでいると思う。その病気は38歳の時に人間ドックで分かった。担当の医者から思いもよらないお話があった。あなたは緑内障にかかっていると。緑内障になって点眼液で視力の延命を伸ばしている。
緑内障になって30年が経過した。今の状態は、右目の視野上半分が見えていない。左目の視野、上半分が見えていない。最近は、目の焦点あたりの視野も見えずらくなってきている。時間の問題で文字を認識できなくなるリスクを抱えている。還暦を過ぎると老化現象に伴って体の機能が衰えてくる。改善できる部位とできない機能がある。
まだパソコンでブログ記事を書き続けるだけの視野はある。あと、10年過ぎれば記事を音声入力で書くことになるかもしれない。視覚障害が起きたらそれを補う方法を見つけるしかない。老いれば老いるほど身体と健康で問題が生まれて来る。シニアは今からそのリスク対策をする必要がある。
老いて来ていると感じる年齢は60歳を過ぎた頃ではないか。体の老化を感じ始めると不安が生まれる。今までと同じ生活を維持できなくなるのではないか?特に自動車を運転する人は運転に不安を覚える。
60歳を過ぎると老いから来る不安が生まれてくる。私の家内の会話仲間の女性たちが自動車の運転をするのが段々と怖くなってきたと言っていた。彼女らは既に55歳以上で自動車に良く乗る。2泊3日のドライブ旅行で今までは何も不安を感じていなかったが、最近、視力と聴力が衰えてきたためか自動車を運転するのが不安になってきたと話していた。
現実を直視してみよう。定年退職後、どのような会社に転職しても必ず振り出しに戻る。そんな現実から逃げられない。最後は年齢制限で転職先がなくなる。会社と言う安全なカゴの中で生活するカナリヤは必ず危険な外に追い出される。自由な世界で自立する生活だけが残される。
カゴの外には自由がある。しばらくお金で不自由しない生活が待っている。今までやれなかった事をやれる。これは確かにそうだ。誰もが最初はそのような生活を送る。至って自然な流れである。問題は時間の経過とともに暇になってくることである。以前のように9am-to-5pmの通勤生活を求め始める。
世の中は自分が求めるようになっていない。雇用する側は自分たちのメリットを優先して雇用する。定年退職したシニアにどのようなメリットが有るのかをすぐに言える準備をしておかないと相手にされない。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。