70歳を越える年齢になると若さを維持する、若くなりたいという欲望が膨らんでくる。この年代の人は、人によって老いの程度が顕著に分かるようになる。顔を見るだけで分かる人、体を見るだけで分かる人、言動を聞くだけで分かる人、目を見るだけで分かる人、服装や活動を見るだけで分かる人など面白いほど違いが出てくる。
テレビの宣伝を見ると健康食品やサプリメントを常用すれば足の筋肉が付いてくるとか、膝の故障が改善されるとか、肥満が解消されるとかなどシニアの老化改善にアピールしている。健康食品やサプリメントを常用するだけで体が若返るはずがない!栄養バランスを改善する健康食品ならば、体の健康に貢献するが若返る効果はない。
知人や友人で運動を定期的に続けている人の顔や体を観察してほしい。自分と比較してどこが違うかを知るだけで運動習慣が身体の若返りに大きな影響を及ぼしているのが分かるはずである。
このシニア男性は筋トレを70歳の時に始めた。80歳になったら、こんな体になっていたという。
Washington D.CにあるThomas Jefferson Memorial (U.S. National Park Service)に夫婦で訪れた。スミソニアン博物館あたりにある。ちょうど、Cherry Blossom Festivalの開催中であった。米国中から多くの観光客がやってきていた。
米国は広い。スミソニアン博物館の一つ、アメリカンヒストリー博物館に入ったが全てを見て出てくるまでに半日はかかる。その間中、ずっと歩きだ。足が疲れる。海外旅行は体力がいる。
円高であった17年前に夫婦で米国に観光旅行に行ってきた。最初の訪問地がWashington D.C.である。海外旅行は体力がいる。足腰が弱くなる70歳代では海外旅行をゆっくりと楽しめない。
シニアには年齢にあった生活と生き方がある。
60歳代は過去に縛られず自分がやりたい事で生きる。これが70歳代になると体力の衰えで新しい事への挑戦に気力がついていけなくなる。80歳代になれば、不自由な生活環境内で喜びを見つける生活になるのではないか。
67歳である私は、まだ、生活費を稼ぐという生活を続けている。体力も健康も気力もまだ衰えていない。60歳代は筋肉貯蓄ができる年代である。筋肉量が急激に減る70歳代に突入する前に筋肉が落ちにくい体と運動習慣を身につける。筋肉量の減少はそのまま体力の衰えに直結する。体を自由に動かせる体力は筋肉の量に依存する。
体力、筋力、健康は老後の生活でキーになる。年代毎にこの3つの要素が老化で影響を受ける。シニアが普通の生活を維持するには体力、筋力、健康を維持する必要がある。それが維持できなければ、その制約下で生活をするしか選択がなくなる。
老化は個人差がある。足腰が弱って歩けなくなっている70歳代のシニアがいる一方で80歳代で野良仕事を毎日している高齢者もいる。老後の生活は老化の生活をどのように楽しむかにある。
会社組織から独立して働き始めるとこんな気持になる。「会社組織の一員になって働いている自分を想像するだけで生きがいと気力を失いそうだ!」
13年間、一人でビジネスを展開していると時間と場所を自由に決められる自由を手放せなくなる。20歳代、30歳代の若者ならば、会社組織の中で色々知らないことを学べるので組織の中で働くことに抵抗感はないだろう。
何十年もの間、会社組織の理不尽を味わってきた60歳を過ぎた元会社員がまた会社で働くことに魅力を感じるだろうか。忍耐力が低下しているシニアは精神的なストレスに耐えられない。やりたくもない仕事、使い捨ての労働力と分かっているのに他人の組織に頼るのは苦痛である。
年齢という壁は思っている以上に高い。もう、会社に頼る生活は期待薄である。指向を変えて自分に頼る挑戦を考えるべきである。起業は誰にでも挑戦できる。やってみなければ分からない世界である。事前準備をする時間は十分ある。シニアの味方は暇な時間である。それをうまく活用すること。
横浜駅界隈を歩いていると美人に出くわす確率が非常に多い。横浜には美人が集まっているのではと思うときがある。若い女性と付き合う機会を失った老人たちは遠くから美人を眺めるだけで元気と若さをもらう。自分たちが若い頃は日本女性の体型が純日本的であった。胴長である。今の若者たちは私の子供も含めて足長の体型をしている。
足が綺麗な若い女性を眺めながら目が後ろ姿を追う。若ければ1杯コーヒーでもいかが?と声をかけるのだが。
定年退職をしたシニアは、通勤する会社が無くなる。同時に着慣れたスーツを着る必要もなくなる。外出する理由も少なくなる。
ただ、再就職したシニアや起業したシニア、そして、アルバイトやパートの仕事をしているシニアは仕事内容によって毎日着る服装が決まる。昔のように会社勤めを続けるならばスーツとなる。起業したシニアは営業活動で良い印象を与えるためにあえてスーツ姿を選ぶ。アルバイトやパートは仕事内容でスーツになったり、ラフな普段着になったりする。
仕事から離れたシニアは毎日その日の気分で服装を決める。インターネットビジネスをしている67歳の私は法人営業などはしていないのでスーツを着て通勤する必要はない。インターネット業界で働いている人(営業以外)は、一般的に自由な服装をしている。
スーツ姿とカジュアル姿のシニアでは他人の目に映る印象がだいぶ違う。シニア男性は世間体を気にしている人とそうでない人の差が大きい。それは仕事をしているシニアと引退したシニアとの違いと同じである。
67歳の私はシニアノマドワーカーである。シニアノマドワーカーはカフェで仕事をするのを好む。カフェにはインターネットアクセスが出来る環境がある。冷房も暖房もトイレもそろっている。もちろん、コーヒーも飲める。シニアノマドワーカーが仕事をするのに必要な環境が全てそろっている。
ただ、私のようなシニアがシニアノマドワーカーとして選ぶカフェには色々な条件がある。どこでも良いというカフェではだめである。シニアは若者と違ってカフェに居場所を求めている。多くのシニアが午前中、カフェにいる理由は「居場所」である。自宅に居ると奥さんが困るから昔と同じ通勤時間に街に出て行く。
最初の目的地はコーヒーと暇を潰す事が出来るカフェである。シニアに取ってカフェは1日の行動を考える場所。
50歳代の自分の人生観、60歳代の人生観。考えさせられる物がある。人生観は老いの影響が10年ごとに強烈に出てくる。老いるという要素を生活の中に考慮していないで人生を考えていた。そのため、驚きとなって突然老いによる体の変化が現われる。50歳代の時は何も意識する必要が無かった。60歳代になって老いを意識し始める。70歳代では老いるという要素を基盤に生活を考え直す必要が出てくる。
老後の生活感と人生観は普通の生活が出来る健康と体を維持できるか、出来ないかに依存する。健康寿命を考えると70歳後半から歩行障害が発生して生活が不自由になる。自宅での生活から老人ホームの生活に移るべきか、どうかで人生観も変わって来る。
67歳のノマドワーカーがカフェでインターネットの仕事をしている。午前も午後もカフェが仕事場になっている。最近は、IT企業もリモートワークを推奨しているためか、若い会社員も私と同じような仕事形態で働いている。
シニアノマドワーカーが直面する問題はカフェでの忍耐力低下である。スタバを仕事場にして使っていると子供連れや赤ちゃん連れの母親たちが必ず息抜きでやってくる。子供や赤ちゃんの声や鳴き声が響き過ぎて耐え難くなってきている。子供や赤ちゃんの声が響くのはどうしようもないのだが、加齢とともに忍耐力が落ちて来ているのが分かる。
カフェは図書館やコーワーキングプレスと違って雑音を出しても気にならないことである。その点、気楽に仕事ができる環境になる。仕事をする場所は好みによる。お金を節約するならば、カフェやコーワーキングプレスから始めてはどうか。
新しい習慣を身に付けると今までとは違った生活と人生を送ることが出来る。新しい習慣は今までに出来なかったことかもしれないし、自分になかった物かもしれない。つまり、新しい習慣=新しい能力を身に付ける事で今までの人生で味わったことがない経験を楽しめる。
年金生活で仕事を辞め、何もやることもなく、流れる時間に身を任す生活に飽きたシニアは生活に刺激を求める。今までに経験した事が無いことをやるチャンスが今である。会社組織から解き放され、朝9時までの出勤もなくなり、時間に追われる生活が消えた。今までの生活習慣が消える。
仕事をしていないシニアは年金生活に入る。遅かれ早かれ多くのシニアは年齢が来れば年金生活に入らざるを得ない。皆、そんな生活に戸惑う。やる事がない生活に新しい習慣を取り入れると今までになかった能力を身につけることが出来る。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。